飛行機シリーズ1

<飛行機シリーズ1>
飛行機、戦闘機について集めてみます。

P-51_F-15P-51_F-15

・自衛隊の新鋭機
・国産機開発の歴史
・F35でいいのか?
・F35対日本製「心神」
・紫電改
・スカイクロラ
・震電を造った人たち
・局地戦闘機2
・局地戦闘機
・YS-11
・ボンバルディア
・撃墜王アフリカの星
・太陽の帝国
・要求仕様の違い


戦闘機一覧
零戦との闘い-アメリカからの証言 1 of 5
ダーク・ブルー(2001)



<自衛隊の新鋭機>
自衛隊の新鋭機としては、時節柄、次の2機種が気になるのです。
このところ増強著しい中国の潜水艦に対して、新型のP-1 (哨戒機)はかなり有効ではないだろうか。

4/2軍拡著しい中国の脅威に、力強い助っ人が登場より
 平成25(2013)年3月26日、川崎重工業岐阜工場で海上自衛隊(以下、海自と言う)次期固定翼哨戒機(以下、P-1と言う)量産初号機の納入式が、関係企業および防衛省関係者約300人が参列し執り行われ、約12年間にわたった開発を終え、防衛省に引き渡された。
p1P-1

<世界最高レベルの固定翼哨戒機>
 構想・確定研究段階も含めると約20年近くの歳月を費やしたことになる。この間、幾多の難関もあったようだが、オールジャパンの官民一体の研究開発体制で乗り切り、世界最高レベルの純国産の固定翼哨戒機を完成させた。

 P-1開発は、機体・エンジン・アビオ(搭載電子機器)を同時に開発するという過去にも類を見ない難しい事業に挑み、ついに海自および航空・防衛産業界の長年の夢を実現させた。まさに日本の新しい宝の誕生と言える。現用のP-3Cに比して格段の性能・機能の向上が図られた最新鋭機に大きな期待がかけられている。

一方、同じP-3Cを運用してきた米海軍は、専用の機体開発は行わず民間機として実績のあるボーイング737を母機としてP-3Cのアビオの発展型などを搭載する方式を選択した。

 こちらの開発も順調で、2013年には、「P-8A」として部隊配備される計画である。P-3Cに代わる新たな洋上哨戒の基本的な運用構想は、これまでのP-3Cの役割をP-8Aと無人機(グローバルホーク級)とに分担し共同して運用する構想である。

 無人機は主として初期の広範囲な偵察に活用し、以後の作戦をP-8Aが受け持つというものである。また、機体が高高度を高速巡航するのに適するよう設計された民間機の転用であることから、哨戒機特有の低高度・低速・多旋回飛行には適せず、ある種の運用上の制約があるように思われる。
 従って、低高度飛行を強いられた従来の磁気探知装置に代わるセンサーや高高度から投下可能な魚雷が装備されるようである。

 これに比較しP-1は、哨戒機としての飛行特性を重視し、長年培ってきた対潜水艦戦術を最も効率的・効果的かつ、安全に実施できる設計が採られているとともに、アビオや兵装に至るまで各種作戦を自己完結できる能力の高い世界初の哨戒専用機として、広く注目を集めることと思う。


二式飛行艇の伝統を引き継いだ新明和工業が開発した救難飛行艇US-2は、飛行艇として世界トップの性能を持つわけで、民生品としての輸出が期待されています。

日本とインド政府は首脳会談で、救難飛行艇「US―2」のインドへの輸出に向けて協議したが、実現すれば日本としては防衛装備品の民間転用による輸出第1弾となるようです。


US-2 (航空機)より
US-2 
<機体>
US-2(US-1A改)は防衛庁によると「改造開発」の扱いで、大幅な改良が加えられている一方、艇体にはほぼ手を加えず以前の設計を踏襲している。外見はUS-1Aと比べて大きな変化はなく、直線翼の中型機であり、水平尾翼を垂直尾翼の上に配したT字尾翼を含め、一般配置はそのまま踏襲している。

エンジンは4基搭載、波高3メートルの荒れる海への着水ができ、50~53ノット(時速100km弱)で離水可能な短距離離着陸 (STOL)性能を有している。60度の深い角度を持つフラップ、翼表面の気流が滑らかに流れるようにする境界層制御装置 (BLC) も受け継いでいる。ランディングギアなどの離着陸装置も備え、水中での車輪の出し入れ、スロープからの基地への出入り能力もある。
また現時点の公試性能では、離島における救急搬送出動における可能率がUS-1に比較して130~140%となり、離島自治体を中心にその活躍に期待が寄せられている。

<消防飛行艇>
新明和では、US-2を民間の消防飛行艇として販売する計画を持っており、2005年のパリ航空ショーで模型を展示、またパンフレットで詳細を発表した。20カ国ほどから興味があるとの打診を受けたという。この研究についてはすでにPS-1の5801号機で実験を行っており、データの蓄積は完了している。しかし、海上自衛隊向けの機体のため、日本政府の「武器輸出三原則」によって当時では輸出することは不可能であり、海外展開は三原則の緩和(あるいは解釈変更)を見越しての計画であった。日本航空機開発協会 (JADC) では、本機開発にあわせて民間転用への開発調査を実施し、消防・監視・離島支援へのニーズがあることを確認した。今後は市場調査および機体構造の検討を予定している。

台風で荒れる海で、救難飛行艇US-2 による、辛坊さんたち二人の救出が敢行されたが、お二人とともに飛行艇の遭難が懸念されるギリギリの状況だったようです。
結果的に、波高3~4mでの着水、離水ということで、US-2は驚異的な性能を披露したわけです。



<国産機開発の歴史>
準国産機といえなくもないB787機がこのところの故障で飛行禁止になっている昨今であるが・・・
純国産の中型ジェットMRJの初飛行が年内に予定されています。
MRJMRJ

ところで・・・
ゼロ戦、YS-11、F2、MRJ、心神と並べてみて何のシリーズか判る人・・・はい、貴方!
そうです。戦中以降の国産機ですね。

こう並べてみると順調のように見えるのだが、ゼロ戦からYS-11に至るまでの技術的断絶が大きいのです。
この間に、もちろん日本の非軍事化を進めるアメリカの規制があったわけです。

このたび図書館で「富国強兵の遺産」という本を借りたわけは、アメリカの規制下におけるテクノロジー開発というややオタク気味の関心があったのです。
もっと突き詰めて言えば、「技術戦略」という言葉が当っているかも。

(文字数制限により省略)



<日本の軍事テクノロジー>
個人的には「震電」の開発が興味深いのです。


【日本の軍事テクノロジー】
軍事
碇義朗ほか著、光人社、新装版2007年刊

<「BOOK」データベースより>
太平洋戦で戦場の主役となり得なかった日本の兵器は、なぜ、欧米諸国に遅れをとったのか。究極のレシプロ機「震電」、本土決戦用「水中高速潜水艦」、日本陸軍バズーカ砲「噴進弾」など、第二次大戦のさなか、連合軍を打ちやぶる兵器開発にとり組んだ陸海軍の技術者たちの奮闘。『陸海軍の兵器開発と製造の歴史』収録。

<大使寸評>
戦時中の技術開発は、手持ちの資源で進めるしかないわけで・・・やむにやまれない特異なものが現れるわけで、興味は尽きない。

Amazon日本の軍事テクノロジー




<名機YS-11>
日本の航空会社はYS-11の後継機として、ボンバルディアを選んだが・・・・
性能の良かったYS-11の後釜を準備できないのは、技術上の問題ではなくて、ひとえに官民の経営感覚の無さなんでしょうね。
(採算性の悪さに懲りて手を引いたのは惜しかったようです)


【名機YS-11】
YS
前間孝則著、大和書房、2006年刊

<「BOOK」データベースより>
悪戦苦闘しつつも零戦の技術を土台にYS‐11を開発した「五人のサムライ」。トラブルに悩まされながらも必死の努力を重ねた整備技術者。薄氷を踏む思いで操縦桿を握ったパイロット。彼らの血のにじむような奮闘の末、世界の大空に羽ばたいた国産旅客機YS‐11。2006年9月30日に国内でのラストフライトを迎えるYS‐11の軌跡を追う。

<大使寸評>
高知空港着陸の前に太平洋上で急角度のバンクを行うが、これぞ小型のレシプロ飛行機という感じで高揚する大使であった。
田舎のバスのように居住性は二の次であるが・・・・丈夫で、驚異的な●の良さを発揮した機体でした。

この戦後初の日の丸旅客機を退陣に追い込んだのは、ひとえに貧弱な経営感覚にあったわけで、技術的には遜色なかったことが、惜しまれます。
Amazon名機YS-11





<MRJの初飛行が年内に>

MRJ試作初号機の初飛行が年内に予定されているそうです。・・・楽しみだぜ♪

1/22三菱航空機、MRJ初飛行へ品質管理を強化より
小型ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発する三菱航空機(名古屋市港区)は、年内に実施する試作初号機の初飛行に向け、機体の品質管理体制を強化する。現在約900人の設計・品質保証の担当者を数十人増やし、国内外サプライヤーの製造工程確認や納品管理などに当たらせる。MRJは部品の6割(金額ベース)が親会社の三菱重工業以外からの購入品。安全性の確認に加え、スケジュール順守のためにもサプライヤー管理を徹底する。
 1月1日付で就任した川井昭陽三菱航空機社長が明らかにした。同社によると、MRJの部材を供給する1次サプライヤー(ティア1)は約30社。今後は初飛行に向けて各社の部材生産も本格化するため、管理体制の強化を決めた。
 MRJの一機当たりの部品点数は約95万点にもなる。原則すべてのサプライヤーに同社の担当者が出向き、製品や製造工程を確認する。


MRJより
 MRJ計画の発端は、2002年(平成14年)8月末に経済産業省が来年度予算を獲得するとして発表した30席から50席クラスの小型ジェット機開発案「環境適応型高性能小型航空機」(同時発案に50人程度の小型航空機用ジェットエンジン開発「環境適応型小型航空機エンジン」)で、YSXまでの企業各社横並びの事業を取りやめ、積極的な企業が自己責任で開発を推し進めることを目的とした。

 YS-11がターボプロップエンジンによるプロペラ機なのに対し、今回は噴射式のターボファンエンジン搭載の機体としたのには、1990年代半ばのリージョナル・ジェット (RJ) 革命がある。1990年代後半、カナダのボンバルディアとブラジルのエンブラエルが小型のRJを多数発表した。キャビンの騒音が少なく、速達性に優れるジェット機は、中小エアラインに注目され、販売数を急速に伸ばした。RJの成功により、同クラスのターボプロップ旅客機の販売数は急減、これらを生産していた欧米6社の内、4社が2000年代初めまでに旅客機事業から撤退する事態となった。このため当時(2000年代初頭)はターボプロップ機市場が凋落する一方、RJ市場は今後も拡大の見込みが大きく、日本にも参入の余地があると考えられた。




<F35でいいのか?>

2/1F35「高騰」は不可避 米の調達先送り、同盟国に波紋より
米国防総省による最新鋭ステルス戦闘機F35の調達を一部先送りするとした決定が、同盟国に波紋を広げている。調達先送りに伴い購入価格の高騰が不可避なためだ。オーストラリアは調達計画の見直しを行う方針で、日本もF35の導入見通しが国会審議の焦点になりそうだ。

(文字数制限により省略)




<F35対日本製「心神」>
自衛隊の次期戦闘機にF35が決まったようですね。
 やはり最先端の性能(ステルス性)が決め手のようで、高くても性能を重視する軍人の思考が貫かれたようで・・・・仮想敵国の殲20と対抗するには妥当といえなくもないですね。

だけど、アメリカが技術流出を嫌がっているように、思惑どおりに防衛産業育成につながるかどうかは不透明のようです。


12/14次期主力戦闘機:F35固まる 中国見すえステルスより

戦闘機変遷

 (文字数制限により省略)


ところで、国産ステルス機ができないわけではなくて、日本製ステルス機「心神」という計画もあるようです。
ただ、武器輸出のできない日本で国産するとなると、べらぼうに高いものにつくし、今後どうなるでしょうね。
日本製F2の実績など勘案して具体化を検討するんでしょうけど。

11/18日本製ステルス機「心神」、5年後の初飛行目指す=英誌より
 米国のステルス戦闘機F-35の調達を進めてはいるが、日本は国産ステルス機の開発を放棄したわけではない。英ジェーン・ディフェンス・ウィークリー(JDW)は16日、防衛省技術研究本部と三菱重工はまもなく先進技術実証機「心神」(ATD-X)を公開すると報じた。日本航空自衛隊の吉岡秀之氏は「日本のステルス戦闘機開発には何の問題もない。われわれは優れた戦闘機を生み出す」と語った。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

(文字数制限により省略)

テクノナショナリズムに目覚めた大使としては心神頑張れ!! という気もするのですが。


12/21日本政府、F35配備を正式に決定より
(文字数制限により省略)





<紫電改>
先週、お隣の南予(御荘)まで寒梅にくりだしたけど・・・・残念ながら梅にはチョット早かったのです。
代わりといってはなんですが、ロウバイは見頃だったので、トップに飾っています。

御荘では見所が多く、飛行機オタクの大使は紫電改展示館にもう出たわけです。
紫電改1


昭和53年11月、愛媛県南宇和郡城辺町久良湾の海底40mに原型のまま沈んでいるのが地元ダイバーによって発見され、翌年7月14日実に34年ぶりに引き揚げられた。・・・・とのことです。

紫電改はゼロ戦に代わる新鋭機として終戦間近に開発され、海軍のもっとも優れた戦闘機だったと言われています。現存する、日本で唯一機です。

紫電改2

昭和20年7月豊後水道上空で交戦した一機で、終焉地となった久良湾が展望できるこの地に保存されているわけですが・・・・
穏やかな南予の海を望む展示館で、最強の局地戦闘機と対面した大使は感涙に咽ぶというのは大げさだけど・・・いたく感じ入った次第です。

紫電改展示館



<スカイクロラ>
空戦時のリアルな映像と静かな地上待機が延々と繰返されるので、夏バテ気味の大使は途中で居眠りしてしまった(いかん、いかん)
何かにプロテストしているんだろうとは思うが、それがはたして何なのか?

説明がなくストーリーが進行するので、途中で居眠りこいていては不条理のままではないか?
いや、この映画はシジホスの神話のように不条理そのものを描いているのかも知れない。公式HPを後で見たのだが・・・・

(文字数制限により省略)
レプリカントの反抗といえば、ブレードランナーを思い起こすが・・・・
ブレードランナーではロボットの悲哀がよりSFチックに出ていたけど、スカイクロラのほうは詩情ただよう不条理劇として描かれていますね(褒めすぎか?)

それにしても、空戦シーンの機関砲の音と映像からは硝煙とガソリンの匂いがただよってくるほどです。

震電震電

第2次大戦末期の日本軍の試作機が、どういう訳か制式機としてヨーロッパのようなパラレルワールドに登場するとは、オタクな監督のこだわりがよく伝わります。
この映画の主役はこの戦闘機だったかもしれないが、飛行機オタクの大使としては堪能できる映画でした。(これ以上 映画に文句をつけるのは止します)



<震電を造った人たち>
震電とともに写り、勝者も敗者もないような・・・・
むしろ誇らしげに見える日本人達が気になるのです。

震電震電
左から4人目が設計者の鶴野技術少佐

震電の試験飛行を行っている途中で終戦を迎えたので、その能力を全開する機会のないままに機体は廃棄され、アメリカが持ち去ったサンプル機も残ってないようです。
終戦を境にして、日本では兵器製作を禁止されたので、自前の戦闘機の製作はアメリカの技術供与によるF-2まで待つことになります。
そして民間機の登場は○年のYS-11まで待つことになったのです。

