テクノナショナリズムに目覚めた5

<テクノナショナリズムに目覚めた5>  
テクノナショナリズムという耳新しい言葉があるが・・・・
中国がレアアースの輸出統制を始めて以来、テクノナショナリズムに目覚めたのです。
とにかく、技術流出とか中国製電気自動車と聞くと、ついヒートアップするのです。

・技術盗用大国中国には
・中国の謀略的な特許法改正
・中国に対抗する戦略物資のような製品
・サムスンの水ビジネス参入
・ジスプロシウム抜きの磁石を開発中
・恩を仇で返す中華の論理
・大陸マインドを甘く見ていた
**********************************************************************
テクノナショナリズムに目覚めた4>目次
・デジカメの差別化は大丈夫?
・蓄電池の差別化は大丈夫?
・エルピーダメモリの買収劇
・空洞化/海外進出情報
・打倒中国の経営理論

はやぶさの帰還2はやぶさの帰還

**********************************************************************
テクノナショナリズムに目覚めた3>目次
・産業用ロボットの近況
・企業連合してサムスンに勝てるのか?
・コモディティ化圧力に曝されているわけで
・好調な宇宙ビジネス
・空洞化/海外進出情報(工事中)
・底探査船の能力比較
・中国の宇宙産業(工事中)

**********************************************************************
テクノナショナリズムに目覚めた2>目次 
・東シナ海ガス田「樫」から炎が見える
・クルーグマンのクリーンヒット
・頑張れ、製造業!
・中国では液晶パネルがもはや汎用品だって?
・日本の部品メーカーはすごい?(工事中)
・EV用の急速充電器を米国市場に投入
・円高と空洞化
**********************************************************************
テクノナショナリズムに目覚めた1>目次 
・原発輸出を放棄すべきか?
・ニッサン「ヴェヌーシア」という車
・空洞化とのせめぎ合い
・物づくり支援
・中国製電気自動車ってどんなかな?
・チャイナフリーの正念場
・中華の「やらずぶったくり」
・韓国とのWin-Win関係

NEDO事業一覧
産業革新機構の投資案件一覧
中国のレアアース統制5
時代錯誤の中国の「重商主義



<技術盗用大国中国には>
技術盗用大国中国にはココムが必用だと思っていたが、そのものズバリの論説がでました。
2日続きのビジネスジャーナル記事の紹介になりました。

10/20「日本企業はムキになっている」技術盗用した中国の言い分より
今月19日、日銀の白川方明総裁は、全国信用組合大会で、中国経済が「減速感が強い状況が長引いている」と述べた。中国経済に黄色信号が点灯した件については、本サイトでも既報の通り。そこで今回は、中国経済に対して、日本企業が効果的に対抗するにはどうするべきか、をマジメに考察してみよう。

具体策(1):COCOM中国版の創設
 対共産圏輸出統制委員会(COCOM=Coordinating Committee for Export Controls=冷戦期に資本主義諸国中心に構成された、共産主義諸国への軍事技術・戦略物資の輸出規制(或いは禁輸)のための委員会)の中国版(for Red China)を作る。通称、東京リストである。
 1994年のCOCOMの終了に伴い、2年半の経過措置を経て96年7月に新COCOM(ワッセナー・アレンジメント)が設立された。

 冷戦時代に作られたCOCOMに代わり、通常兵器関連の輸出を国際的に管理する協定(新COCOM)に移行、今ではワッセナー協約と呼ばれるものに変化した。規制の対象となるのは、通常兵器と軍事転用可能な汎用技術などの合計110品目である。協約に法的な拘束力はなく、罰則もない。規制対象国は明文化はされていないが、米国がテロ支援国家と名指しているイラン、イラク、リビア、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の4カ国と事実上、考えられている。

 日本はエレクトロニクス製品については、ワッセナー・アレンジメントによる規制対象品目を決めており、これらの製品には経済産業省の輸出許可が必要になる。もし、輸出許可を取得せずに輸出した場合には、罰則として「5年以下の懲役および200万円以下の罰金」が課せられる。制裁として「最高3年以下の輸出停止」も加わる。罰則だけでなく社会的信用も失墜する。

 ここで提案する東京リストには先端材料や自動車・エレクトロニクスなど先端技術を非公式にリストアップする。輸出管理対象品リストとは別に中国に特化したリストを作り、外国為替法及び外国貿易法によって厳しく輸出を管理する。

 ちなみに、東京リストとして是非入れたいものには先端材料、材料加工品、エレクトロニクス製品、通信機器、センサー、レーザー技術などである。

具体策の(2):最先端技術の中国側の盗っ人を徹底的に追跡する。逃がさない。
 中国の外相は国連総会で「日本は尖閣を盗んだ」と演説した。技術を盗むのは中国のお家芸。模倣大国、技術盗用大国である。

