日本、漆の国(季刊銀花105号)
<日本、漆の国(季刊銀花105号)>
105号の取り上げたテーマは、「日本、漆の国」と「列島炭紀行」となっています。
・・・大使好みのテーマでんがな♪

浄法寺漆生産組合より
105号の取り上げたテーマは、「日本、漆の国」と「列島炭紀行」となっています。
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浄法寺漆生産組合より
p22~24 <漆生む木、漆採る人> 接着性と防水性に優れた塗料、漆は、落葉樹漆の木の幹を掻き、滲み出る樹液を精製したもので、明治半ばまでは、日本各地で盛んに製造された。しかしその後、価格的に安い輸入漆に押され、現在国産漆は年間使用量の一割以下にまで落ち込んでしまった。 国産漆は輸入漆に比べ、品質的に優れ、塗師の多くは「日本で塗るには、国産漆に勝るものはない」と異口同音に言う。 この国産漆を生む郷、岩手県浄法寺町。地元の岩舘正二さんは漆掻き歴約60年。浄法寺漆生産組合長も務める。 ■木の命をいただく 6月、入梅のころになると、漆は葉も茂り、樹勢も盛んになって、漆掻きが始まる。仕事着の岩舘さん、幹を掻く鎌、滲み出る樹液を掻き取るヘラ、採った漆をためる漆樽などの道具を携え、朝4時には漆畑へ到着。採取には、その年1年間、木が枯れるまで採りきる「殺し掻き」と、木を養生しながら毎年採る「養生掻き」がある。「殺し掻き」は、15年20年を経た漆の木に最初の目立てをした時、「お前は今年死ぬのだ」と宣言したことになる。 1年で、1本の木から二百グラム(茶碗一杯)程度しか採れない漆液は、まさに木の命をいただいていると言っても過言ではないのだ。 漆液は、季節、天候や日照時間、そして木によって、採取量も性状も異なる。掻きはじめの6月ごろに採れたものは生漆のまま使われ、土用のころのそれは上塗り用としても最良質とされる。 ■漆の精製を学ぶ 漆に心を寄せる人々が、国産漆を守り研鑽を積むことを目的に、文化庁の肝いりで結成した、日本文化財漆協会が、浄法寺の町で漆の精製研修を行って約10年。ここ数年は、金沢で漆材料を扱う仕事に携わる高野行雄さんが指導にあたる。 高野さんは愛用の漆ヘラ、作業衣、そして溜塗りの愛用カメラとともに金沢から浄法寺町入りした。このころ町の共進会会場では、岩舘さんをはじめとする掻き子たちの1年の成果である生漆も、全国への出荷を待つ。 今回、文化財漆協会が高野さんの指導で精製するのは、1年前に採取した漆だ。採取時は乳白色だった漆は、時間とともに黄変し、今や茶色を呈している。 |
【日本、漆の国(季刊銀花105号)】 古書につき画像データ無し ムック、文化出版局、1996年刊 <「BOOK」データベース>より データ無し <読む前の大使寸評> 105号の取り上げたテーマは、「日本、漆の国」と「列島炭紀行」となっています。 ・・・大使好みのテーマでんがな♪ 季刊銀花の古書となると、ネット情報を見つけることさえ難しいのです。 |
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