震電を生んだような独自の技術は約30年ほど停滞を余儀なくされたわけですが・・・・
やっとホンダジェットやMRJなどが商談に登るまで復活してきました。


Kyushu J7W1 Shinden
震電ウィキペディアより
震電・日本海軍十八試局地戦闘機
九州飛行機 J7W1 震電 飛行試験
航空の現代
戦後小破していた震電をアメリカ軍の命令で修復した



<局地戦闘機2>
零戦を生んだ天才技師堀越二郎が次に挑戦した戦闘機が雷電と呼ばれた局地戦闘機でした。
真横から見ると不恰好な雷電も、角度を変えると無骨でもシャープな印象となり、零戦パイロットが雷電をクマンバチとやや好意的に形容したのも解るような気がします。

『雷電』渡辺洋二著(文春文庫590円)という本を読んだところですが・・・
この本のサブタイトルが「異貌の海鷲」となっているように、雷電は異貌でありインパクトが強いので、子供時代からその名前と機体は気になっていました。

日米開戦の報に接して自棄半分にしても「鬱屈していた気分から開放された」と当時の日本人が回顧しているように、如何に日中戦争に大儀が無かったかということを、臣民が感じていたかがおおよそ想像できます。
現在 多少なりと機械関係の仕事で禄を得ている身で、歴史認識で鬱屈する私もナショナリズムに抗することができないので・・・
かってB-29に一矢報いた雷電が技術の争いとしても、どうしても気になるところです。

雷電がこのような機体になった背景には、戦時の技術力がそのまま形となって現れています。
高空で有効な高出力のエンジンを国産でまかなうことができなかったにしろ、技術者とテストパイロットの努力の結果として曲りなりにも雷電という機体があり・・・
もし水冷エンジンの技術がこなれていれば、雷電はP-51ムスタングをもっとずんぐりした形のB-29キラーなっていたでしょう。

水冷エンジンの技術は同盟国ドイツから伝わり、陸軍の飛燕のエンジンとして稼動していたが、故障が多くこなれた技術ではなく、また雷電の高空での能力アップの為に導入した過給機も機能しなかったようです。
戦闘機と言わず兵器の製作には、その時代の国力が反映されるし、いたらない兵器であってもその兵器で戦うわざるを得ないのが戦争というものであり、制式機となったあと、このクセのある戦闘機を整備し、操縦した我らが父親世代により圧倒的な米軍に抵抗したわけです。

昔も今も兵器のノウハウはブラックボックスとなっているようですが・・・・
高額で、軍事プロが酷評する(的に当たらない)米ミサイル防衛システムを世界で一番早く日本がシステム導入することを決定したらしい。
それも 日本でのライセンス生産無しで、すなわちブラックボックスのシステムをアメリカの言値で導入(購入)するらしい。
要は米産軍複合体の開発費を負担しろという圧力に、同盟国として協力するという決定を下したのかもしれないが、防衛庁には戦略思考があるのだろうか?
(それとも防衛庁の上が○?なのか?)

今から思うと、日米開戦当時は戦略は未熟でも兵器技術では大差なかったことに驚くばかりですが・・・
そのような感慨はさておいて、オーバーキルとなってしまった今の兵器技術には食指を出さない知恵はついているだろうか?と思ったりします。



<局地戦闘機>
子供時代に雷電の写真をみるたびになんと不恰好な機体だと思ったことでした。
それは 大馬力の空冷エンジンを搭載すればそんな機体になるのが当然であり、むしろ機能美ではないかと今頃になって思っている。
雷電2

短時間で高高度に達することを性能的に要求されるのが局地戦闘機(抑撃機:インターセプター)というものであり、敵の攻撃機の浸入を探知したあと、短時間に攻撃位置に到達し敵を抑撃する局地戦闘機は(私好みの)専守防衛の戦闘機です。

B-29の空襲が始まった昭和19年に、投入が間に合った局地戦闘機が屠竜とか雷電です。
現在のアメリカの圧倒的な軍隊、兵器に正攻法で戦うバカはいないが、第2次大戦末期にハイテク兵器ともいえるB-29の無差別爆撃に対して、雷電を駆り正攻法で反撃したということに隔世の感がします。そして・・・・

