日米中の宇宙開発対決    ③

<日米中の宇宙開発対決>
JAXAはロケットを民営化したが、その後のロケット打上げは順調に推移しています。
日本の成功を苦々しく見ている国があるとすれば、それはアメリカと中国なんでしょう。自主開発であることに加えて武器輸出を控えてきた日本の実績については、どこからも横槍をはさむ理屈がないのが素晴らしい♪
そして、気になるのは、軍事に特化したような中国の宇宙開発である。

・宇宙監視、米軍と連携
・「はやぶさ2」計画の意義
・祝福されない有人宇宙船
・有人宇宙開発無用論
・中国の宇宙開発の真意?
・久々に新作映画を観た
・小惑星探査機はやぶさの帰還

はやぶさの帰還2はやぶさの帰還
小型衛星の実態



<宇宙監視、米軍と連携>
中国による衛星破壊実験には、各国が連携して監視する必要が生じています。
まったく、なんてことをする国だろう。

10/22宇宙監視、米軍と連携 自衛隊に新部隊計画 日米防衛指針より
 日米両政府は、年末までに再改定する日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に宇宙監視の協力強化を盛り込む方針を固めた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と米軍の間の情報共有を本格化させる。防衛省は自衛隊に専門部隊を新設し、JAXAの監視業務を移すことを計画する。▼3面=中国を警戒

 米国は、中国の衛星攻撃能力の向上などで、宇宙空間で安全保障上の脅威が高まっていることを懸念。日本などの同盟・友好国との連携を強めることを重視している。「宇宙の平和利用」を基本路線としてきた日本はJAXAの衛星の安全を監視してきたが、今後はその対象を、他国の軍事衛星や安全保障上の影響が大きい情報収集衛星などに広げることも検討する。

 日米の宇宙での協力を取り仕切るフランク・ローズ国務次官補代理は今月、中国が7月に衛星攻撃兵器を使った実験をしたとの情報を明らかにし、「中国の能力向上を非常に懸念している」と東京都内で朝日新聞の取材に語った。ガイドラインの改定については「新たな課題に対処する同盟の現代化を図っており、宇宙監視は重要な要素」と強調した。

 中国による2007年の衛星破壊実験では約3500個の宇宙ごみが発生。米ロの衛星が09年に衝突した後には、米政府が把握する10センチ以上の宇宙ごみは約2万2千個に増えた。破壊実験や宇宙ごみの衝突によって人工衛星や全地球測位システム(GPS)が使えなくなれば、軍の運用や市民生活への影響が大きい。

 米国は軍が世界の広範な地域の宇宙監視施設を使い、地上から3万6千キロまでの宇宙空間の衛星の安全を見張る。だが、国防費が大幅削減され、東アジアの監視能力は十分ではない。

 JAXAは岡山県内にあるレーダーと光学望遠鏡の施設2カ所で宇宙監視を実施。日米両政府は今年5月、両施設の観測データを米戦略軍統合宇宙運用センターに提供することで合意し試験的な運用を始めている。米軍は昨年から非公開の情報も日本に提供している。

 防衛省はJAXAが使うレーダーの更新が予定される18年以降をめどに、自衛隊に宇宙監視の専門部隊を新設し、業務を段階的に移管する方向で検討を始めている。年末までに見直すガイドラインの最終報告に、日米間の宇宙監視協力の拡充を明記する方針だ。(渡辺丘、福井悠介)




<「はやぶさ2」計画の意義>
米中に対抗して進められる「はやぶさ2」計画の意義が、ネットに出ていたので、紹介します。


10/20「はやぶさ2」の挑戦第10回:惑星科学を500年続く事業にするためにより
渡邊誠一郎・名古屋大学大学院教授は、科学者が我が事として探査計画に参加するために、探査計画が個々の科学者の専門につながっている必要があるとする。そうすることで参加する科学者の層は厚くなり、惑星科学という“大きな土台”の上で、小惑星サンプルリターンを考えることが可能になる。その上で、惑星科学の意義は500年続くとする。500年の意味とは?

