街場の関西論

<街場の関西論>
我が蔵書録の京阪神関連の本から二つの本を紹介します。

おお 雑誌「ミーツ・リージョナル」をからめて・・・・
「街場の関西論」になっているやないけ♪


【街場の大阪論】
大阪
江弘毅著、新潮社、2010年刊

<「BOOK」データベース>より
スタバはないがお好み焼き屋があり、缶ビールを24時間売っているコンビニはないが朝からやってる立ち呑み屋があり、ヤクザが徘徊し、おばはんの立ち話が続く。そんな「大阪の街場」のリアルなコミュニティと、そこで生きていくおもしろさを、岸和田に生まれ育ち、関西有数の雑誌の名物編集長だった著者が、ラテンのノリで語る。大笑いしながら考えさせられる大阪発スーパーエッセイ。

<大使寸評>
著者の江弘毅という人、内田先生のお友達でもあるが…
岸和田で生まれ育ち、雑誌「ミーツ・リージョナル」の創刊に関わり12年間編集長を務めたそうです。
「カーネーション」の世界で育ち、ベタな大阪を描いてるでぇ♪

Amazon街場の大阪論


この本から街場の真髄をひとつ、紹介します。

<てっちりの現場作法>よりp28~31
 大阪でも少し前までは、てっちりなどは玄人筋つまりヤクザな人の食べ物であり、シロウトは食べるものではない、という了解があった。だからこそ街場の大人にとっては実に旨いアイテムであるのだが、今でも大阪人の家庭では、若いOLの娘が忘年会などの後、家に帰ってきて「てっちりだった。ヒレ酒がおいしかった」などと言おうものなら、親は「この娘は、なんというものを…」と顔をしかめる。てっちりはそういう食べ物なあのである。

 わたしは、だんじり祭で有名な大阪のディープサウスと異名を取る岸和田の旧い商店街で生まれ育ったから、幸か不幸かそういうてっちり的なものには慣れ親しんできた。そういう下町的横丁的な体質は、同世代の大阪、京都、神戸といった近畿地方の街場の人間には深くきざまれている。

 そんな街場の大人は、休日の昼間に洋食屋に行ってライスなしでオムレツカキフライでビールを飲んだり、焼肉屋でロースやカルビを注文せずにホルモンだけを注文したり、行きつけの店でメニューにないものを注文したりすることが「おいしいこと」であると信じている。それは端的に「粋がる」ことには違いなく、考えてみればたわいもない行為であるが、そこには単純にグルメ情報カタログ誌に載っているような「美味い店」の「美味いもの」を商品として抽出して、それを消費してやろうというスタンスはない。あくまで店で遊ぶための方法論である。

 そういったグルメ者ではない、いわば街場の食の極道者たちは、てっちり屋で鍋を囲むと、さも当然のようにまずはアラ身ばかりを煮だった湯にドサッと入れる。そして蓋をして言葉少なに待つことしばし、誰かの「おう、もういけてるで」の声におのおの箸を伸ばし、時々「うまいのお」と唸りながら、きれいに身をさらう。そしてていねいにアクをすくい、アラ身のクチバシの部分や鍋皮が加わるものの、第二ラウンドも以下同じ。ほかの具はやっとそこから入り、豆腐そして白菜、春菊のみ。それもさっと食べる分を少しずつ。

 そういういわば、てっちり的文脈を無視して最初から野菜などを入れる無粋者には、
 「ちゃんこ、違うぞ」
 と静かに鍋奉行が注意する。今日のフグおよび全員の気分や身体状況が「イケる」となれば、アラ身だけを追加する。時にはてっちりとヒレ酒だけで満腹し、雑炊を省略してしてしまう。だから、大阪では「コースを数人分」とかで注文せず、「皮の湯引きと鍋」といった単品オーダーが多い。

 そういうディセンシーつまり現場作法のようなものが、連綿として街の先輩から後輩、時には父親から息子へと、実際にてっちり屋で一緒に鍋を囲むという仕方で伝わる。それはメディアの中の職業グルメたちが、鮨屋ではどの順番で何を注文するのが正しいとか、鴨のコンフィにはどんなワインを合わせるのが常道だ、と説くようなかたちで明文化・情報化できるものではなく、もちろんマニュアルといった類のものはない。

 なぜなら「フグを食べる」ということは元来アンタッチャブルな行為であったからだ。


この雑誌には、元編集長の、街場重視、「旨くて安い」という関西のおきてが感じられるわけでおます。

【三宮・元町ディスカバリー(Meets Regional#319)】
meets

ムック、京阪神エルマガジン社、2014年刊

<内容紹介>より
特集:三宮・元町ディスカバリー。
とにかく人気。とにかく新店ラッシュ。
立ち呑みフォーエヴァー!!、他

<大使寸評>
三宮・元町の飲み屋、食事どころ満載のムックで・・・・
高架下の店がけっこう載っていて、ドングリ国住民にとって、お奨めのガイドです。

江さんから見ればハイカラに映る三宮・元町であるが…高架下もあるんやでぇ♪

zassiMeets Regional#319


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック