『マテリアル革命』

<『マテリアル革命』>
図書館で『マテリアル革命』というニュートンムックを手にしたのです。
素材、元素分野の研究は日本のオハコであるが・・・
中韓台に差別化を図る意味でも今後ますます研鑽に励むべき分野ではなかろうかと思うわけです。

シャープのホンハイへの身売りが取りざたされている昨今であるが、いたくナショナリズムを刺激する本ですな~♪


【マテリアル革命】
マテリアル

ムック、ニュートンプレス、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
ムックにつき、データなし

<読む前の大使寸評>
素材、元素分野の研究は日本のオハコであるが・・・
中韓台に差別化を図る意味でも今後ますます研鑽に励むべき分野ではなかろうかと思うわけです。

rakutenマテリアル革命


この本で、レアメタル戦略が述べられているが・・・
中華のやらずぶったくり戦略に対抗するうえで、避けて通れない道なんでしょうね。
p130~131
<世界をリードする元素戦略で脱レアメタルへ>
 レアメタル(稀少金属)は私たちの生活を支えるさまざまな機械に使用され、私たちの生活に不可欠な元素である。しかしレアメタルはそれぞれ、中国、ロシア、南アフリカなど非常にかたよった一部の国でしか産出しない。レアメタル資源のとぼしい日本では、その資源をいかに有効に使うかが重要になる。

 2004年、元素の特性にあらためて注目し、戦略的に資源問題に取り組もうと、日本の物質科学者たちが世界にさきがけて「元素戦略」の構想をつくりあげた。そして2007年には文部科学省と経済産業省の研究プロジェクトがはじまった。2010年に中国のレアメタル・レアアース輸出制限によって資源危機が訪れると、一気に世界中が日本の「元素戦略」に注目するようになったのだ。

■元素戦略は大きく分けて五つの柱がある
 元素戦略には五つの柱がある。五つとは、稀少元素の利用を減らす「減量戦略」、稀少元素の代わりを探す「代替戦略」、リサイクルを考える「循環戦略」、環境に悪影響をおよぼす元素を少なくする「規制戦略」、そして新しい活用法で元素の機能をひきだす「新機能戦略」だ。
 
 なかでも規制戦略は、使用量の規制や基準を技術開発で乗りこえ、日本の競争力を高めようという戦略だ。近年、EUは健康や環境保護のため、輸入規制を行っている。たとえば「ローズ指令」によってEUは、鉛や水銀などの使用をきびしく制限し、基準を満たした電子・電気機器しか輸入しない。元素戦略では、このような各国の規制を乗りこえる高い技術を日本が戦略的に開発することで、規制を逆風ではなく追い風にしていこうというのだ。


「元素戦略」を牽引している村井真二博士へのインタビューを見てみましょう。
村井村井真二博士

p133~134
<元素問題で日本が主導権を握る>
 有機合成の分野で世界をリードし、ノーベル化学賞候補としても注目される村井真二博士。国への政策提言も行う村井博士は、ものづくりの国、日本だからこそ、元素戦略が成り立つと話す。村井博士が話す「元素戦略」、そして日本が進むべき道とは?

Newton:「元素戦略」のコンセプトは、2004年に行われた会議で生まれたと聞きました。その会議は、政策提言をまとめるため、日本を代表する物質科学研究者が30人以上、箱根に集まった会議で、通称「箱根会議」と呼ばれています。村井先生はその箱根会議の主催者であり、現在も、国へ政策提言をされています。村井先生には元素戦略のイメージが、箱根会議を開く前からあったのでしょうか。

村井:箱根に行く前から、会議のメンバーはいくつかの小委員会をつくってディスカッションをしていました。しかし、元素戦略のイメージが会議の前にあったわけではありません。箱根会議で、みんなでいくつかのテーマを話す中で、元素戦略に近いコンセプトの話題が出たのです。

Newton:現在では、国をあげての一大プロジェクトになっていますが、そのようなイメージはありましたか。

村井:当初はここまでくるとは予想していませんでした。大事なテーマを見つけて研究をするという、それまで行ってきたことと同じだと思っていました。
 でも結果として、元素戦略というテーマは、課題先進国の日本だから成り立ったのでしょう。私は日本は課題先進国だと思っているんです。私たちが元素戦略をはじめた当初は、アメリカはそんなものは必要ないという態度でしたし、ヨーロッパも冷たかったですからね。中国と尖閣諸島の騒ぎがあって、世界中がようやく日本の元素戦略は大事だと気づいたわけです。
 
Newton:2010年ごろ中国のレアアースの輸出制限によって、ほかの国々も元素の資源問題の重要性に気づいたということですね。そのころよりは落ち着いてきたとはいえ、現在も稀少元素の供給不安は解決されていないように見えます。今後の国際的な元素の資源問題について、村井先生はどうお考えですか。

村井:元素資源に関しては、今、第3期にあると思っています。第1期は、資源が豊富にあった時代です。1980年代ですね。第2期は、資源を節約して使おうという時代です。2000年くらいまででしょうか。

 そして今の第3期です。元素の供給不安があらわになりだした時代ですね。資源の取り合いで国どうしが競争しています。大競争時代ですよね。2020年代になると、第4期、各国がテーブルについて協調しなければ、残り少ない資源を使えなくなる時代になるでしょう。

■将来のために、今、技術力をつけるべき
Newton:それぞれの時代に合わせた戦略が必要だということですか。

村井:そうです。いずれ人口が爆発的に増えて、元素資源の不足でやっていけなくなる時代がくるでしょう。そのときまでに、新しい道をみつけておく必用があります。今、地球温暖化の問題から、国どうしで二酸化炭素排出権の売買と同じようなことが資源についても行われるようになるでしょう。そのとき、各国に課される供給制限をかわせるくらいの、科学技術力を日本は、たくわえておかなければいけないのです。

Newton:アメリカも網羅的に材料を研究する「マテリアル・ゲノム・イニシアティブ」を2011年にはじめています。今後、元素戦略で日本はリードしていけるでしょうか。

村井:アメリカの「マテリアル・ゲノム・イニシアティブ」のような網羅的な研究は日本はやりにくい分野ですよね。ただ情報があまりにも膨大なので、私たちがイメージしているよりも、網羅的にはできないんじゃないでしょうか。日本も遅ればせながら、マテリアルズ・インフォマティクスの研究に予算がつこうとしています。それに、それら情報収集の結果が実る、つまり新しい材料を作るためには、最終的には実験やものづくりをしていかないとだめでしょう。

 そこはやはり、日本のものづくりの技術が重要になってくるのではないでしょうか。現在、日本は、国内のスーパーコンピューターやSpring-8などの最新の機器を連携して使う環境がうまく整っています。そのような環境を生かせば、日本はサイエンスでもテクノロジーでもリードをキープできると思っています。

Newton:将来、各国と交渉するときに、日本が何ができるのか考えることも重要ですよね。

村井:すでに国どうしで二酸化炭素排出権の売買がはじまっていますね。それはいわば「炭素戦略」です。マグロもそうですね。マグロの捕獲制限も、国際的な協調があります。それらの国際的な協調の方法は、将来、元素戦略が通る道だろうと思います。

Newton:マグロは日本が完全養殖に成功しています。

村井:元素は養殖できませんが(笑)。でも、将来テーブルにつくときに、日本が技術的なアドバンテージをもって、主導権をとる、もしくは世界に貢献するのが大事だと思います。

Newton:日本に足りない技術はありますか?

村井:今の日本は、大学の鉱山学科がなくなり、鉱物の精錬や採掘に関する新しい技術が少なくなりました。もしそれらの高い技術を開発できれば、今後、資源をもつ国と取引できるかもしれません。そのようにいかに、先を見すえた技術を開発していくかが重要になるのではないでしょうか。

Newton:ありがとうございました。

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