はやぶさ渡邊教授

<“小惑星の科学”から“小惑星からの惑星科学”へ>
Q:「はやぶさ2」計画に参加する科学者のコミュニティーを広げることを、具体的にどのようにして進めているのでしょうか。
A:2010年ぐらいの段階で、日本惑星科学会では「次に実施すべき計画は、小惑星探査を行うはやぶさ2か、それとも月周回軌道からの探査を行った『かぐや』に続く着陸機の『SELENE-2』か」という議論がありました。それぞれ研究者がワーキンググループに参加して検討を進めていましたが、それぞれ「はやぶさ2をやりたい」「SELENE-2をやりたい」と主張するだけではいつまで経っても平行線です。

Q:そういう議論があったんですか? それは初めて聴きました。SELENE-2には、アメリカの有人月探査の動向が大きく影響していて、2008年には当時の文科省・宇宙開発委員会でSELENE-2をやるべしというお墨付きまで出たのに、予算化できませんでした。
A:惑星科学のコミュニティーにとって、「はやぶさ」とかぐやは初めての成功といえる探査機でした。当然それぞれの計画に参加してきた方は、その次の計画をやりたいと考えます。でも、この問題を「どちらを実施するか」と捉えると答えはでないんですよ。それぞれやりたい人がいるわけですから。

 そこで学会が考えたのは「たとえどちらをやりたいと思っていたとしても、どちらかををやると決まったならサポートして下さい」ということでした。そうやって学会の総意を結集していかないと、とてもではないけれども探査を成功させることはおぼつかないですから。このことを、議論の共通認識にして、「では、今の時期としてどちらをやるべきか」を議論していきました。その結果として、はやぶさ2をやろうという流れになっていったのです。別に投票をしたとかそういうことではなく、議論を重ねていく中ではやぶさ2をやるべきとなっていったわけです。

 ただしそこには条件が一つありました。「はやぶさ2の科学目標を“小惑星の科学”として実施するのは難しい。あくまで“小惑星からの惑星科学”として位置付ける必要がある」ということです。小惑星を探査することで、「惑星系はどうやってできたのだろうか」「惑星の材料はいったいどこから供給されたのだろうか」という、惑星科学の根幹となる問題に実証的な答えを出す探査計画として考えていこう、ということです。そうすれば「自分は月をやっているから小惑星探査は関係ない」とか「金星が専門だから以下同文」ということではなく、はやぶさ2は惑星科学関係者全員が協力できる計画となります。

<モノローグ>
 太陽系探査には基本的に、順序立てて、簡単なことから初めて、徐々に実現が難しいが科学的成果も大きい方向へと進む。小惑星サンプルリターンの場合は、まず技術を確立し(初代はやぶさ)、種類の異なる小惑星に赴き(C型小惑星に向かうはやぶさ2)、より太陽から遠い始原的な小惑星へ(消滅した「はやぶさマーク2」構想や、ソーラー電力セイルによるトロヤ群小惑星サンプルリターン構想など)という順序を踏む。
 これが月探査ならば、まず月周回機による観測、次に月面着陸による表面探査、そして月面サンプルリターンという順番になる。中国は、まず「嫦娥1号」「同2号」で、月周回探査を実施し、「同3号」で月面への着陸と無人探査車「月兎」による探査を成功させた。「嫦娥4号」は同3号の同型機となる予定で、その次にはサンプルリターンを実施する「同5号」「同6号」が控えている。インドも、月周回機「チャンドラヤーン」を打ち上げた。現在は無人探査車を積んだ月着陸機「チャンドラヤーン2号」を2017年に打ち上げる予定で開発している。
 日本にも同等の構想が存在する。2007年打ち上げの月周回機かぐや(開発コード名SELENE)に続く月着陸機SELENE-2だ。SELENE-2は、JAXAの月・惑星探査プログラムグループ(JSEPC)の計画として検討が続いている。月周回機と着陸機の2機で構成され、着陸機には無人探査車を搭載する予定だ(図2)。
 2009年の時点では、2105年の打ち上げを予定していたが、2010年に米オバマ大統領が有人月探査構想を中止したことや、500億円程度と見積もられる計画総額が過大とされたことなどもあり、いまだ構想検討に留まっている。

<徹底した議論で論理を提示しなくてはいけない>
Q:“小惑星の科学”として実施するのではなく、“小惑星からの惑星科学”として位置付けるという点についてですが、それは、探査計画に対する認識の問題ですか。それとも具体的に科学的な課題を設定し得るものなのでしょうか。
A:確かに、同じ問題をあちらからいうか、こちらからいうかという側面もあります。しかし決定的に違う大事なことは、このミッションをやりましょう、皆さん参加してくださいというときに説得力が全然違うということです。
 他分野の研究者に「小惑星探査をしますから小惑星を研究してください」といってもなかなか聞き入れてもらえるものではないです。しかし、例えば月のクレーター研究者に「月にあるクレーターはどうやってできたものか。小惑星がぶつかったものでしょう。
 小惑星がどのようにして月にやってきたかを知ることは、クレーター研究にとって大切なことですね。はやぶさ2をやることで、それが分かりますよ」といえば、「その通りだ」ということになります。研究者のものの見方をより広い土台の上に置くと、新たな視野が広がっていくわけです。