新日本製鐵が、韓国のポスコに鋼材の生産技術を盗まれた事件では、ポスコの元社員が、その技術を中国の鉄鋼メーカーに売り渡していた。その社員は、裁判で「中国に渡したのは(ポスコの技術ではなく)新日鐵の技術」と証言した。

 07年、ポスコが韓国で起こした裁判をきっかけに、盗用の事実が明らかになった。ポスコは、「同社の元社員が方向性電磁鋼板の技術を中国の鉄鋼メーカーに売り渡した」として提訴した。しかし、裁判で元社員は「渡したのは(ポスコの技術でなく)新日鐵の技術」と証言した。これを受け、新日鐵が調査して提訴に踏み切ったわけだ。

 JR東海の葛西敬之会長は英紙フィナンシャルタイムズの取材に応じて、「中国の高速鉄道は安全性を軽視することで、限界まで速度を出している」と述べ、技術も「外国企業から盗用」と述べた。

 葛西会長の発言に対して中国側は「われわれの技術は日本のような島国向けの技術と違う」と言い放った。「(米国などへの高速鉄道の売り込みで)競争になっているので、日本企業は感情的になっているのだろう」とも述べた。

 川崎重工から供与を受けて新幹線「はやて」の技術を応用して、それより速い高速鉄道列車を作り、「自主開発」と称して海外に輸出する行為は、明らかに契約違反である。

 川崎重工は米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し、中国が「自主開発」と主張して中国で運行している高速鉄道車両は、技術を供与した我々のものと瓜二つ。その上、それより速いものを作り海外に輸出し始めたことに不満を表明した。川崎重工によると「中国政府との契約で、供与した技術は中国国内だけでしか使用できず、その技術を応用して作った製品を輸出することはできないことになっている」。

 中国鉄道部は「350㎞の技術があるのに、なぜ250㎞の技術を盗まなければならないのか」と盗用のうわさを一蹴した。「多数の特許を申請しており、完全に独自の知的財産権を持っている」と主張する。さらに、中国側は「技術供与を受ける際に巨額の特許料を支払っている。合法的な使用は“盗作”にはあたらない」と反論している。まさに、中国流の勝手な言い分である。

 中国の北京-上海間で運行している中国版新幹線「和諧(わかい)号」について、「技術は日本やドイツから導入されたものがほとんど。安全性を無視して最高速度を設定した」と中国鉄道省の元幹部が中国紙に暴露した。中国の「独自技術」とする主張の信憑性は大きく揺らいでいる。

東日本大震災の時でさえも死傷者が出ず、半世紀近く「安全神話」を維持する日本の新幹線。日本の技術で作られた中国版新幹線が、新幹線システムの対米輸出にあたって、日本の前に大きく立ちはだかる可能性が高くなってきた。

三洋電機は、中国ハイアールにファン式冷蔵庫技術を盗まれた。
 07年4月、三洋電機タイ工場を傘下に収めたハイアールは次のようにコメントした。「タイ工場の買収で、当社は世界で最も進んだファン式冷蔵庫の製造技術を獲得した。タイ工場からアフリカへ輸出されるのはファン式冷蔵庫で、中国工場からアフリカへ輸出されるのが直冷式冷蔵庫となる。当社は、全世界で良質なリソースを集め、統合し、さまざまな市場で多様なユーザーニーズを満足させられるよう目指している」

 三洋電機タイ工場をハイアールが買収したのに伴い、約130人の技術者がハイアールに移った。多分、全部がタイ人である。三洋電機の技術者や管理者が手塩にかけて育てたエンジニアが技術・ノウハウを持ってハイアールに移動したのである。三洋の技術陣の無念さが分かろうというものだ。

 三洋電機が放漫経営で苦しんでいるのにつけ込んだ中国資本がまんまと日本の技術を手に入れたわけだ。三洋電機はパナソニックに買収されたが、少し遅すぎたのかもしれない。それまでに技術が中国に流出してしまった。

まったく想定外の理屈であるが・・・
「決して間違わない」という中華のメンツがない限り、このような理屈(泥棒の理)は生まれないでしょうね。



<中国の謀略的な特許法改正>
中国が、他国の技術を特許料を払わずタダで使える特許法改正を検討中とのことで、知的財産権にシビアなアメリカが怒り心頭だそうです。(日本も同様だけど)

