『「中国共産党」論』2

<『「中国共産党」論』2>
図書館に予約していた『「中国共産党」論』という本をゲットしたのです。
とにかく、この本を読んで、世界の大迷惑となった巨大国家の行く末を、予測したいわけです。


【「中国共産党」論】
共産党

天児慧著、NHK出版、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
中国の伝統的思想を踏まえ、独特の政治体制から現指導者の人脈まで、第一人者が持てる知見を総動員して中国共産党「支配の構造」を分析。経済の急減速、高まる民衆の批判、止まない腐敗・汚職など、共産党に吹くかつてない逆風を、習近平はいかに克服しようとしているのか。安易な中国崩壊論、民主化楽観論を排し、巨大国家の行く末を冷静かつ堅実に見通す著者渾身の一冊。
【目次】
序章 習近平の危惧/第1章 なぜ中国人は共産党を支持するのか/第2章 中国政治を動かす「人脈」の実態/第3章 揺れる中国ー変わる社会と変わりにくい体制/第4章 「中国の夢」と「新常態」のジレンマ/第5章 「中国型民主主義」の可能性

<読む前の大使寸評>
とにかく、世界の大迷惑となった巨大国家の行く末を、予測したいわけです。

<図書館予約:(12/11予約、4/26受取)>

rakuten「中国共産党」論


「共産党王朝はいつ倒れるのか?」とイラチの大使は先を急ぐのであるが・・・
中国の今後を占うあたりを見てみましょう。
p162~164
<多元社会と一党独裁のせめぎ合い>
 以上に示してきた社会状況の変化は、まさにダイナミックに変容する社会と、変容を認めつつも体制安定を懸命に図ろうとする国家とが厳しい緊張関係にあることを示している。中国語流に表現するならば、生きるために生活の権利を主張しようとする民衆の声(=維権)と社会安定を最優先しようとする権力当局の主張(=維穏)の確執というふうに見ることがでえきるだろう。

 体制移行論的に言うならば、格差や腐敗などの深刻化、民衆暴動の頻発、権利意識を持った市民の台頭など、まさに民主化に向けての移行が進み始めたと言えるかもしれない。
 いみじくも中国内政の専門家、ケビン・オブライアンたちが主張しているロジックである。すなわち市民・住民暴動が普遍化する事態になれば、地方のガバナンス機能は麻痺し、通常の政策執行も困難となる。その場合、党中央は国家の頽廃を防ぐために多党制の導入を含むドラスティックな改革を実施せざるを得なくなる。

 また、大規模事件が増加することになれば、中央が民衆の要望に応え切れない局面も徐々に増加することになる。それにつれて、それまで断片的であった抗議の矛先は、徐々に中央に結集していくことになるだろう、というものである。
 このロジックは十分すぎるほど理解できる。しかし、私はこのような解釈をとらない。その主な理由は三つある。

 一つは、共産党当局の批判勢力に対する徹底した弾圧、特に分断統治である。共産党は中国の歴史の中でしばしば体制を転覆した農民暴動を、そして冷戦崩壊の過程でのソ連や東欧諸国の共産党崩壊を徹底的に研究し、いかに生き残るかを熟慮してきた。天安門事件では党内指導部が分裂し、危うく反体制の学生や知識人と党内の分裂勢力が結合するところであった。

 党当局は、その後はこの経験も十分に生かし、社会の不満分子になりそうな貧困層、中間層、西側の影響を受けた市民層、知識人、党内傍流勢力などが結びついていかないよう細かく注意し、それぞれに対してそれぞれの「飴と鞭」を使い分け、不穏な動きは「芽のうちに摘む」ことをしっかり行ってきた。

 1999年の法輪功の弾圧、中国民主党結党の動きの弾圧、チベット・新疆における少数民族の弾圧、その後の劉暁波、胡佳、浦志強ら開明的学者・弁護士・NGO関係リーダーら知識人の弾圧、ソーシャルメディアの広がりに対する分断、こうした動きは裾野を広げながら末端まで行き渡っている。

 一般的に言えば、社会の様々な要求や意見が噴出してきたことで、安定は揺らいでおり、従来のままの上からのハードな統治による社会安定の確保は困難になってきている。しかし、実にきめ細かい抑圧のネットワークの構築によって、統治のメカニズムを強化しているのである。


・・・共産党王朝の意志は強いようですね。これが、一度も民主化の実現を見たことがない中華システムの堅牢さなのだろうか。

『「中国共産党」論』1

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