『日本人の「住まい」はどこから来たか』

<『日本人の「住まい」はどこから来たか』>
図書館で『日本人の「住まい」はどこから来たか』という本を手にしたのです。
日本家屋の間取りが気になり、『「縁側」の思想』、『民家ウォッチング事典』と読んできたが…
その勢いでこの本にたどり着いたわけでおます。


【日本人の「住まい」はどこから来たか】
住まい

吉田桂二著、鳳山社、1986年刊

<「BOOK」データベース>より
歴史をちょっとひもとけば、日本人の衣食住は中国や朝鮮の影響ぬきには考えられないはずなのだが。では、おまえは日本以外の東アジアの家がどうなっているのか知っているのか、と自問して愕然とした。何も知らない。建築の専門家ずらをしてこんなありさまだ。―町並み保存運動に情熱を傾け日本各地の伝統的な民家を訪ね歩いた旅の建築家である著者は、日本人の住まいの源を求めて海を渡った。韓国、中国、タイ、マレーシア、インドネシア…。そして彼の地で触れた人々の生活と住まいに驚くべき類似性を発見する。日本の伝統とは何かを問う異色ドキュメント。

<読む前の大使寸評>
日本家屋の間取りが気になり、『「縁側」の思想』、『民家ウォッチング事典』と読んできたが…
その勢いでこの本にたどり着いたわけでおます。

amazon日本人の「住まい」はどこから来たか


縁側について、日朝でその類似と違いを見てみましょう。

チョイマル朝鮮民家の縁側

p66~68
<日本以上に開放的な家>
 朝鮮の家の房(バン)は閉鎖的だ。壁が多く、開口部をとる場合も柱間の二分の一が普通である。温突(オンドル)の熱をなるべく逃がさないようにしようとすれば、閉鎖的になるのは当然であろう。しかし房を一歩外に出れば、どこもかしこも極めて開放的である。チョイマル=縁側は全くの吹きさらしで建具はない。この点は日本の民家と同じで、くらべてみても見分けがつかないくらいによく似ている。

 チョイマルは、つまりは閉鎖的な房から出て開放的な生活をするための、半戸外の空間で、閉鎖空間はあくまでも閉鎖的に、開放空間はあくまでも開放的にという、朝鮮流の徹底した思想性から、この部分がいかに柱を立てて並べているとしても、ここに建具が立て込まれて室内化することはなかった。西欧の家の回廊によく似た成立条件といえるであろう。土足を脱ぐ生活が床を板張りの高床にさせた点が違うだけだ。チョイマルがない場合には濡れ縁がとりつけられるが、日本の濡れ縁にくらべて相当に立派だ。

 日本の民家の縁側はチョイマルによく似ているが、成立の条件は全く違う。日本の民家は、家の内外がさだかでないほど開放的につくられているが、そうなるのは江戸中期以降のことであり、その昔は開口部の極端に少ない閉鎖的な姿で、縁側もなかった。

 しかし同じ閉鎖性でも朝鮮の家とは違っていた。朝鮮の家は房がひと部屋ごとに閉鎖されているのだが、日本民家の閉鎖性は家全体をまとめてであり、内部はいくつかの部屋に分かれていようとも、殆ど一室のように一体であった。

 イロリなどで得られる暖気を室内にゆきわたらせ貧弱な夜具で寒さをしのぐには、一体空間の家にして外殻を閉鎖的につくる以外に方法はなかったのである。江戸中期になって、これがにわかに開放的になり変わるのは、綿を入れた夜具がその頃から普及しはじめたからで、家の外殻が開放的になると内部の開放性がそのまま露出され、閉鎖性のかけらもない家になった。

 縁側がつくられはじめるのはこれと期を一にする。外殻が開放的になって紙障子が立ち並んできたので、雨のときでも大丈夫なようにそのプロテクターとして縁側が出現した。チョイマルは開放的な生活空間を求めての縁側だが、日本の縁側の成立にはそうした要素は希薄であったといえるようだ。

 その証拠は、ガラスが普及しはじめるとたちまちにして縁側の外側にガラス戸を立て込み、縁側を室内に囲い込んでしまったことだ。どこもかも開放的にしてしまったのは夏のむし暑さに対処したからだが、閉鎖性が全く欠如して冬寒くて仕方がなかったことでの反応と見ることができるだろう。

 朝鮮の家のチョイマルがあくまでも戸外に開放された空間として推移してきたのは、温突をそなえて確とした閉鎖空間である房が存在したからなのであろう。開放性一点張りの日本の民家が、生活上の要求から開放性に多少の手心を加えなければならなかったというようなアイマイさは、朝鮮の家ではおこることがなかった。


 ウン 朝鮮の縁側の確とした思想性がいいではないか♪
 なにより夏場に、朝鮮の縁側の日陰ですごすのは極楽気分がするのでおます。

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