 今の惑星科学コミュニティーは非力で、月も火星も小惑星も同時に探査していくことができません。それぞれがばらばらに「月探査をしたい」「火星探査をしたい」「小惑星を調べたい」といっている状況を一つにまとめていく論理、「それが惑星科学全体にとってどういう意味を持つか」が必要です。これがはやぶさ2を進めるに当たって一番重要なポイントでした。
 突破口となったのが、さきほど説明した惑星科学の様々な研究分野のうちの、惑星形成論と物質科学(つまり隕石学)です。この両分野は実は小惑星サンプルリターンと密接な関係があるのですが、そこが分かっている人が少なかった。2年程議論しているうちに、そのつながりを認識する方が増えていったわけです。

 おそらく工学の側からは「なにをぐちゃぐちゃ言っているのか」と見えたのではないかと思います。が、理学の私から見るに、初代はやぶさからはやぶさ2への議論は、どうも小惑星のサイエンスのみに留まっている印象が強かったです。
 例えば、宇宙望遠鏡をやっている人から「小惑星は今までに60万個も見つかっているが、そのうちの一つに行ったところで何が分かるんですか」と質問を受けます。「100個とか1000個とか行って、はじめて統計的な全体像が見えてくるものでしょう」というわけです。小惑星探査をやるのならば、その疑問に対して、きちんと答えられなくてはいけません。それを「いや、あの『イトカワ』という天体が面白そうだから行くんだ」では話になりません。

 このような問いにいかに答えることができるかが、私は小惑星探査を普遍化するポイントだと思っています。
 火星や金星なら他に類する天体がないですから、探査に赴いて地球と比較すれば、あれが分かる、これが分かると戦略を立てることができます。しかし、小惑星は山ほどあるので、そのうちの一つに赴いても小惑星全体について語れるのか、ということになってしまいます。それではサイエンティストは説得できません。説得できるような論理が必要です。




<祝福されない有人宇宙船>
中華メディアが有人宇宙船「神舟10号」打ち上げ成功を誇らしげに報じているが・・・
世界がそれを祝福しているわけではない。


6/11中国、有人宇宙船「神舟10号」打ち上げ成功 有人ドッキングへより
衛星

 中国政府は11日、内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから有人宇宙船「神舟10号」を打ち上げ、予定の軌道に乗せることに成功した。2011年に打ち上げ済みの無人宇宙実験船「天宮1号」と有人ドッキングを行う。中国による有人ドッキングは12年6月に続き2回目。20年ごろの運用開始を目指す中国独自の宇宙ステーションの技術蓄積が狙いだ。
 神舟10号は午後5時38分(日本時間同6時38分)、宇宙船専用の「長征2号F」ロケットで打ち上げられた。有人宇宙飛行としては5回目で、女性の王亜平氏(33)ら人民解放軍所属の飛行士3人が搭乗している。

 習近平国家主席は発射センターを訪れ、打ち上げに先立ち「あなた方の任務は中華民族の宇宙への夢を載せていく」と3人を激励した。有人ドッキングの実績を持つ国は米ロに次ぎ3カ国目で、実験を重ねて技術面での追い上げを急ぐ。

 今回の飛行期間は15日間で、昨年の1回目より2日長い。神舟10号と天宮1号はまず自動で有人ドッキングを1回、その後に飛行士による手動でもドッキングを1回実施。将来の宇宙ステーションには複数の出入り口があると想定し、天宮1号の周囲を回るなど複雑な飛行も実験する。

 人間が長期間滞在できる宇宙ステーションには日米ロ欧州15カ国による国際宇宙ステーション(ISS)があるが、20年ごろ運用が終わる。中国が入れ替わりで運用に入れば、宇宙開発の勢力図が変わりかねない。

 中国の宇宙開発には国威発揚や、軍事転用できる技術を磨いて米国などをけん制する意図がある。年内には、無人探査機を月面に送る「嫦娥(じょうが)3号」を打ち上げる。探査機は地下100メートルまで土壌を調べ、一部を地球に持ち帰る。

 12年末には、中国版の全地球測位システム(GPS)「北斗衛星導航系統」がアジア太平洋地域を対象に稼働。すでに中国以外にタイ、パキスタンなど5カ国が採用を決めた。米国が運用する既存のGPSと別の世界が広がりつつある。

 中国では政府系研究機関や国有企業がロケットなど宇宙機器を開発・製造し、人民解放軍が打ち上げを統括する体制を敷く。公式の宇宙予算は年間2000億円規模とされるが、膨張する軍事費から多額の資金が回っている公算が大きい。

 日米などは技術の軍事転用に警戒を強める。5月には、政府系研究機関の中国科学院が到達高度1万キロ以上の観測ロケットを打ち上げたと公表し、直後に米国防当局者が「衛星攻撃兵器(ASAT)開発のためのミサイル実験だった」と指摘した経緯がある。

明らかに軍事に特化したような宇宙ステーション計画であるが、大気圏外まで覇権主義を振りまくなよ!

