ラララ・・・科学の子4    ③

<ラララ・・・科学の子4>
もともと文系と自覚?していたドングリの目を開いたのが・・・
手塚さんの鉄腕アトムだったかな?

鉄腕アトムからSFにはまるのは、皆さんと同じかも知れないが・・・
そこから、理系の学校、理系の仕事に就くところが、自己認識が足りないのかも知れないですね。
でも、根は科学の子のなんです。
ということで・・・科学関連の思いを集めてみました。

アトム

・「はやぶさ2」計画の意義
・白色LED照明の現状
・青色発光ダイオードの開発経緯
・夢の宇宙エレベーター
・突然商用化した量子コンピュータ

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ラララ・・・科学の子3>目次
・初期宇宙が面白い
・STAP細胞:再生医療に光明
・エネルギーは液化水素でやり取り
・ISS運用で、日本の役割は不透明
・E=mc2
・スパコンを見た♪
・人工光合成装置の開発
・SF熱にかかった
・メイドインジャパンの逆襲
・癌治療の最前線がすごい

*********************************************************************
ラララ・・・科学の子2>目次
・3Dプリンタの衝撃
・冬の星座
・Liイオン電池が開く未来(工事中)
・日本原子力研究開発機構の研究(工事中)
・好調な宇宙ビジネス
・血液一滴で病気診断
・ミラ・イースがすごい♪
・自走式カプセル内視鏡が3~4年先に実用化の予定とか
・スマートシティが現実味を帯びてきた
・エネルギー・ハーベスティングって何よ
・今日のイカロスはどこを飛んでいるのかな?
・「時の眼」&「太陽の盾」

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ラララ・・・科学の子1>目次
・お勉強サイト
・動的平衡
・平和的な原発?/資源の囲い込み
・今時の車
・藻を使うバイオ燃料
・小惑星探査機はやぶさの帰還
・私にはホンダN360がなつかしいのです
・夢の万能細胞が生まれた!  
・SF的自然エネルギー
・生物と無生物のあいだ
・低レイノルズ数の世界
・品種改良と遺伝子組換え
・60年代SF

トムソン・ロイター



<「はやぶさ2」計画の意義>
米中に対抗して進められる「はやぶさ2」計画の意義が、ネットに出ていたので、紹介します。


10/20「はやぶさ2」の挑戦第10回:惑星科学を500年続く事業にするためにより
渡邊誠一郎・名古屋大学大学院教授は、科学者が我が事として探査計画に参加するために、探査計画が個々の科学者の専門につながっている必要があるとする。そうすることで参加する科学者の層は厚くなり、惑星科学という“大きな土台”の上で、小惑星サンプルリターンを考えることが可能になる。その上で、惑星科学の意義は500年続くとする。500年の意味とは?

はやぶさ渡邊教授

<“小惑星の科学”から“小惑星からの惑星科学”へ>
Q:「はやぶさ2」計画に参加する科学者のコミュニティーを広げることを、具体的にどのようにして進めているのでしょうか。
A:2010年ぐらいの段階で、日本惑星科学会では「次に実施すべき計画は、小惑星探査を行うはやぶさ2か、それとも月周回軌道からの探査を行った『かぐや』に続く着陸機の『SELENE-2』か」という議論がありました。それぞれ研究者がワーキンググループに参加して検討を進めていましたが、それぞれ「はやぶさ2をやりたい」「SELENE-2をやりたい」と主張するだけではいつまで経っても平行線です。

Q:そういう議論があったんですか? それは初めて聴きました。SELENE-2には、アメリカの有人月探査の動向が大きく影響していて、2008年には当時の文科省・宇宙開発委員会でSELENE-2をやるべしというお墨付きまで出たのに、予算化できませんでした。
A:惑星科学のコミュニティーにとって、「はやぶさ」とかぐやは初めての成功といえる探査機でした。当然それぞれの計画に参加してきた方は、その次の計画をやりたいと考えます。でも、この問題を「どちらを実施するか」と捉えると答えはでないんですよ。それぞれやりたい人がいるわけですから。