操縦性がいいとは言えず不恰好だが、上昇性能と重武装を優先した雷電こそB-29に一矢報いた戦闘機であり、この戦闘機を駆り戦った飛行気乗りこそサムライの末裔と賞賛しています。
(おっと! そうとうに危うい雰囲気と自覚はしています)

そしてこの不恰好な雷電が、本土防空戦においてB-29を最も多く撃墜した日本機であり、米軍のテスト報告によれば驚異的な上昇力と運動性能を有した侮りがたい戦闘機で、P-51に次ぐ優秀な戦闘機であるとの高い評価を受けたと知り、子供時代の印象を今頃になって見直している。

ハイテク兵器を駆使するファルージャ攻撃の報道に接してつい、B-29に抵抗する雷電を思い出してしまった。
B-29の無差別爆撃については 姫路城不死鳥伝説/戦略爆撃の歴史に詳しく載っています。



<YS-11> 工事中です



【名機YS-11】
YS
前間孝則著、大和書房、2006年刊

<「BOOK」データベースより>
悪戦苦闘しつつも零戦の技術を土台にYS‐11を開発した「五人のサムライ」。トラブルに悩まされながらも必死の努力を重ねた整備技術者。薄氷を踏む思いで操縦桿を握ったパイロット。彼らの血のにじむような奮闘の末、世界の大空に羽ばたいた国産旅客機YS‐11。二〇〇六年九月三〇日に国内でのラストフライトを迎えるYS‐11の軌跡を追う。

<大使寸評>
高知空港着陸の前に太平洋上で急角度のバンクを行うが、これぞ小型のレシプロ飛行機という感じで高揚する大使であった(この本の感想になってないけど)

Amazon名機YS-11

YS-11



<大丈夫?ボンバルディア>
高知-関空に今日からボンバルディアが就航したそうですね。
懲りずにというか、仕方なく就航するのだろうが・・・
それだけ経済性のいい機体なんだろう。

ボンバルディア

新潟からの帰りにボンバルディアに乗ったことがあったが・・・
トラブルの多い機体だから大丈夫?という気もしたが、大丈夫だったから、今こうしてブログを書いています。(笑)

日本の航空会社はYS-11の後継機として、ボンバルディアを選んだが・・・・
性能の良かったYS-11の後釜を準備できないのは、技術上の問題ではなくて、ひとえに官民の経営感覚の無さなんでしょうね。
(採算性の悪さに懲りて手を引いたのは惜しかったようです)

ボンバルディアに対しては、別に好悪の気持ちはないのだが、せめて墜落しないだけの機体改良に励んでもらいたいものである。

ところで、ボンバルディアの窓から見た佐渡島とか御嶽山がきれいでした。
御嶽山




<撃墜王アフリカの星>
これは、ある女性のお好み映画であるが、私の好みとかなりかぶっていて驚きました。

『鬼火』『ルシアンの青春』『とどめの一発』
『マリア・ブラウンの結婚』『鉛の時代』『パリ・テキサス』
『バクダッド・カフェ』『愛する時と死する時』『橋』
『Uボート』『撃墜王アフリカの星』『スターリングラード(ドイツ映画)』

特に『バクダッド・カフェ』、『橋』、『撃墜王アフリカの星』というかなり偏執的?な、みっつの組合せがかぶるのは確率的にありえないと思うが、有ったんですね。

ということで・・・・
『あなたは、前世で私と繋がりがあるのでは?・・・』に近いような書き込みをした覚えがあるが・・・なしの礫でした(笑)

この3本ともドイツ人監督の映画であるから、ドイツ好みといえば理由のひとつになるのかも知れないが・・・・
それにしても世の中には同類がいるものである。

アフリカの星

『橋』も『撃墜王アフリカの星』も映画館で見た古くからの戦争映画オタク?の私としても、『撃墜王アフリカの星』は名画だと評価しているのです。

砂漠に墜落したメッサーシュミットの残骸のシーンでも、テーマミュージックの「アフリカの星のボレロ」が流れるが・・・・
これがいいんだなー。
哀愁を含んだ軽いこの曲が流れるモノクロのシーンは・・・・
ハードボイルドな映像詩とでもいうんでしょうね。