中国の宇宙軍拡の最新動向を中国の宇宙開発事情(その11)観測ロケット(2013年5月の衛星破壊実験疑難との関連)に見て見ましょう。



<有人宇宙開発無用論>
中華の有人宇宙開発の目的は、国威発揚と軍事技術であることは衆目の一致するところであるが・・・・
日本が有人宇宙開発を目指さない理由について、政府見解があるかどうかまでは知らない。
立花隆さんが、その理由について文芸春秋今月号の巻頭エッセイで「有人宇宙開発無用論」と題して明快に論じているので紹介します。

有人中華の有人宇宙開発


 シンポジウムの主たる話題は、日本はこれから、宇宙で何をやっていくべきなのか。もうちょっと、具体的にいうと、日本は独自の有人宇宙開発をやるべきか否かだった。
 中国は独自の有人宇宙開発をとっくにはじめている。2003年に神舟5号で衛星を地球軌道に打ち上げたのを皮切りに、すでに多数の有人飛行(4フライト、宇宙飛行士9人)を成功させている。2020年までに、有人月探査を行う計画もある。独自の宇宙ステーションも建造する予定だ。2040ないし2050年頃には有人火星探査を行うともしている。
(中略)
 独自の有人にどんな意味があるのかといえば、国威発揚ぐらいだろう。そんなことは国威発揚が何より大切な中国にまかせておけばいい。日本は有人はあくまで国際チームの一員としてやるという立場をつらぬき、あとは日本の独自性を発揮できる得意技術分野で勝負すべきだ。それは何かといえば、有人技術ではなく無人技術だ。
 近年、日本が最も成功した宇宙プロジェクトは「はやぶさ」だ。あれは人間の操縦・操作を極限まで排除した完全自立ロボットに近いプロジェクトだった。そして、サンプルリターンに徹して、重いものは何も持たず、取ってきたサンプルをスプリング8のような超ド級の分析機器にかけることで、世界中が驚くような成果をあげることができた。
 あれこそ、日本のロボット、日本の分析技術の高さを世界に示したノーベル賞級の成果だ。これからあの方向でどんどんやればいい。月にも火星にも、「はやぶさ」3号、4号を送り込んで、中国の宇宙飛行士がくる前にサンプルリターンをどんどんやらせて調べつくしてしまうのだ。
 中国が火星探査をやるころには、土星も、木星もサンプルリターンで征服してしまえばいい。独自の有人をするとなったら、数千億円の費用がかかる。しかし、「はやぶさ」方式なら1機、開発費用含めて二百数十億。独自有人をやる費用で、「はやぶさ」を十機も二十機も飛ばせるのだ。
 有人の国威発揚にこだわる中国など「遅れてるー」と笑ってやればよい。

中華の国威発揚などは、たいがいの日本人が嫌悪感と嘲笑を示すだけであるが・・・
衛星破壊実験に手を染めるなど、中華の宇宙開発には、笑ってばかりもいられないのです。

ところで、スーパーコンピュター「京」の演算速度が一時、世界一だったが、今では世界第2位のようですね。

京は21年11月の事業仕分けで、蓮舫行政刷新担当相から「世界一じゃないといけないのか。なぜ2位じゃだめなのか」と凍結判定を受けたこともあったように・・・・
日本の有人宇宙開発は財政上の理由で日の目を見ることはないでしょう。

宇宙開発に関して、憲法上の制約でどうしても手を出せない分野はある。そして、有人宇宙開発には憲法上の制約はないはずであるが、でも手をださない。
単なる国威発揚だけで税金投入はしない日本は・・・・成熟した財政感覚を誇るべきでしょうね。中華との比較で特にそう思うのです。


とにかく立花さんに言われるまでもなく、「はやぶさ」フリークの大使でおま♪
それにしても、若し「はやぶさ」の帰還が間に合わなかったら、蓮舫さんの追求でJAXA(宇宙航空研究開発機構)消滅の憂き目があったかもしれないな~。(女性の追及は怖いで)



<中国の宇宙開発の真意?>
中国が有人宇宙船「神舟9号」を6月から8月にかけて打ち上げるそうです。
でも、中国の有人宇宙飛行プロジェクトが世界から祝福されないのは(少なくとも大使は祝福しない)、軍事色が見え見えのせいなのでしょうね。

2/17有人ドッキング実施へ 中国、6~8月に神舟9号より
新華社電によると、中国の有人宇宙飛行プロジェクト報道官は17日、宇宙飛行士3人を乗せた有人宇宙船「神舟9号」を6月から8月にかけて打ち上げ、昨年打ち上げた無人宇宙実験室「天宮1号」と有人ドッキング実験を行うことを明らかにした。

 実験では飛行士3人がドッキング後に天宮1号に乗り込み、科学実験などを行う。有人のドッキングが成功すれば、中国が2020年前後に予定している独自の宇宙ステーション建設に向け、大きく前進することになりそうだ。

 中国は昨年11月、無人宇宙船「神舟8号」と天宮1号のドッキング実験に成功。初の有人ドッキングに向け、実験の成果を詳細に分析していた。
 一部中国紙は、神舟9号は無人で、有人のドッキング実験は来年に延期と伝えていた。


今のところ、中国の有人宇宙飛行プロジェクトは順調に推移しているようですね。
プロジェクト当局者は「われわれには軍事任務に直接使うプロジェクトはない」と言ったそうだが・・・・ハイそうですかとは思えないわけですね。


11/18来年もドッキング実験 中国、宇宙船2基打ち上げより
 中国の有人宇宙飛行プロジェクト当局者は18日、無人宇宙船「神舟8号」が宇宙でのドッキング実験に成功して帰還したのを受け記者会見し、神舟9、10号を予定通り来年打ち上げ、同様の実験を行う方針を明らかにした。年内に8号の実験結果に対する評価をまとめ、9、10号を有人とするかどうか決めるとしている。
 同当局者は今回のドッキング実験について「今後の宇宙ステーション建設に向け良好な基礎を固めた」と意義を強調。軍と一体化した宇宙開発との批判に対しては、宇宙技術が軍事にも応用できることを認める一方で「われわれには軍事任務に直接使うプロジェクトはない」と述べた。(共同)


 2007年には衛星破壊実験を行ったりした為、破壊後の塵が地球の周囲で宇宙ステーションや人工衛星の脅威となって迷惑このうえないそうです。

はたして、中国の宇宙開発の真意はどのあたりにあるのか?
共産党指導部交代を前に露骨な軍拡を進める中国の不透明さは疑心暗鬼を生むわけで・・・・宇宙軍拡という視点で、wikipediaなどで調べてみまます。


中国の宇宙開発より
 中国の宇宙開発では中華人民共和国の宇宙開発計画全般について述べる。現在の中国の宇宙計画は中国国家航天局によって進められている。
中国における宇宙技術の始まりは、1950年代後半の弾道ミサイルや原子爆弾の開発にまで遡ることができる。

 中国が本格的に有人宇宙飛行に乗り出すのはその数十年後であったが、2003年、ついに楊利偉を載せた神舟5号の打ち上げに成功する。この成功により中国は世界で3番目に、単独で有人宇宙飛行を成し遂げた国となった。
 2006年度の中国科技統計年鑑によると、宇宙開発予算は119.4億元、宇宙開発に係わる研究者は3.6万人である。

<宇宙実験室 >
 921計画の第二段階は中国初の宇宙遊泳計画、神舟7号によって始まる。そして初の中国宇宙実験室の有人計画が実行に移される。中国は当初、神舟宇宙船をロシアからのドッキング技術を元に設計していたので、国際宇宙ステーションとの互換性がある。無人宇宙実験モジュール神舟8号、有人の神舟9号、神舟10号は小型宇宙ステーション天宮1号とのドッキングを果たす予定である。
この計画で中国は次の恒久的宇宙ステーションへの主要技術を獲得する。神舟11号で921計画の第二段階は終了する。


<目標>
中国の宇宙計画にはいくつかの目標があり、中国の宇宙開発白書を要約すると

・長期的地球観測システムの確立
・独自の衛星通信ネットワークの配置
・独自の衛星測位システムの配置
・商業衛星打ち上げ事業の提供
・リモートセンシング技術の確立
・微小重力環境、宇宙物質、生命科学、天文学といった宇宙科学の研究
・月探査計画

長期的な計画として
・宇宙科学分野における中国の地位向上
・有人宇宙ステーションの設置
・月への有人宇宙計画
・有人月面基地の設置

<現在進行中・計画中の一覧 >
●人工衛星計画
・双星計画:ESAと共同の地球磁場観測計画
・東方紅衛星:1970年に始まった中国の衛星シリーズ。
・天鏈2号:東方紅4号の衛星バスに基づく次世代データ中継衛星。
・北斗測位システム:60から70機の衛星による衛星測位システム
・天体物理学研究:2008年に世界最大の太陽望遠鏡を打ち上げ。
・夸父計画:宇宙天気予報用の人工衛星計画。2012年までに完遂予定。
・環境減災衛星:環境監視用衛星コンステレーション計画。
・遥感衛星:リモートセンシング衛星
・資源:資源探査衛星シリーズ
・実践:技術実証衛星シリーズ
・烽火:通信衛星シリーズ
・海洋:海洋観測衛星シリーズ

●宇宙探査
・921-1計画 - 神舟有人飛行計画
・921-2計画 -宇宙ステーション計画
・貨運飛船 (Shenzhou Cargo)-神舟を改造した無人宇宙補給機
<嫦娥計画 - 中国の月開発計画>
 ・嫦娥第1段階(嫦娥-1 工程)- 長征3号Aによる2機の月探査機
 ・嫦娥第2段階 (嫦娥-2 工程)- 2012年に打ち上げ予定の長征5号Eによって無人月面  車による初の月面軟着陸。
 ・嫦娥第3段階 (嫦娥-3 工程) - 2017年に打ち上げ予定の長征5号Eによる月のサンプ  ルリターン。
 ・嫦娥第4段階 (嫦娥-4 工程) -2024年に打ち上げ予定の長征7号による有人計画、月  面基地。

・中国火星探査計画 -蛍火1号が2011年にロシアのフォボス・グルントと共に打ち上げ予定。



宇宙開発競争より
<日本>
 特筆して1990年代初頭までは、商用衛星・ロケットなど実用衛星への参入に積極的であった。しかし、衛星の国際調達を求める日米通商協議での日米合意(事実上、米国からの衛星輸入を義務付けるもの)によって頓挫させられた過去がある。宇宙開発は巨額のコストが掛かる為、宇宙産業が成熟段階を迎えるまでは、国による需要が見込まれなければ、国内の宇宙産業の発展は滞ってしまう(それが真の米国の狙いであったとも言われる)。
 それでも日本の宇宙開発は着々と進んでいる。とくにPLANET計画による地球外天体の探査などに顕著であり、月探査衛星かぐやが活躍したほか、イオンエンジンの長期可動実証機と小惑星探査を目標に開発されたはやぶさで小惑星からのサンプルリターンに成功している。地球外天体の探査でははやぶさ2、ベピ・コロンボなどの打ち上げが予定されている。また、国際宇宙ステーションへの補給機であるこうのとりをH-IIBで打ち上げており、アメリカのスペースシャトルの引退後は最大の補給機になる予定である。有人宇宙飛行には積極的ではないもののHOPE-Xという日本版スペースシャトル計画が存在し、現在もスペースプレーンという名称で研究が進行中である。

 以前は宇宙開発の中で行われなかった情報収集衛星も打ち上げ、4基体制になっており、宇宙基本法で安全保障用の利用も行えるように法律を変更した。近年は米国だけでなく欧州の宇宙機関との協力もみられる。

<中国、インドなどの台頭>
 その他、新興国のインド、イスラエル、中国などが宇宙探査競争に参加できる能力を有している。中でも、新興国の中では、インドと中国がESAやNASAと組まず米日欧を追い上げているといわれる。

 特に中国の場合、中国国家航天局による有人宇宙船計画、「神舟計画」を進め、神舟5号と神舟6号の有人飛行を成功させた(有人船成功国としては3番目、人工衛星では5番目)。さらに2007年には衛星破壊実験を行い宇宙軍拡競争も誘発しようとしているほか、独自の宇宙ステーション計画、無人月探査計画「嫦娥計画」、有人での月および火星探査計画をも計画している。

 またインドはインド宇宙研究機関による宇宙開発を進め、2007年には、国産ロケットでイタリアの天文観測衛星を打ち上げたのを始め、2008年4月には、国産地球観測衛星2機や日本の小型衛星2機を含めた、世界5カ国の計10基を搭載した国産ロケット「PSLV-C9」をサティシュ・ダワン宇宙センターから打ち上げ(一度に打ち上げた衛星の数としては世界最多)、商用衛星ビジネスへの参入に積極的である。さらに、2008年には更に無人月探査機「チャンドラヤーン1号」の打ち上げや、独力での有人宇宙飛行などを計画し、猛烈に中国を追い上げている。


JAXA法が防衛利用が可能に改正されるそうだが・・・・
08年の「宇宙基本法」では、「非軍事目的に限る」から「非侵略目的に限る」と解釈を変更していたそうです。・・・・対中、対北朝鮮の戦略として当然でしょうね。

2/16日本がJAXA法改正 宇宙研究の防衛利用が可能により
日本政府は14日、「宇宙航空研究開発機構」(JAXA)の設置法(JAXA法)から「平和目的に限る」との規定を削除し、防衛利用を可能とすることを閣議決定した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 日本政府は宇宙研究を防衛分野の衛星攻撃兵器(ASAT)開発、偵察衛星や早期警戒衛星の研究開発、ミサイル防衛(MD)の精度向上にまで応用したい考え。JAXAはまた、国産主力ロケット「H2A」の改良を発表、運搬力を倍以上に高め、大型衛星の打ち上げも可能にし、ビジネス分野の競争力を高める方針だ。改良後のH2Aロケットは2013年に初打ち上げの予定。