 そこで学会が考えたのは「たとえどちらをやりたいと思っていたとしても、どちらかををやると決まったならサポートして下さい」ということでした。そうやって学会の総意を結集していかないと、とてもではないけれども探査を成功させることはおぼつかないですから。このことを、議論の共通認識にして、「では、今の時期としてどちらをやるべきか」を議論していきました。その結果として、はやぶさ2をやろうという流れになっていったのです。別に投票をしたとかそういうことではなく、議論を重ねていく中ではやぶさ2をやるべきとなっていったわけです。

 ただしそこには条件が一つありました。「はやぶさ2の科学目標を“小惑星の科学”として実施するのは難しい。あくまで“小惑星からの惑星科学”として位置付ける必要がある」ということです。小惑星を探査することで、「惑星系はどうやってできたのだろうか」「惑星の材料はいったいどこから供給されたのだろうか」という、惑星科学の根幹となる問題に実証的な答えを出す探査計画として考えていこう、ということです。そうすれば「自分は月をやっているから小惑星探査は関係ない」とか「金星が専門だから以下同文」ということではなく、はやぶさ2は惑星科学関係者全員が協力できる計画となります。

<モノローグ>
 太陽系探査には基本的に、順序立てて、簡単なことから初めて、徐々に実現が難しいが科学的成果も大きい方向へと進む。小惑星サンプルリターンの場合は、まず技術を確立し(初代はやぶさ)、種類の異なる小惑星に赴き(C型小惑星に向かうはやぶさ2)、より太陽から遠い始原的な小惑星へ(消滅した「はやぶさマーク2」構想や、ソーラー電力セイルによるトロヤ群小惑星サンプルリターン構想など)という順序を踏む。
 これが月探査ならば、まず月周回機による観測、次に月面着陸による表面探査、そして月面サンプルリターンという順番になる。中国は、まず「嫦娥1号」「同2号」で、月周回探査を実施し、「同3号」で月面への着陸と無人探査車「月兎」による探査を成功させた。「嫦娥4号」は同3号の同型機となる予定で、その次にはサンプルリターンを実施する「同5号」「同6号」が控えている。インドも、月周回機「チャンドラヤーン」を打ち上げた。現在は無人探査車を積んだ月着陸機「チャンドラヤーン2号」を2017年に打ち上げる予定で開発している。
 日本にも同等の構想が存在する。2007年打ち上げの月周回機かぐや(開発コード名SELENE)に続く月着陸機SELENE-2だ。SELENE-2は、JAXAの月・惑星探査プログラムグループ(JSEPC)の計画として検討が続いている。月周回機と着陸機の2機で構成され、着陸機には無人探査車を搭載する予定だ(図2)。
 2009年の時点では、2105年の打ち上げを予定していたが、2010年に米オバマ大統領が有人月探査構想を中止したことや、500億円程度と見積もられる計画総額が過大とされたことなどもあり、いまだ構想検討に留まっている。

<徹底した議論で論理を提示しなくてはいけない>
Q:“小惑星の科学”として実施するのではなく、“小惑星からの惑星科学”として位置付けるという点についてですが、それは、探査計画に対する認識の問題ですか。それとも具体的に科学的な課題を設定し得るものなのでしょうか。
A:確かに、同じ問題をあちらからいうか、こちらからいうかという側面もあります。しかし決定的に違う大事なことは、このミッションをやりましょう、皆さん参加してくださいというときに説得力が全然違うということです。
 他分野の研究者に「小惑星探査をしますから小惑星を研究してください」といってもなかなか聞き入れてもらえるものではないです。しかし、例えば月のクレーター研究者に「月にあるクレーターはどうやってできたものか。小惑星がぶつかったものでしょう。
 小惑星がどのようにして月にやってきたかを知ることは、クレーター研究にとって大切なことですね。はやぶさ2をやることで、それが分かりますよ」といえば、「その通りだ」ということになります。研究者のものの見方をより広い土台の上に置くと、新たな視野が広がっていくわけです。

