『無縁・多死社会』

<『無縁・多死社会』>
図書館で『無縁・多死社会』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくると、高齢社会の到来、ひきこもりの2030年問題、終末期医療とか気になるテーマが並んでいます。
表紙には「団塊の世代が死に絶えるとき!」というコピーが出ていて…えらいこっちゃの感があるのです。



【無縁・多死社会】
無縁

ムック、洋泉社、2010年刊

<みんなのレビュー>より
いろんな現実のあり方として、知っていたほうが、良いものだと思い購入しました。あまり、有ってほしくないものですが、死と向き合うことで、今を生きる事の大切さを考えさせられます。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくると、高齢社会の到来、ひきこもりの2030年問題、終末期医療とか気になるテーマが並んでいます。
表紙には「団塊の世代が死に絶えるとき!」というコピーが出ていて…えらいこっちゃの感があるのです。

rakuten無縁・多死社会

斉藤

ひきこもり問題について斉藤環さんへのインタビューが載っているので、見てみましょう。
p132~135
<ひきこもりの2030年問題> 
Q:問題はより深刻化しているというわけですね。

斉藤:注意しなければならないのは、ひきこもっている人の平均年齢が32歳ということは、上は40歳代がザラにいるということです。

 で、ここからは私見ですが、私の経験と勘とを総合していいますと、「ひきこもりの第一世代」、最も年長の世代は今、40歳代半ばです。40歳代半ばでひきこもっている人たちが一つのボリュームゾーンを成している。どれくらいのボリュームかといえば、私は10万人はいると思いますけれども、多すぎるという人もいるでしょうから、仮に数万人くらいにしておきましょう。これはかなり控えめな数字です。で、結論だけ申しますと、この人たちは長生きします。
 
Q:どうしてですか?

斉藤:親に養ってもらっているからです。40歳代半ばまで養った親御さんは、50歳になったからといって、今さら見捨てることはしません。

 60~70歳代の親御さんが多いですけれども、基本的にそこまで養えた人というのは、親御さんは非常に辛抱強くて、殴られようが蹴られようが、子供の面倒を見る。むしろ、子供が生きがいなので、ある意味、かくしゃくとしています。いってみれば、共依存関係において彼らは、ずっと食事や生活の世話をし続けながら、ある種の健康を保っているのです。

 こういう状況が、この先、20年続いたと考えてください。20年後、「ひきこもり第一世代」は65歳を迎えます。そう、2030年。私があえて「2030年問題」などという予言めいたことを言い出したのは、ちょうどその頃が彼らの老齢年金受給年齢を迎える時期にあたるからです。その時、何が起こるか。

Q:ひきこもりの年金受給問題ですね。

斉藤:彼らは年金を受給できるんですよ。国民年金の保険料を親が払い込んでいますから。問題は、彼らが消費税以外の税金、たとえば、所得税を払ったことがないことです。
 年金の財源の大部分は税金が支えている、という事実を考えると、実質的にはほとんど財源を支えてこなかった彼らは、たしかに受給の権利はあるものの、いわば限りなくフリーライダーに近い存在に見えてしまうのではないでしょうか。

Q:外部からはタダ乗りに映るでしょうね。

斉藤:そういう存在が2030年に前後して、いっきに数万人規模で出現してくる可能性があるわけです。もちろん彼らのなかには、申し訳ないと思って年金申請しない人もいるでしょう。でも、親御さんは申請してしまう。

 まだ80歳代半ばくらいの親御さんもいるでしょうし、90歳代でも元気な人はいますからね。もらえるものはもらっておこうと。これまで顕在化していない、数万人が突然年金をもらい始めるとどうなるか、ということですよね。

<爆発するひきこもり、公称70万人> 
Q:現在の賦課方式の年金制度下、数万人規模での年金受給となると、社会的なインパクトはけっして小さくはないですね。

斉藤:税金を負担していない層が、それだけの規模で、突如として出現するとなったときに、今の脆弱な年金システムが彼らを支えきれるかどうか、まずはそれが懸念されます。仮に何年か支えられたとしても、やがて年金の財源がピンチになるでしょうから、そのピンチの原因をつくったのは誰か、という犯人探しが始まるでしょう。「こいつらが急に年金をもらいだしたからだ」という話が出てくる。バッシングが始まる。

「おまえら働いてもいないのに、なんでもらうんだ、ずうずうしい」と。「そんなやつらは飢え死にすればいい」と。こういう話が必ず出てきます。フリーライダー叩きというのは非常に厳しいですし、「働かざる者、食うべからず」という議論はやはり根強いわけです。

 ただでさえ社会に適応できないひきこもりが老人になってから、めちゃめちゃ叩かれるという現象が起こったとき、それに耐え難さを感じる人びとも多くなるでしょうし、自殺する人だって増えてくるかもしれません。

Q:たしかにそうした可能性も高いかもしれませんね。

斉藤:パニックとはいいませんけれども、そういう危機的状況が2030年を堺として、以降ずっと続くわけです。なぜかというと、ひきこもっている次の世代がいますから、今の時点では、50歳以上のひきこもりはさすがに多くない。しかし、40歳代以下になれば、どの年齢層にも必ずひきこもりが一定数いるわけです。


ウーム 貧者が相争うような、悪夢を見るような状況が想定できるのか…えらいこっちゃ。

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