 準天頂衛星システムも日本が今後重点を置く分野だ。このシステム開発を通じて日本はA-GPS(アシステッドGPS)を強化するねらい。日本は7基の準天頂衛星を打ち上げ、正確なポジショニング・システムを確立する計画だ。

 日本の宇宙開発利用を強化するため、首相らに意見や勧告をする権限を持つ「宇宙政策委員会」を内閣府に設置する。各省庁の施策を調整する「宇宙戦略室(仮称)」も設置する方針で検討している。14日に決定した関連法の改正案は今国会に提出され、国会で成立後正式に施行となる。

 宇宙開発をめぐって日本は1969年に初の宇宙開発に関する決議、「わが国における宇宙の開発および利用の基本に関する決議」が成立、宇宙開発を「非軍事目的に限る」と規定した。08年に再び「宇宙基本法」が成立し、「非軍事目的に限る」から「非侵略目的に限る」と解釈を変更した。




<久々に新作映画を観た>
もっぱらDVDや半年遅れの旧作を観ることが多い大使としては、久々に映画館で新作映画を観たのです。


【はやぶさ 遥かなる帰還】
はやぶさ 
瀧本智行監督、2012年制作

<大使寸評>
漆黒の宇宙空間を、ただ無制御で回りながら慣性飛行を続ける「はやぶさ」・・・
信号のやり取りに片道約16分もかかる距離を隔てて、数bit単位でとつとつと修復信号を送り・・・・それに応えた「はやぶさ」が機械であってもいじらしいわけです。

goo映画はやぶさ 遥かなる帰還
はやぶさ公式サイト
はやぶさの軌跡

一時は迷子になり、予定よりも遅れて7年もかけて満身創痍でヨレヨレになってもミッションを完遂するところに、心をもたない機械であってもけなげだな~♪と賞賛するわけです。

「はやぶさ」の成功は、貧弱な予算でもNASAも驚くサンプルリターンをもたらしたことにあったが・・・・
半世紀前の日本人なら当たり前だったかも知れないコストを度外視した職人技がもたらしたとも言えるのでしょうね。
団塊世代ならいざしらず、今ではすんなり通用しないはずのプロゼクトX風の映画が、「はやぶさ」では例外的に通用するんだろう。

例えば、山崎努が演じる町工場の社長のような職人肌のやりかたであるが・・・・
今ではその職人芸をデジタル化して技術伝承しようとしたりする。
それは、そのデジタルデータが、中国に流れたら即ち技術流出である。さもなくば、中国がそんな町工場を丸ごと買収すかもしれない。
町工場の多品種一品生産というシステムそのものが、絶滅に瀕している昨今であるが・・・・
そういうシステムは無くして悔やむたぐいのものかもしれないのだ。
(だんだん団塊の繰言になってくるやんか)
一方で、目利きの商売人が支援すれば、燕の技術が高級食器として、南部鉄瓶が民芸品としてフットライトを浴びるような希望も見えるのだが・・・・・

斯様に、拘りの物づくりとは、老若男女を問わず、わりと日本人のツボにヒットするわけですね。
「はやぶさ」の成功体験を再現するだけでもドラマティックであるだけに・・・
大使としてはけれん味がない映画を観たいと思っていたが、ちょっとウェットなところもあったのです。(ま~いいか)

小惑星探査機はやぶさ【電気推進】より
「はやぶさ(MUSES-C)」の鍵となる要素技術のひとつに電気推進エンジンがあります。探査機は、M-Vロケットによって地球引力から脱出し、小惑星へ向かう軌道に 入りますが、その後の地球と小惑星との往復の軌道上では、電気推進が軌道変更を担います。
「はやぶさ(MUSES-C)」で使われる電気推進エンジンは、まず、マイクロ波によって推進剤のキセノンをイオンに電離します。次に生成したイオンを強力な電場で加速、高速で噴射させ、その反動を利用して推進力を得ます。
電気推進エンジンは、従来の(燃料と酸化剤を燃焼させるような)化学推進エンジンと比べて、燃料の効率が良いことが知られています。その一方で、その推進力は極めて小さいため、化学推進エンジンと同じだけの軌道変更を行うためには、非常に長い時間、連続して作動させなければなりません。
それでも燃料の効率が高いことは非常に大きな魅力であり、将来の惑星探査などで、広く利用されることが期待されています。
「はやぶさ(MUSES-C)」の開発にあたっては、このエンジンの耐久性能を確認するため、18,000時間を超える寿命試験を実施し、その高耐久性能を実証しました。


推進系機器「イオンエンジン」でメーカーの情報が見られます。なお、この種のキラーテクニックが民生品技術であることに、同盟国アメリカの軍関係者は苦々しく思っているそうです(未確認情報ですが)



<小惑星探査機はやぶさの帰還>
13日に小惑星探査機はやぶさが地球に帰還しますね。
帰還と言っても、再突入カプセルを分離後に、大気圏で自身は燃え尽きるわけで・・・・まるで宮沢賢治の「よだかの星」のようです。

この奇跡的な帰還の裏には、トラブル時にもあきらめずに辛抱強く修復策をトライした地上の制御スタッフがいたわけで、ヨレヨレのはやぶさをなんとか帰還させた根性もたいしたものです。

バッテリーがアップしたまま、ソーラーパネルも太陽にそっぽを向き、ただ慣性飛行を続けるしかない状態で、燃料放出という非常手段でパネルを太陽に向けたり・・・・
4基のイオンエンジンがストップしたあと、生き残った2基の部品を組み合わせてエンジンを再起動したそうだが、地上で試運転したこともない事態であり、地球まで帰ってくるのが奇跡的と言われているようです。


小惑星探査機はやぶさ【ミッションのシナリオ】より
探査機は2003年5月9日にM-Vロケット5号機によって打ち上げられ、小惑星「イトカワ(1998SF36)」に向かって出発しました。2004年5月に地球スウィングバイを行なって、2005年9月に小惑星イトカワに到着しました。 2005年11月26日には小惑星イトカワへの降下着陸を行い、試料採取のためのタッチダウンに成功しました。その後のトラブルにより地球への帰還を3年延期することとなり、現在は2010年6月の地球帰還を目指した運用が行われています。地球帰還時には再突入カプセルが、探査機から分離されて地球大気に突入します。


小惑星探査機はやぶさ【電気推進】より
「はやぶさ(MUSES-C)」の鍵となる要素技術のひとつに電気推進エンジンがあります。探査機は、M-Vロケットによって地球引力から脱出し、小惑星へ向かう軌道に 入りますが、その後の地球と小惑星との往復の軌道上では、電気推進が軌道変更を担います。
「はやぶさ(MUSES-C)」で使われる電気推進エンジンは、まず、マイクロ波によって推進剤のキセノンをイオンに電離します。次に生成したイオンを強力な電場で加速、高速で噴射させ、その反動を利用して推進力を得ます。
電気推進エンジンは、従来の(燃料と酸化剤を燃焼させるような)化学推進エンジンと比べて、燃料の効率が良いことが知られています。その一方で、その推進力は極めて小さいため、化学推進エンジンと同じだけの軌道変更を行うためには、非常に長い時間、連続して作動させなければなりません。
それでも燃料の効率が高いことは非常に大きな魅力であり、将来の惑星探査などで、広く利用されることが期待されています。
「はやぶさ(MUSES-C)」の開発にあたっては、このエンジンの耐久性能を確認するため、18,000時間を超える寿命試験を実施し、その高耐久性能を実証しました。


あっぱれ「はやぶさ」についてJAXAのHPで調べたんですが・・・・
極寒、漆黒の宇宙空間を秒速12kmで飛ぶ「はやぶさ」に、数年置きに地上スタッフから制御信号が届くというのが、飛行中の「はやぶさ」だったようです。
そして、もっとも遠い場所では電波信号のやりとりは片道で約10分ほどかかったそうです。

飛行中にイオンエンジンを吹かし放しというわけではなくて、軌道変更信号を受信したときだけに吹かしたようで、その際、エンジン推力が弱いので長時間連続して吹かす必要があったようです。

いずれにしても、思い出したような時に届く信号に忠実に作動したわけで、トラブルがあったにしろ、スタッフの窮余の修復指示に答える信頼性を持っていた「はやぶさ」だったのです。

地上スタッフの絶対に見捨てないというハートと、可能性に賭ける明晰なクールさが、この奇跡的な帰還を達成したのでしょう。
デフレスパイラルで喘ぐ昨今ですが、さわやかな話題を提供した「はやぶさ」でした♪

ところで・・・
イオンエンジンの推力って、人間がパチンコ玉を投げる時の反力より大きいのだろうか?

【第35回】はやぶさカプセル帰還ライブ放送でイトカワに着陸時の苦労話が見られるけど、もらい泣きするほどです。(オイ オイ)
推進系機器「イオンエンジン」でエンジンの緒元が見られます。
「イオンエンジンが起こした奇跡」
「はやぶさ」帰還日のイベント情報

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