 今の惑星科学コミュニティーは非力で、月も火星も小惑星も同時に探査していくことができません。それぞれがばらばらに「月探査をしたい」「火星探査をしたい」「小惑星を調べたい」といっている状況を一つにまとめていく論理、「それが惑星科学全体にとってどういう意味を持つか」が必要です。これがはやぶさ2を進めるに当たって一番重要なポイントでした。
 突破口となったのが、さきほど説明した惑星科学の様々な研究分野のうちの、惑星形成論と物質科学(つまり隕石学)です。この両分野は実は小惑星サンプルリターンと密接な関係があるのですが、そこが分かっている人が少なかった。2年程議論しているうちに、そのつながりを認識する方が増えていったわけです。

 おそらく工学の側からは「なにをぐちゃぐちゃ言っているのか」と見えたのではないかと思います。が、理学の私から見るに、初代はやぶさからはやぶさ2への議論は、どうも小惑星のサイエンスのみに留まっている印象が強かったです。
 例えば、宇宙望遠鏡をやっている人から「小惑星は今までに60万個も見つかっているが、そのうちの一つに行ったところで何が分かるんですか」と質問を受けます。「100個とか1000個とか行って、はじめて統計的な全体像が見えてくるものでしょう」というわけです。小惑星探査をやるのならば、その疑問に対して、きちんと答えられなくてはいけません。それを「いや、あの『イトカワ』という天体が面白そうだから行くんだ」では話になりません。

 このような問いにいかに答えることができるかが、私は小惑星探査を普遍化するポイントだと思っています。
 火星や金星なら他に類する天体がないですから、探査に赴いて地球と比較すれば、あれが分かる、これが分かると戦略を立てることができます。しかし、小惑星は山ほどあるので、そのうちの一つに赴いても小惑星全体について語れるのか、ということになってしまいます。それではサイエンティストは説得できません。説得できるような論理が必要です。



<白色LED照明の現状>
ノーベル物理学賞のお祝いムード冷めやらぬ昨今であるが、授賞理由や白色LED照明、高機能製品の現状を見てみました。

・青色LED開発3氏への最大の賛辞
・青色LEDに対するノーベル賞、なぜ今年だったか
・白色LED照明の現状
・次の高機能製品


2014.10.8青色LED、3氏ノーベル賞 物理学賞に赤崎・天野・中村氏 省電力の照明、爆発的普及より
 スウェーデン王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル物理学賞を、赤崎勇・名城大教授(85)と天野浩・名古屋大教授(54)、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)の日本の3人に贈ると発表した。赤崎さんと天野さんは青色の発光ダイオード(LED)を初めて作り、中村さんが実用化につなげた。これにより光の三原色がそろう道筋がつき、LEDの爆発的な普及につながった。

 授賞理由は「明るく省エネルギーな白色光を可能にした効率的な青色発光ダイオードの発明」。研究成果を受けて、白熱電球や蛍光灯に代わるLED照明が実用化。室内照明や携帯電話、交差点の信号機のほか、省電力・長寿命の大型フルカラー・ディスプレーなどに使われている。

 LEDは電気エネルギーを光に変える半導体素子だ。フィラメントを電気で熱したときに出る光を使った白熱電球と違い、電気を直接光に変えるので効率が良く、熱による材料劣化も少なくて寿命が長い。赤、緑、青の光の三原色をLEDで実現すれば幅広い色を再現でき、用途が広がるが、青色LEDがなかなか作れず、実用化が競われていた。

 赤崎さんは名古屋大教授時代の1985年、天野さんとともに高輝度のLEDに欠かせない良質な結晶を作製。89年、窒化ガリウムの半導体で青色に光るLEDを作ることに成功した。

 中村さんは日亜化学工業(徳島県阿南市)の研究員時代の90年代前半に、製法を進化させた。

■地球に優しく、役立つ技術
 青色LEDは、私たちの生活を劇的に変えた。LEDは信号機や家庭の照明として急速に普及し、人びとに意識させずに「省エネ」を進めている。「地球環境を守る」という時代の要請にこたえる画期的な業績だ。

 日本は戦後、先ごろ開業50年を迎えた新幹線や自動車、家電など「生活に役立つ技術」で奇跡の復興を成し遂げた。青色LEDは、こうした日本の伝統をも受け継ぐ。科学技術分野で日本の地盤沈下が指摘されるなか、その底力を示した。

 13年前、赤崎勇さんとともに朝日賞を受けたときの中村修二さんのスピーチが忘れられない。

 「人間やけくそになって物事に深くのめり込まないと、常識を打ち破るブレークスルーというものは生まれないのでしょう」

 中村さんはその後、勤務していた日亜化学工業を相手取り発明の対価を求める訴訟を起こすなど「闘う研究者」として知られた。いま、日本社会に必要なのは、こうした異能の人びとを包容する力である。

 ノーベル賞を創設したアルフレッド・ノーベルは遺言書に「人類に最大の恩恵をもたらした人物」に賞を贈ると記した。スウェーデン王立科学アカデミーは今回の授賞発表文で、青色LEDは「人類に最大の恩恵をもたらした発明」とたたえた。3人への最大の賛辞である。



2014/10/08青色LEDに対するノーベル賞、なぜ今年だったかより
 今年受賞できたのは、既存の照明を凌駕する、高輝度で省エネルギーのLED照明が、まさにこの1~2年で実現可能になってきたからだろう。白熱灯の発光効率は15~20lm/W、蛍光灯は器具込みで60~100lm/W。これに対して、しばらくはLED照明の器具込みの発光効率(器具効率)は蛍光灯と大差がない水準だった。これでは、「20世紀は白熱電球が照らした。21世紀はLEDが照らす」(スウェーデン王立科学アカデミー)とまでは言えない。なぜなら、蛍光灯でもよいからだ。

 LED照明の器具込みの発光効率(器具効率)が100lm/Wを大きく超えるようになったのは、2013年ごろから。一部のLED照明製品の器具効率は2014年前半には140~190lm/Wと急速に高まり、蛍光灯をはるかに超えるようになった。器具効率で200lm/Wに達した開発例も出ている。スウェーデン王立科学アカデミーが触れたように、LED素子としては300lm/Wを超える米Cree社の開発例も2014年になって出てきた。これらの開発によって初めて、「21世紀の照明」といえる段階になったわけである。


LED照明推進協議会というサイトで「白色LED照明の現状」を見てみました。
色んな分野へ導入する可能性は大きいが、対応の遅れが目立つようです。
LED通信というのが魅力的ですね。

LED照明推進協議会より
<白色LEDの発光効率の現状(器具組込時)>
 LED光源の発光効率は白熱電球より遥かに高く、高効率蛍光ランプやHIDランプにも迫りつつあります。したがって、省電力を図るという意味では、白熱電球に代わってLED光源を採用することが極めて効果的です。近年の技術開発によって発光効率は年々向上しており、更に一層の発光効率向上が期待されています。
LED

<製品事例>
 LEDは、小形化のメリットを活かした分野、特に表示等や携帯電話、薄型テレビのバックライトとして用いられているのを始め、交通信号機の灯器として切り替えられることが多くなっています。最近では、LED素子の高効率・高出力化が実現し、照明用として白熱電球や蛍光ランプ用照明器具の置き換えとして市場に供給されています。

■交通信号機
 多く見かけるようになったLEDを用いた交通信号機です。
LED交通信号機は従来の電球式信号灯器に比べてエネルギー効率が格段に高く、消費電力量は車両用で70Wから12Wと1/6程度、歩行者用で60Wから12Wと1/5に削減されます。
従って、日本全国の従来の交通信号灯器を全てLED式信号灯器へ交換することにより、年間9.35億kWhの節電となり、原油に換算すると約22.8万kl(タンカー1隻弱、約2,500万本の樹木を植林したのと同じCO2削減効果が得られることになります。

 警察庁の調べによると、H18年3月末現在で、全国のLEDを用いた交通信号灯機(車両用)は約144千基で、LED化率は12.8%となっています。
しかしながら、諸外国に比較するとまだまだLED化率が遅れているのが我が国の実態であり、今後の普及促進が急がれています。

 シンガポールでは、交通信号機の100%がLED化されています。また、台湾などでは、歩行者用信号機の青色が人型で、残り時間に合わせて走るスピードが速くなります。

■自動車へのLED応用
 自動車へのLED応用については、自動車用光源の「省エネ化、リサイクル化、長寿命化」といった流れを受け、ハイマウントストップランプやインパネの各種メーター類のバックライトといった、それほど多くの光量を必要とされない用途を中心に採用が進んできました。近年では、リアコンビネーションランプにLEDが搭載される車種も増えて来ました。
 また、更なる高出力化・高効率化技術の進展に伴い、ヘッドランプにLEDが採用される車種が出現しています。


日本企業は、価格競争に陥っていない次の高機能製品を狙っているようです。

2014/10/17LED、暮らしに彩り 照明・TV・ブルーレイ…より
■日本勢、高機能で勝負 市場拡大でも競争激化
 LEDは、製品化も日本企業がリードしてきた。調査会社「富士経済」によると、LED照明の市場は14年には世界全体で2兆3千億円あまり。これが20年には6兆8千億円まで伸びる見通しだ。日本以外の先進国や中国などに広がっていくとみている。

 日本の輸出にプラスに働くとの期待も高まるが、それほど簡単ではない。すでにアジアを中心とする海外企業が多く参入し、価格の下落が進んでいるためだ。

 素材面でも優位は揺らぎ始めている。LEDを作る際に使う素材「窒化ガリウム基板」は、住友電気工業、日立金属、三菱化学の3社が、世界市場をほぼ独占。しかし、他の素材や部品では「海外勢の勢いが増している」(素材大手)という。

 一方で、市場をリードしてきた日亜化学工業(徳島県)は13年12月期の売上高は3096億円と、09年12月期よりも7割近く増加。純利益も2期連続増の493億円と好調だ。

 横浜市で開かれているLEDの展示会。日本企業のブースで目立つのは、関連技術を使った無線通信などの展示で、一般的な照明はほとんど無かった。一方で、台湾など海外勢の姿が目立つ。ある出展社の担当者は「日本企業は、価格競争に陥っていない高機能の製品で勝負しなければならない」と話す。(大畑滋生)




<青色発光ダイオードの開発経緯>
中村さんのノーベル物理学賞受賞には、工学的研究が高く評価された一面もあるのだが・・・
省エネにつながる研究が、人類に与える貢献大と判断されたようです♪

青色発光ダイオードの開発経緯を、2009年の日経テクノロジーで見てみましょう。

2009/06/05第1回:装置は自作で部材は再利用,語るも涙の開発課員時代より
 1990年代半ばに人の身長を超えるような超大画面のフルカラー・ディスプレイを実現可能にし,そして2000年前後にはケータイの液晶画面のカラー化に貢献した高輝度青色発光ダイオード(LED)。その技術は青色レーザー開発の礎にもなり,その実用化がハイビジョン番組を録画できるBlu-rayを可能にした。赤色や緑色のLEDと組み合わせて様々な色を作り出せる高輝度青色LEDの行く手には,さらに,白熱電球や蛍光灯に取って代わる次世代省エネ照明の巨大市場が見えている。
 (中略)
 高輝度青色発光ダイオードの開発物語を4回連載で掲載する。今回は,開発者である中村修二氏が日亜化学工業に入社してから青色発光ダイオードの研究に着手するまで。入社以来中村氏は,金属Gaをはじめ,InP,GaAs,GaAlAsなどの単結晶材料や多結晶材料の開発を手がけてきた。経費節約のため,装置から部材の加工まですべて自分でやった。開発は成功し,事業化にこぎつけたが売れない。そんな焦燥感のなか,事業化できれば必ず売れる青色発光ダイオードを次のテーマに選ぶ。

 徳島県阿南市に本社を置く日亜化学工業は,地元ではちょっと名の知れた会社だった。3週間もの長い夏休みを実施していたためである。従業員は,この長期休暇を阿波踊りの練習にあてる。そして本番の阿波踊りには,「日亜連」なる踊り手集団を送り出す。

 そんな日亜化学工業が一挙,世界に名を売ることになったのは,1993年の暮れである。輝度1cdの青色発光ダイオードを開発,量産に乗り出したのだ。「実現は21世紀」とも言われていた高輝度青色発光ダイオードが,あっけなく実用期を迎えてしまった。

(中略)
<“瀕死”の開発課>
 日亜化学工業に入社し,配属されたのは開発課である。入社してみると,社員はすべて阿南近辺の人たちで,中村氏は徳島市から来たというだけで珍しい存在だった。しかも,同社では初めての電気系学部出身者である。それでは新しいことをやる部署へ,という配慮だったのだろう。

開発課かつての開発課
 最初に担当した開発テーマは,化合物半導体GaPの材料となる金属Gaの精製である。開発課といっても,開発課長に開発員2名,助手が若干名という小さな所帯。建物も,屋根付きの駐車場を改造して,壁をめぐらせただけの粗末なものだった。




<夢の宇宙エレベーター>
カーボンナノチューブ製のケーブルだと、夢が実現する可能性があるとのこと。
まだ、夢の段階だけど。

9/03夢の宇宙エレベーター、その現実味やいかに
 高度な科学技術と多くの科学者の智恵が結集した宇宙開発には昔も今も夢がある。特に人間が宇宙に行くことに関しては、選ばれし者が危険を顧みずに未知の世界へ飛び立つ、現代のリアルなアドベンチャーであり、科学技術が好きな方であれば、一度はあこがれた世界ではないだろうか。

 そんな宇宙開発に、今大きな技術革新が起ころうとしている。ロケットを使わずに、エレベーターで宇宙に行ける日が来るかもしれないのである。いわゆる「宇宙エレベーター(軌道エレベーター)」という概念が、いよいよ現実味を帯び始めているのだ。

 宇宙エレベーターは、1979年に、SF作家のアーサー・C・クラークが「楽園の泉」の中で紹介したことで広く知られるようになった。宇宙から地球上に伸ばしたケーブルを伝って、乗り物が上下することで、宇宙との往復が可能になるという技術だ。30代、40代の方は、青春時代に一斉を風靡したアニメ「機動戦士ガンダム」でそのイメージを見た方が多いかもしれない。

エレベーター
宇宙エレベーターのイメージ

 当時はもとより、その後も宇宙エレベーターなどという発想は空想にすぎないと思われていた。というのも、宇宙エレベーターを実現するためには、計算上、10万kmという途方もなく長いケーブルが必要となる。高速で垂直に移動する昇降機の開発や、航空機・人工衛星との衝突対策などの課題はあるものの、ケーブル以外のほとんどの技術は、理論上は既存の科学技術の延長線上で対応可能との見方が強い。ただし、肝心なケーブルが実現できなければ、いつまでたっても夢のままである。

 ところがある材料の発見によって、夢が夢でなくなる可能性が出てきた。

<地上に達する前に自らの重みで切れる>
 宇宙エレベーター実現のために必要なケーブルの長さは約10万km。地球の直径が1万3000kmなので、10万kmと言えば、その8倍の長さだ。先端部分では地球から離れようとする遠心力が働く一方、地球に近い部分では、重力によって地球に向かって引っ張られ、釣り合いをとることとなる。ものすごい力(1mm2当たり数トンレベルの応力)で引っ張られるため、その力を受けとめられるケーブル用の素材が必要となる。

 そこで当然疑問となるのが、「そんなケーブルは存在するのか?」ということである。3万6000kmの上空から地球に向けて垂らすことを考えると、自重だけでも相当な重さになるので、そこいらの材料では地上に達する前に自らの重みで切れてしまう。

(中略)
 これまで、求める強度を満たせる材料が地球上には存在しないと考えられていたが、1991年の世紀の発見を機に、風向きが変わった。一気に実現の可能性が高まったのである。その世紀の発見が、カーボンナノチューブだ(CNT:carbon nanotube)。カーボンナノチューブは、アルミニウムの半分の軽さで鋼鉄の20倍の強度を持つ「夢の材料」である。

<10万kmのカーボンナノチューブは実現できる?>
 カーボンナノチューブは理論上、1万kmの破断長を実現できると見られている。10万kmの長さのカーボンナノチューブを実現できれば、宇宙エレベーターのケーブルに使えるという期待が高まっているのだ。

 しかしながら、あくまでも理論上の話で、実現するまでには多くのハードルが待ち構えている。中でも最初の難関であり、かつ大きな壁はカーボンナノチューブで10万kmに及ぶケーブルを作る技術の確立だ。