一方、次の韓国人のコメントは、大陸で鍛えられているだけに鋭いというか、目からウロコですね。

10/19中国に技術供与しすぎ! お人好し国家日本の経済失策より
2011年3月に韓国で次のような報道がなされた。

『今度は、中国はレアメタル代替技術を盗む気だ。中国は尖閣の漁船衝突の件でレアメタルの輸出を止め日本に打撃を与えようとしたくせに、ここに来ていきなり代替品開発を日本と共同でやろうと言い出した。中国の技術水準では代替品は開発できないが、日本には既に完成品がある』

『もうすぐ中国のレアメタルは枯渇する。そこで、(レアメタルが)あるうちは、世界に対する圧力(の切り札)として使い、無くなったら日本から技術を盗んで儲けようという腹だ。こんな提案、一蹴すべきだ! だが、今の日本は。この提案をありがたがって受諾しかねない』

 日本では独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究グループが、レアアースの1種で液晶テレビのガラス基板研磨に用いられるセリウムの代替品を開発した。

 セリウムは、電子部品の研磨などにも使われる重要な物質。従来は代替品がなく、産出量の9割を占める中国が、最近になって輸出制限を行なったことで価格が高騰した。NEDOの研究グループでは研磨パッドの素材を変えるとともに、セリウムより安価な酸化ジルコニウムを研磨剤として使うことで、従来品より研磨効率を50%改善した。また、セリウムを有機物に付着させて「複合砥粒」とすることで、研磨効率を50%改善し、セリウムの使用量を減らすことに成功した。

 日本が教えた技術が中国で利用され、日本が中国に追い抜かれた身近な事例は、タオルなどの繊維製品、眼鏡のフレームもそうだ。チタンを溶接する技術は日本だけが持っていたが、中国に技術を教えたら全中国に行き渡った。

 中国に対して行う技術供与に関して、もっとしっかり脇を固めることだ。
 米国議会の政策諮問機関、米中経済安保調査委員会が議会に提出した報告書に興味深い記述がある。

『中国の知的財産権の侵害は際立っている。中国は関連法を改正し、外国企業の権利の剥奪と、中国企業の保護を一層強めた』

『中国は08年8月、特許法改正の検討を開始した。重要な点は“絶対的新規性”基準の採用である。これによって、すでに公知の知的財産は中国では特許の対象として認められなくなる』

『中国がまだ所有していない技術や仕組みであっても、日米欧などで商品化されていて、公知のものとなっていれば「絶対的新規性はない」と判断され、中国内では特許として認められないことになる。他国の技術を、特許料を払わずタダで使える国内法を作ったともいえる』

 報告書はさらに書く。
『もうひとつの変化は、中国企業及び個人は、中国国内で達成した発明に関して、(他国の企業や個人に先駆けて)最初に出願する法的義務を免れるという点である』

 中国以外の企業や個人が、新技術や新しいアイデアを発明&発見したとする。中国人がそうした知的財産を“不法”に入手して、中国に持ち帰ったとしよう。当然、そのような新技術や新案は、中国の特許事務所には出願も登録もされていない。そこで中国側は「すでに、中国内にある」と主張する。特許法改正でそのような主張が通る余地を作ったのである。

 報告書には、『如何なる手段を用いても、欲するものは取る』という中国的手法の数々が詳述されている。
 中国は「模倣天国」から「特許大国」へと方針を大きく転換した。中国に進出している日系企業や外資系企業が、逆に中国企業から「特許権侵害」で訴えられるケースが出て来ているのだ。これまで日本企業の対中知財対策は中国の模倣品などを「監視・摘発する」立場だった。だが、自社が中国で加害者にならないかどうかをチェックする体制作りが急務となる。

 中国は、商標権について「先願主義」を採用している。“早い者勝ち”の論理だ。企業にまったく実態がなくても、先に登録した中国企業が絶対的に有利になる。クレヨンしんちゃんや米アップルのiPadなど商標権をめぐる問題が中国内で頻発したのはそのためだ。
中国市場に対するもう一つの考え方は、数(ボリューム)に惑わされるな、ということだ。中国の人口は13億人だが、中間層は5億人程度。需要予測をする時の人口は5億人と考えればいいということだ。13億人の大市場ということで、圧倒的に不利な合弁の条件を丸飲みさせられて進出する企業が後を絶たなかったが、こうした企業はことごとく失敗している。

 20数年前に中国でパンティストッキングを売り歩いた繊維メーカーの担当者は「当時、我々は中国の人口は1億人(実際の人口の10分の1)とカウントして採算を弾いていた」と振り返る。ボリュームに惑わされるととんでもないことになる。

