吉岡桂子記者の渾身記事(補追)    ③

<吉岡桂子記者の渾身記事(補追)>
朝日のコラム「波聞風問」にチャイナウォッチャーとも言える吉岡桂子記者の記事を見かけたので紹介します。
吉岡

漢族といっても多様であり、洗練された香港の漢族もいるわけで・・・
そのあたりを吉岡記者のレポートに見てみましょう。

7/06返還から17年「中国の玄関口」香港の憂鬱より
 不思議な行進だった。うだる暑さの香港を、何百人もの男女が黒いスーツやスカートに身を包み、無言で歩く。

 6月27日のこと。弁護士や元裁判官ら法曹関係者が、中国政府に抗議したデモだった。香港の自治を約束してきた「一国二制度」にかかわる白書で、司法にも愛国を強いたことなどに反発し、司法の独立への脅威を訴えていた。

 袖なしの黒いワンピースを着た女性は言う。「経済力をもった中国は、力で何かを変えようとしている」。英国から中国へ返還されて17年。国家の秩序や大陸との融和を理由に「オレ流」の風を吹かす中国に対して、いらだちがまじった憂鬱な空気が漂う。

 デモのコースは、法治が支える国際金融都市の心臓部、中環(セントラル)地区。国有の中国銀行や中国工商銀行、アヘン戦争後の植民地時代から拠点を持つ英HSBCや米シティグループの高層ビルがそびえ立つ。

 ここの「占拠」を視野に入れた市民運動が活発化している。ニューヨークのウォール街占拠は格差への異議申し立てだったが、香港では民意の陣地取りそのものである。2017年の香港トップの選挙から普通選挙を認めるはずだったのに、中国政府は候補者の選び方などについて干渉をやめないからだ。

 返還記念日の1日には学生や家族連れら20万人近いデモ隊が、このあたりを練り歩いた。今秋に香港で予定されていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の財務相会合が北京に変わったのも、混乱の心配に加えて、中国当局が抗議を受ける姿を参加国に見せたくないから、と現地ではみられている。

 改革開放で急成長した中国経済と世界をむすぶ回廊として、香港はその果実を享受してきた。かつては貿易の、いまも大陸では規制が強い金融の玄関口だ。海外との取引が制限されている人民元を国際市場につなぐ役割も担う。

 大陸から押し寄せる観光客は、死活的な収入源になっている。いっぽう、マナーの悪さから摩擦が絶えず、人数の制限も議論されている。習近平政権が出した「ぜいたく禁止令」が響き、高級時計や宝石などの売り上げはがた落ち。小売りは、年明けからさえない。中国という「巨体」から吹く追い風も逆風も、香港はまっさきに受ける。

 経済で離れがたい仲であるがゆえに、「巨体」からルールを押し切られるのではないかという疑念がもたげる。中国当局が大陸内で強めている民主や法治を求める動きへの弾圧が、不安を増幅させる。

 グローバリゼーションが進むなか、中国と相互依存を深めてきた日本を含む各国が、多かれ少なかれ抱える葛藤である。その最前線にいる香港の行方が、気になる。 


ここで以前の日記を引用します。
********************************************************************
<吉岡桂子記者の渾身インタビュー4連発>
中華経済に関する吉岡桂子記者渾身のインタビュー記事を、四つ紹介します。

中国、成長の罠香港大学教授2014.02.26
中国の「不動産バブル」大手不動産会社トップ2014.01.28
中国 国有企業の行方張維迎2013.11.07
中国と影の銀行張維迎2013.8.02

朝日新聞の吉岡記者といえば、チャイナウォッチャーとして個人的に注目しているわけで・・・・
その論調は骨太で、かつ生産的である。
中国経済がらみで好き勝手に吹きまくる経済評論家連中より、よっぽどしっかりしていると思うわけです。

波聞風問一覧に吉岡記者の中国論が載っています。


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック