『東インド会社とアジアの海賊』4

<『東インド会社とアジアの海賊』4>
図書館で『東インド会社とアジアの海賊』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくると、アジアの海賊、国姓爺、アヘン戦争とか興味深い史実が見られます。要するに、清朝末期の列強の大陸侵食が興味深いのでおます。



【東インド会社とアジアの海賊】
東インド

東洋文庫編、勉誠出版、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
誰が海賊だったのか?海賊の多様性を歴史から読み解く。17世紀初頭にヨーロッパで誕生した東インド会社とその海上覇権の確立にあたって大きな障壁となった現地の海賊たち。両者は善と悪という単純な図式では表せない関係にあった。東インド会社もまた海賊であったー。東インド会社と海賊の攻防と、活動の実態を明らかにする。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくると、アジアの海賊、国姓爺、アヘン戦争とか興味深い史実が見られます。要するに、清朝末期の列強の大陸侵食が興味深いのでおます。

rakuten東インド会社とアジアの海賊


オランダ東インド会社の登場あたりを、見てみましょう。
p180~182
<中国沿岸の商業と海賊行為>
■はじめに
 1610年代の末になると、一時下火になっていた海賊船団が、あらためて中国沿岸を脅かすようになる。それとほとんど時を同じくして、オランダ東インド会社が中国沿岸に現れ、交易関係を結ぼうとする。しかし、中国の法律によって、中国全土での滞在が許可されないため、彼らは攻撃的な政策を取り、中国の東海岸を恒常的に襲うようになる。

 彼らは紅夷あるいは紅毛と呼ばれ、ほとんどすぐさま恐れと反感の対象となった。すでに1603年には、彼らはマカオの沖合に現れ、その土地を奪おうとしたが、ポルトガル人が彼らを追い払っていた。その翌年、同様の目的で船を出したオランダ人たちは、台風の風に追われて澎湖の方面に出現した。その時は、中国海軍の沈有容の船団が、パタニ王国(大泥)に商品を送るから澎湖から立ち退くようにと説得したのが功を奏し、1604年の年末には彼らは立ち去っていた。1622年には、オランダ人はポルトガル人支配下のマカオを再度攻撃するが失敗して、澎湖諸島に向かい、風キ尾(馬公)で小要塞を建設する。

 彼らはそこから船を送り、福建省当局に対して当地での交易を申請する。6~7ヶ月後に、地方長官商周ソが記した報告書を見ると、当時の中国官僚がオランダ人の真の狙いについて、何の幻想も抱いていなかったことがよく理解できる。「6月に紅夷たちがわれわれの領土・澎湖に至り、使節を送って交易を申請してきた。彼らの言葉は敬意に満ち、われわれに取り入ろうとするものだった。しかし、望みがかなえられないと知ると、彼らはすぐさま5隻の船を送って、六〇を攻撃してきた」。

 この地域でオランダ人が活動し始めた時期のさまざまな事件については、中国の史料である程度知ることができる。しかし、それらは、ヨーロッパ側の史料よりもずっと内容が乏しい。その理由は、オランダ人たちによって被害を受けた中国人、あるいは沖合での交易などは、密貿易にかかわることだったため、中国当局に被害を届け出る手段も、またその利益もあり得なかったからである。

 これらの事件について、詳しい記録を残しているのは、オランダ東インド会社の傭兵として活動したスイス出身のリポンだった。彼は、中国沿岸で行ったさまざまな作戦における暴力行為をまったく隠そうとしておらず、その記述は事実に忠実なものと思われる。

 リポン上尉の記録は『大インドにおけるリポン上尉の旅と冒険』と題されている。これは類似のものがない貴重な史料で、16世紀から17世紀にまたがる時代…すなわち世界の交易史の大転換点に当たる時代の雰囲気を非常によく伝えている。それは冒険に彩られ、羨望の的である産物を獲得するために人々が闘い、市場の開発のために競争し、利権を守るために殺し合う時代だった。

 『大インドにおけるリポン上尉の旅と冒険』を読むと、商業と海賊行為がいかに密接に結びついていたかがよく理解できる。これはまた、ヨーロッパ各国の商業拡張主義の政策を現地で実際に現実化させた実行者、しかも士卒の言葉を伝える同時代の稀な記録として、とくに貴重である。


ウーム オランダ人やスイス人がこれだけ荒くれだったとは驚きですね。
日本の幕府が長崎の出島に隔離して交易したのは、正解だったのかも知れません。

『東インド会社とアジアの海賊』1:東インド会社の特徴や商品
『東インド会社とアジアの海賊』2:徽州海商と後期倭寇
『東インド会社とアジアの海賊』3:ポルトガル人や後期倭寇の海賊行為

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