 今回の尖閣問題で、我々は、中国人の本質を知った。一人ひとりが経済戦争を勝ち抜く、強い決意を固めなければならない。
 これは絶対に負けられない戦いなのである。

まったく想定外の理屈であるが・・・
「決して間違わない」という中華のメンツがない限り、このような理屈(泥棒の理)は生まれないでしょうね。




<中国に対抗する戦略物資のような製品>
尖閣問題で加速したチャイナリスクであるが、進出企業の工場破壊、日本製品ボイコットなど・・・・
もはや貿易戦争の様相を呈してきましたね。


戦争前のような中華の禁じ手に対して、日本が採りうる有効カードとして何があるか?
もっと限定して、中国が生産できない戦略物資のような製品として何があるかといえば、「素材、高機能部品」なんだろう。

ということで・・・・
図書館で「素材革命:週間東洋経済3/17号」を借りてきて、鋭意読んでおります。


【素材革命:週間東洋経済3/17号】
素材
雑誌、東洋経済新報社; 週刊版、2012年刊

<内容紹介より>
COVER STORY
技術の秘密を徹底図解 日本“総崩れ”でも踏ん張る素材産業「素材」革命!
[図解] 高度な素材・部材では日本企業が高シェア

(1) 省エネ・省資源
・自動車を軽くする! 炭素繊維VS.鉄の大競争
(東レ、帝人の炭素繊維 新日鉄、JFE、神戸製鋼のハイテン)
・リチウムイオン電池部材、王者・日本勢に迫る影
・旭化成、宇部興産、日立化成、三菱化学の電池材料

(2) 医療・環境
・匠の技で追随を許さない小松精練の花粉対策コート
・サンギの歯磨き剤 ハイドロキシアパタイト
・サントリーのPETボトルリサイクル
・日東電工の海水淡水化膜

(3) 通信・IT
・スマホのタッチパネルを保護する旭硝子の化学強化ガラス
・60年越しで液晶向けに大化けしたクラレのポバール
・三井金属鉱業のスマホ向け世界一 極薄銅箔
・牧野フライス製作所のマシニングセンタ
・アイダエンジニアリングのサーボプレス
・日本精工のさびないベアリング

(4) 生活グッズ
・消せるボールペンの秘密は温度にあり パイロットの特殊インキ
・洗濯のすすぎを1回にした 花王の界面活性剤
・衣料繊維の常識を破った ユニクロのヒートテック
・ボールの飛距離が向上 ブリヂストンスポーツのゴルフボール

【今後の本格実用化が期待される新素材】
・インターメタリックス ジャパンのネオジム磁石
・九州大学・安達研究室の発光材料
・旭硝子の超極薄ガラス
・竹中工務店の超高強度コンクリート

【世界で戦う高シェア企業 有力素材メーカー100社】

<大使寸評>
中国が生産できない戦略物資のような製品として何があるかといえば、「素材、高機能部品」なんでしょうね。大使のテクノナショナリズムをくすぐるわけです。

Amazon素材革命:週間東洋経済3/17号


この本から画像の一部を紹介します。
素材シェア1素材シェア

シェア低下は早いシェア低下は早い

リチウムイオン電池用素材リチウムイオン電池用素材

海水淡水化膜海水淡水化膜
そういえば海水淡水化膜の分野にサムスンが新登場しましたね。おのれ サムスン!

ネオジム磁石ネオジム磁石
中華のレアアース輸出規制に対して日本企業も健等しています。

技術漏洩
中韓のヘッドハンティングがあり、技術漏洩は防ぐことが難しいようですね。
日本の節操の無い技術者も問題ではあるが。


ところで、今日のツイッターで呟いたのだが・・・・
シャープが土壇場で中華の資本をあてにせず、自力再建に舵をきったが・・・・ 他人事ながら、良かった♪  技術力に賭けるというやせ我慢のスタンスには、テクノナショナリズムに目覚めた大使として、拍手を送りたい。

この雑誌からアナログ技術のあたりを紹介します。

<アナログの技術に付加価値がある>p52~53
 日本の素材・部品産業はまだまだ強い。なぜか。「技術をブラックボックス化しやすいからだ」と指摘するのは、東大大学院の小川特任研究員。
(中略)
 産業構造審議会の研究開発小委員会委員長の橋本・東大教授は「デジタルではない、アナログの技術にこそノウハウがある」と指摘する。数字や理論で設計・解明できる製品は、設計図さえ手に入れば、誰でも作ることができる。しかし、素材産業では、日によって違う気温の中で、微妙な温度調整などが行われる。理論で解明しきれない複雑なパラメーターが多く、同じ設備・同じ材料でも、同じ素材を作れるとは限らない。

 林田・JFEスチール会長は「鉄の品質は鋼の組成できまる。大事な製品の組成は、資本提携先にも明かさない」と語る。完成した鋼を分析すれば、成分の中身はわかる。しかしそれらをどういう順番で混ぜ、どのような温度で組成するかは教えない。これらのノウハウは製造現場にある。そこで働く人、その人の経験から編み出された設備への工夫などが素材の品質を決める。こうした技術は他国へ伝播しにくい。

日本人の特質がこのあたりに表れていますね。わりとアナログな大使は「我が意を得たり」と思うわけです♪
日本人にしみついた職人かたぎは、米中韓が真似できないものであるが・・・・米中の謀略や金銭感覚には、敵いませんわ(笑)



<サムスンの水ビジネス参入>
サムスンが水処理膜ビジネスに新規参入するというニュースが先日あったが、あなどれないのではないか。

とにかくサムスンの戦略は、ヘッドハンティング、集中的資金投入、国家支援などにあるわけで・・・・過去に半導体で痛い目に遭っているのだ。

ヘッドハンティングに応じた日本人技術者の節操のなさも問題だが、製鉄産業にも見られた「恩を仇で返す」大陸マインドも問題である。

とにかく技術支援の歴史をふりかえれば中韓の裏切りには、イラっとするのである。

海水淡水化膜海水淡水化膜


9/13時論公論 「サムスン 水ビジネス参入と日本の戦略」より
 日本が高い技術力を誇る水処理のビジネスに韓国最大の企業グループ「サムスングループ」が参入することが明らかになりました。
(中略)
 その ろ過膜の世界シェアを見てみますと、東レ、日東電工、旭化成などの日本企業が実に世界の40パーセントを押さえています。
日本企業は1960年代から膜の開発に着手し、地道な研究を重ね、現在の『膜大国』の地位を築いてきました。
ろ過膜とその関連産業は、国内に多くの工場と雇用を抱えています。
 
水問題の解決に名乗りを上げる企業が増えることは、大変歓迎すべきことですが、ビジネスという視点から言えば、後発のサムスンに、日本企業がシェアを奪われるわけにはいきません。
日本が40年以上の歳月をかけて培ってきた技術が、そう簡単に負けるわけがないという意見もあるかもしれません。
しかし、今回の取材を通じての私の実感は、「あなどるべからず」というのが正直なところです。
理由は3つあります。

まずは、その開発メンバーです。
今回サムスンは、膜の製品化に、わずか3年で成功しました。このスピードを可能にしたのは、巧みな人材戦略です。

サムスンは、アメリカのGE、ドイツのシーメンス、そして日本の大手メーカーから膜の技術者をヘッドハントし、数十名体制で一気に製品化を進めたのです。
こうした人材を通じての技術流出が続けば、いずれは追いつかれ、追い抜かれる可能性も否定できません。

2つ目は、強いコスト競争力です。
サムスンの膜は、開発期間が短いため、開発コストも低く、その分価格を安くできると思われます。

しかも、韓国では生産にかかる電力の料金は日本の半分以下、輸出に際してはウォン安が追い風となり、日本の膜との価格差はますます広がるでしょう。

そして3つ目は、国による徹底した支援です。水ビジネスの分野でも、育成策が目白押しです。

●膜を使った先進的な水処理技術の研究 ECO-STARプロジェクト。
●膜による海水淡水化技術の研究 SEAHEROプロジェクト。

さらに2年前に出された「水産業育成戦略」では、2020年までに韓国を世界的な水ビジネス大国にすべく、日本円にしておよそ2400億円を、官民挙げて投資。世界に通用する水企業を8社育成し、3万7,000人の雇用を生み出す方針を打ち出しました。
GDPのおよそ半分を輸出に頼る韓国にとって、外貨を稼ぎ出す基軸産業の育成は国の命運をかけた一大プロジェクトです。韓国にとってエレクトロニクス産業に続くドル箱が、水・環境ビジネスなのです。
日本企業は、1990年代のDRAMと呼ばれる情報記憶用半導体、近年では液晶テレビなどの分野で、瞬く間に韓国企業に逆転されてきました。
水ビジネスを同じような状況にしてはいけません。



<ジスプロシウム抜きの磁石を開発中>
中国がレアアースの輸出統制を始めて以降、チャイナフリーを目指した材料開発が進んでいるようです。
とにかく、中国のなりふりかまわない資源争奪マインドを見て、世界が危機感を抱いたのは確かです。

中国でしか産出されないジスプロシウムを、研究開発に取り込んだ佐川 眞人さんがすごいのです。よく知らなかったが、2012年日本国際賞を受賞したとのことです。
今では世界はジスプロシウム抜きの材料を開発中とのことで、この受賞はやや遅きに失したのかもしれないが。

佐川日本国際賞を受賞した佐川さん

9月13日の朝日新聞記事よりインターメタリックス株式会社 佐川 眞人最高技術顧問を紹介します。

<素人だから思いつけた>
レアアースの一種「ネオジム」を使った磁石は、現代最強の永久磁石だ。コンピューターのハードディスク、電気自動車やエアコンのモーターなどさまざまな装置に使われる。佐川真人さんが開発した
 初めから強力な磁石を作ろうとしていたわけではありません。1972年に入社したコンピューターメーカーで、頑丈で壊れにくい磁石を作れと命じられたんです。
 当時はコバルトとレアアースを使った磁石の開発がブームになっていました。78年に顔を出した学会で、鉄とレアアースの組合せでは、なぜ磁石ができないか、という説明を耳にしました。鉄原子同士の距離が近すぎるから、という理由でした。

 「鉄と鉄の間に別の原子を入れれば、間隔を広げられるのではないか」と思いついて、翌日から研究を始めました。鉄とネオジムにホウ素を入れた組合せが有望だと、すぐにわかりました。
 当時の専門家はみな、「コバルトでないと強い磁石はできない」と思い込んでいたんですね。私は磁性材料については素人だったので、思い込みに縛られずにすんだのだと思います。合金を作り、すりつぶしてから焼き固めて、特性をはかる。それを繰り返しました。

一人しかいない夜の研究室で、成功の瞬間を迎えた
 炉に入れて焼き固めておいた試料を取り出して、電磁石の間に入れてから、電流を流して着磁。鉄に近づけてみました。
 すると、くっついた。「カチッ」という音が、成功したとわかりました。「やったー」とバンザイして、天井に手が届くほど飛び上がりました。研究人生で一番の瞬間です。82年6月には、磁力の強さがコバルトの磁石を超えて、世界一になりました。
 ただ、そのままでは実用になりませんでした。温度が50度になると、磁性が消えてしまうんです。上司から「これではおもちゃにしか使えない」と言われました。ネオジムとは別のレアアースの一種、ジスプロシウムを添加することで、この問題も解決できるとわかりました。

85年に実用化された。その直前、意外なことを知る
 私たちがネオジム磁石の特許を出願したのは、82年8月末です。それから2年ほどたって、米国のゼネラル・モーターズが同じ研究をしていて、私たちが出願したわずか2週間後、9月はじめに特許を出願していたことを聞きました。「危なかった」と冷や汗をかきました。


なるほど、耐熱磁石にはジスプロシウムが必用なわけか。
しかし、中国の暴挙があって以来、日本の産学の研究者は今、ジスプロシウム抜きの磁石を開発中であり、<電機各社、レアアース不要の部材開発「脱中国依存」技術で後押しに見られるように結果を出しつつあるようです。

なお、中国の態度に驚いた大使は、現在中国のレアアース統制6として、しつこくフォローしています。

日本国際賞プレスルーム



<恩を仇で返す中華の論理>
過酷な歴史にさらされた漢族には、「だまされる方が悪い」という意識がどこかにあるわけで・・・
この意識と「孫子の兵法」が結びつくと、世界のお荷物というか脅威でさえある。

リュウさんが、「どこが 日中平和だ!」と憤激しているので、紹介します。
まさに、時間をかけて「恩を仇で返す」中華の論理ですね。


どこが 日中平和だ!中国海軍増強より
完成予想図完成予想図

 カナダの軍事専門誌「漢和防務評論」最新号は、建造開始間近と伝えられる中国の国産航空母艦に、かつて日本が資金・技術面で援助し、設立された鉄鋼会社「宝山鋼鉄」(上海市)の製造した特殊鋼が主に使われると報じた。(香港発7月19日)

 宝山鋼鉄は1978年に日中平和友好条約が締結された後の経済協力の象徴的な事業として設立。日本側は政府開発援助で支援し、技術面では新日本製鉄が協力した。現在は中国屈指の鉄鋼メーカーとして知られ、軍用船舶の鋼材の多くを提供している。

(空母建造で使われる鋼材は通常の艦船以上の強度を求められ、特に甲板の鋼材は艦載機のエンジン噴射に対応できる耐熱性が不可欠とされる。4万トン規模の中型空母を建造する場合には約2万トンの特殊鋼が必要で、特殊鋼の確保が空母建造の技術的なポイントとなっている。2005年から新技術を導入し、既に空母で使える高強度の鋼材を国内生産するレベルに到達したと分析されている。「漢和防務評論」より。最近の中国の強引な鉄鉱石の買い付けなどはこれも原因のひとつだろう)

 つまり、日本が日中平和友好条約に沿って過去の最大規模の資金技術援助をして設立された製鉄所が日本などを威嚇する為の戦艦建造に大活躍すると言う皮肉な話だ。どこが日中平和か!こういう事実を、マスコミも最大の皮肉で報道すべきだろう。少なくても日本の平和への意図は踏みにじられているのだから。国の近代化を急ぐ中国だが、装備をいくら近代化しても、体制と軍人の頭の中が中世期のことが一番の問題だろう。かつて中国は、日清戦争で日本に負けるまでアジアで最大の艦隊を持っていた。まさかその当時の夢をまだ見ているのだろうか?すでに120年前の話である。


 不肖大使もエンジニアのはしくれとして、宝山鋼鉄の付帯設備の業務に従事したことがあるのだが・・・・
当時から、中国は1台目は買うが、それ以降はコピーを自作する傾向があり、「こんなんでええんやろか?」と思いつつ仕事を続ける小日本のお人よしエンジニアであった。
まさかリタイアした後に、仇をうたれるとはね。

辺境の民は、万国公法より古い歴史を持つ中華の論理を侮ってはいけないのでしょうね。
なお、宝山鋼鉄も昨今の需要低迷に苦しんでいるようです。

8/29中国の宝山鋼鉄の上期は53%減益、第3四半期も「困難」な時期より
 [29日 ロイター] 中国最大の上場鉄鋼メーカー、宝山鋼鉄が発表した2012年上期決算は、純利益が23億8000万元(3億7463万ドル)と前年同期比で53%の減益となった。需要が低迷し、中国鉄鋼部門の生産過剰が続いたことが影響した。

 第3・四半期の業績見通しについては、2012年で「最も困難」な時期になるが、損失を計上する可能性は少ないとの見方を示した。
同社幹部は、下期に鉄鋼価格が回復する可能性は低いとし、鉄鋼石価格の急落にもかかわらず、国内の鉄鋼企業は依然として「著しいコスト圧力」に直面していると指摘した。


リュウさんのエントリーで世界の海軍史上最悪の中国海軍の蛮行 ベトナムとあるが、尖閣諸島問題を語る場合、この蛮行を避けて通ることはできないですね。



<大陸マインドを甘く見ていた>
「鉄は国家なり」との言葉通り、鉄鋼業は今でも産業の土台であるが、過って中国の上海宝山製鉄所、韓国のポスコへ建設支援したのは、今は昔のお話となりました。
両国からは恩を仇で返された日本勢であるが・・・・食うか食われるかという大陸マインドを甘く見ていたようです。

テレビで「大地の子」が放映されていた頃から、ちょっとまずいのでは?と思っていたんですけどね(笑)


5/29第2の「ゴーンショック」はあるかより
<わずか30年で中国に抜かれた>
 君津には、1978年に中国のトウ小平・元国家主席(当時は副首相)が訪問した。中国鉄鋼大手、宝鋼集団の前身である上海宝山製鉄所の建設支援を要請され、君津は大量の中国人技術者を受け入れた。当時、君津の製鉄技術は、驚異的な成長で欧米を追い上げる日本の国力の象徴そのものだった。

 それから30年あまり。宝鋼集団の粗鋼生産量は4000万トンを超え、生みの親である新日鉄を超えた。軌を一にして、中国は国内総生産(GDP)で日本を抜き去った。下のグラフは世界全体の粗鋼生産量と日本を比べたもの。2011年の世界生産量は15億トン。2000年から8割近くも増え、この大部分は中国での生産増による。

 一方、日本の粗鋼生産量は1億トンで横ばいが続く。新日鉄が世界最大の製鉄会社だった2000年、世界に占める日本の比率は約12%あった。ところが、2011年は7%まで低下した。需要が伸びず、各社とも国内で大規模な設備投資に踏み切りづらい。全体的に老朽化した国内製鉄所の設備は、産業としての“成熟度”を端的に表す。

 先日、新日鉄が韓国鉄鋼大手ポスコを相手取り、変電所など向け特殊鋼板の製造技術を不正取得したとして提訴したように、日本の鉄鋼業界は技術力ではなお世界最高水準にある。だが、技術力だけでは収益が上向かないのは、ほかの製造業とも共通している。

新日鉄、JFEホールディングス、住友金属工業の鉄鋼大手3社の連結営業利益の合計は、2011年度で約2000億円。リーマンショック後の2009年度の約1200億円からは回復しているものの、各社が過去最高益を叩き出し、3社合計で1兆4000億円近くあった2005、2006年度と比べると落ち込みの大きさが分かる。