<突然商用化した量子コンピュータ>


8/11驚愕の量子コンピュータより
実現は遠い未来のことだと考えられていた「量子コンピュータ」。それが突然、従来とは異なる方式で実現した。カナダD-Wave Systemsが開発し、米グーグルや米航空宇宙局(NASA)が導入した量子コンピュータ「D-Wave」だ。
 D-Waveが期待通りの性能を出すことができれば、現在のビッグデータ活用が子供の遊びに思えてくるほどの、計り知れないビジネス上のインパクトがもたらされる。そんなD-Waveに、日本の研究や技術が大きく寄与していたことを知っているだろうか。
 それだけではない。現在、日本の国立情報学研究所(NII)が、D-Waveのさらに上を行く日本独自の量子コンピュータの開発を進めている。
 次なるIT革命の中心地は、実は日本だ。知られざる量子コンピュータの真の姿に迫る。
突然商用化した夢のマシン 
宇宙一冷たい場所で動く 
これが量子アニーリングの正体だ 
D-Waveの課題と期待 
基礎技術は日本で生まれた (2014/08/15公開予定)

 米航空宇宙局(NASA)や米グーグルが、熱い視線を注ぐ日本人研究者がいる。彼が生み出した理論が、「量子コンピュータ」を実現するきっかけとなったからだ。

 NASAやグーグルは、量子コンピュータに多大な期待をかけ、共同で様々な性能検証を進めている。その理由は何か―。

西森

 東京工業大学理学部長を務める西森秀稔教授(写真)。彼こそがNASAやグーグルが注目する日本人研究者だ。2014年3月下旬には、NASAとグーグルが米国に西森教授を招き、意見交換をしている。

 なぜNASAやグーグルは、西森教授に注目するのか。

 「西森教授が提唱した理論『量子アニーリング』が、カナダD-Wave Systemsが量子コンピュータを実現する上で、大きな役割を果たしたからだ」。西森教授を招いたNASAエイムズ研究センターのルパック・ビスワス探索技術担当副ディレクターはこう語る。

量子コンピュータとは、「量子力学」の原理を応用して演算を行うコンピュータだ。既存のコンピュータに比べて圧倒的に高速に計算できる「夢のマシン」であり、1990年代から世界中で開発が進められてきた。しかしこれまで「実現は早くて21世紀後半」と目されていた。

 ところが2011年、カナダの新興企業であるD-Wave Systemsが、量子コンピュータを世界で初めて発売したと発表した。ユーザー第1号は、米ロッキードマーチンだった。


 2013年5月には、NASAとグーグルが共同でD-Waveの量子コンピュータ(以下、D-Waveマシン)を導入したと発表した。NASAとグーグルは量子コンピュータを使って人工知能を研究する「量子人工知能研究所(QuAIL、Quantum Artificial Intelligence Lab)」も設立している。

 SFのような存在と見なされていた量子コンピュータ。それが突然商用化した背景には西森教授の理論が存在した。だからNASAやグーグルが注目するのだ。

<スパコンでも解けない問題を解く>
D-Waveマシンに、どれぐらいのインパクトがあるのか。NASAのビスワス副ディレクターは、「スーパーコンピュータでも解けない『組み合わせ最適化問題』が、D-Waveマシンなら解ける可能性がある」と語る。

 組み合わせ最適化問題とは、複数ある組み合わせの中から、最も条件に合う組み合わせを選び出すという問題だ。一見簡単なように見えるが、実は非常に難しい。例を挙げて説明しよう。

 組み合わせ最適化問題の代表例に、セールスマンが複数の都市の全てを訪問する場合に、最も距離が短くなる経路を探し出す「巡回セールスマン問題」がある。

巡回する都市が少ないと、都市の組み合わせの数が少ないので最短経路は比較的簡単に見つけ出せる。しかし都市が増えるに従って巡回経路が爆発的に増加するため、理化学研究所のスーパーコンピュータ「京」を使っても、現実的な時間で最短経路を見つけられなくなる。

 そのため現在は、数学者やコンピュータ科学者が様々なアルゴリズムを考案して、組み合わせ最適化問題の「近似解」を出そうとしている。例えば巡回セールスマン問題では、「最短距離よりも最大1.4倍以内の経路を見つけ出せるアルゴリズム」などが存在する。

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