ところで、エル・アラメインとか、トブルクとか、北アフリカの地名には、砂漠の激戦地を連想するが・・・・・
イラク戦争などと違い、軍人だけで消耗戦を戦ったことで、どこか救われる?気がして・・・
行ったことがないのに、これらの地名にはノスタルジーを覚えるんですよ。

「エル・アラメインの戦い」ウィキペディアより

バクダッド・カフェ



<太陽の帝国>
「太陽の帝国」はゼロ戦とムスタングとJ.G.バラードという取り合せだけで、見たい!と思える映画でした。
「燃える世界」「結晶世界」で知られるJ.G.バラードが描く「太陽の帝国」はSFではなくて、J.G.バラードの自伝的小説である。
それをスピルバーグ監督が映画化したが、日本軍による上海侵攻などが大量のエキストラにより史実に忠実に描かれている。

ゼロ戦のパイロットになるのが夢だったイギリス人のジム少年の収容所での過酷な日々が描かれていたが・・・・
辛い生活が、ゼロ戦を見ることの喜びでまぎれてしまうのが、まだ子供だったからだろう。

この映画のもうひとつの主役が戦闘機かもしれない。
映画のクライマックスでムスタングの空襲シーンがあるが・・・
ジム少年が我を忘れて「大空のキャデラック」と狂喜していた。
確かにジュラルミンの地色に輝くムスタングの飛翔は綺麗だった。

ジム少年が(スピルバーグ監督もそして私も)狂喜するムスタングとは、ゼロ戦を上回る第2次大戦最強の戦闘機である。
日本にはB29の護衛として飛来したらしいが、民間人に対する攻撃で悪名が高いグラマンと違ってあまり悪印象が無いのは、高高度を飛んでいたせいだろうか?

One morning at dawn, Jim witnesses a kamikaze ritual of three Japanese pilots at the air base. Overcome with emotion at the solemnity of the ceremony, he begins to sing the same Welsh hymn ("Suo Gân") he sang as a choir boy in the (Anglican) Cathedral School in Shanghai. As the pilots take off on their suicide mission, the base is attacked by a wing of P-51 Mustangs. Jim runs to the roof of a building and cheers them on. The base is heavily damaged in a matter of minutes, Dr Rawlins finds Jim on the roof and brings Jim back to reality by telling him “not to think so much.”

ところで、韓国出張で図らずもムスタングの実物と対面できて、戦闘機オタク?としては、感激した次第です。

とにかく この映画は、日本大好きスピルバーグの面目躍如という感があり、日本人として気持ちのいい映画でもあった。



<要求仕様の違い>
第二次大戦最強の戦闘機としてはP51ムスタングが知られているが、主な用途は護衛戦闘機である。
また、そのP-51と共に飛来したB-29を矛とするなら、盾となるのが雷電など局地戦闘機である。
局地戦闘機には上昇性能、高空性能と重武装が重視され、航続力はさほど要求されません。

P-51に総合力では劣るが、第二次大戦最強の艦上戦闘機としてはゼロ戦となるんでしょうね。
このゼロ戦を用途別に呼ぶとするなら、艦上戦闘機というより、むしろ渡洋戦闘機が適当ではないかと私は思うのです。
P51ムスタングウィキペディアより
零式艦上戦闘機ウィキペディアより

その国独自の戦略、技術水準から兵器の要求仕様が生じるが、要求仕様の違いが兵器のさまざまな外形を決めてしまいます。
兵器の要求仕様といっても、要は手持ち資源を生かした攻撃と防御であり、合理的な設計は要求されるが経済性などは二の次である。
(生きるか死ぬかだから、技術者冥利につきる?仕様が要求されたようです)

過酷な要求により震電のような一見異様な機体が出現するのも面白いが、なおかつ合理的で機能美あふれるもP51ムスタングなども現われるんですね。

P-51Dムスタング Mustangs
The Merlin Mustangsより

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