 現在の利益水準は、2000年度前後とほぼ同じ。当時、鉄鋼業界を揺るがした一大事件があった。1999年、日産自動車の再建に乗り出したカルロス・ゴーン社長(当時は最高執行責任者=COO)が、鋼材調達先の絞込みを決めたいわゆる「ゴーンショック」である。大口顧客である自動車メーカー大手の方針転換に焦った鉄鋼各社は、シェア確保を優先した結果、値下げ競争に走り、業績が軒並み悪化。旧川崎製鉄と旧NKKが経営統合し、JFEが誕生したきっかけともされる

これに対し、現在の業績悪化要因としてまず挙がるのが、鉄鉱石や石炭といった原料価格の高騰。資源メジャーと呼ばれる鉱山運営会社の寡占化が進み、鉄鋼会社側の価格交渉力が相対的に弱まったことに加えて、中国を筆頭に新興国での鉄鋼需要の急増で需給が引き締まったことが背景にある。

<「1ドル=80円ではまだきつい」>
 円高も大きい。鉄鋼大手の輸出比率は、新日鉄で4割と意外と高い。自動車メーカーの海外生産移転などに伴って、輸出が収益に与える影響は年々強まっており、円高が輸出分の採算を直撃する。足元の為替レートは1ドル=80円前後で安定しており、一時期に比べると円高の進行はおさまっているが、それでも「足元の水準ではまだきつい」(新日鉄の谷口進一副社長)。

円高の影響で無視できないのが、輸入鋼材の増加だ。日本鉄鋼連盟によると、2011年度の普通鋼鋼材の輸入量は463万トンと、過去2年間で66%も増えた。全体のおよそ3分の2を占める韓国勢のほか、中国からの輸入も目立つ。建材用を中心に、価格攻勢を強めており、「輸入鋼材が国内市況に与える影響は大きい」(大手幹部)。

 日本の鉄鋼大手の競争力の源泉は自動車向け鋼板など高品質製品で、中韓勢の侵食が建材向けなどにとどまるのであれば、直接の影響は限られる。ただ、業界の構図はそう単純でもない。

 「自動車用などの鋼板の方が競争は厳しいが、そこにしか生き残りの道はない」――。鉄スクラップを原料に鋼材を生産する電炉メーカー大手の東京製鉄。西本利一社長は鉄鋼大手との真っ向勝負も辞さない覚悟を示す。

 電炉メーカーは建材などを主力としてきたが、輸入鋼材との直接の競争にさらされるほか、東京電力の電気料金引き上げも大打撃となる。

 しかも、東京製鉄は約1600億円を投じて2009年に稼動させた田原工場(愛知県田原市)の稼働率低迷に苦しんでいる。この田原工場は、自動車や家電などに使う高品質な鋼板も生産できる。退路を絶たれた同社は、高品質鋼板の拡販に生き残りを賭ける。

<業界の住み分け崩れ、消耗戦も>
 第一弾として3月に、東京製鉄はリコーの事務機向けにこの電炉鋼板を納入することを発表した。事務機向けでは鉄鋼大手が手がける高炉鋼板の独壇場で、電炉鋼板が採用されることは初めて。西本社長は「自動車向けでも案件が動き出している」と明かす。

 このことは、輸入鋼材の増加をきっかけに業界の住み分けが崩れ、消耗戦が鉄鋼業界全体に広がりかねないことを示す。各社がシェア確保を優先し、ゴーンショックのように再び厳しい価格競争に突入する可能性もある。

 8月、新日鉄傘下のステンレス最大手、新日鉄住金ステンレスは住友商事などと共同で、中国でステンレスの製造・販売会社を設立する。同社が海外進出するのは初めて。伊藤仁・常務執行役員は「中国に進出した自動車メーカーからの要望もあり、中国拠点の開設はかねての課題だった」と話す。

 輸入鋼材の対抗策として、国内で守りをひたすら固めるだけでは、消耗して共倒れとなるだけ。脅威が迫っているからこそ、外に出て規模と収益力を高めることが必要。円高が長期化しているのだから、なおさらだ。

 10月1日、鉄鋼業界に「新日鉄住金」というガリバーが誕生する。残念ながら、現在の鉄鋼業界は需要低迷と円高に苦しむ日本経済の縮図であり、順風満帆の船出とはいかないかもしれない。だが、「鉄は国家なり」との言葉通り、鉄鋼業は今でも産業の土台であり、国力のバロメーターでもある。規模を確保したことで、いかに攻めに転じられるかが、日本経済の将来を左右するといっても過言ではないだろう。


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック