テクノナショナリズムに目覚めた

<テクノナショナリズムに目覚めた>  
テクノナショナリズムという耳新しい言葉があるが・・・・
中国がレアアースの輸出統制を始めて以来、テクノナショナリズムに目覚めたのです。
とにかく、技術流出とか中国製電気自動車と聞くと、ついヒートアップするのです。


・自動車業界の六重苦
・物づくり支援
・中国製電気自動車ってどんなかな?
・チャイナフリーの正念場
・韓国とのWin-Win関係








<自動車業界の六重苦>工事中
週間東洋経済「日本車が消える」特集号に「自動車業界の六重苦」という記事が出ているのですが、その六重苦とは・・・

1.「超円高」が輸出を直撃
2.「貿易自由化」で韓国に遅れ
3.諸外国より厳しい「労働規制」
4.40%超と高い「法人税率」
5.まだまだ続く「電力不足」
6.厳しくなる「温暖化ガス規制」

アメリカの陰謀による1、2項がいちばん効いているが、日本政府の失政による4、5項も見逃せないのです。
つまり、いくら額に汗して働いてもアメリカ金融界と日本の役所という重荷が自動車業界にのしかかっている構図が見えます。






9/5“出稼ぎ”のススメ 空洞化が日本を潤すより
一時、1ドル=75円台をつけるという超円高で、企業からは「もう日本ではモノ作りができない」という悲鳴にも似た声が上がっています。発足したばかりの野田佳彦政権に対しても、「円高対策」「空洞化対策」を求める声が、経済界を中心に大きくなってきました。

 1985年のプラザ合意以降、円は上昇する一方でした。企業はそうした円高に対抗するために、コストを削り、技術を磨き、何とかここまでは踏ん張ってきました。もうこれ以上は無理ならば、空洞化は避けることのできないこととして、捉え直す必要があるのではないでしょうか。
 そこで本誌は、空洞化悪玉論の理由である「税収が減る」「雇用が守れない」の2つについて、それが本当にそうなのか、検討することにしました。
 企業が海外に拠点を移せば当然、法人税を中心とする税収が減ります。ただし、ここで問題になるのは、ではこのまま日本に居続けることで税収が確保できるかという点です。
 日本でモノを作り続けることで企業が国際競争力を失いつぶれてしまえば、同じように税収は失われます。反対に海外に出ることで競争力を回復して儲けるようになれば、企業は利益を配当などの形で日本に還元します。それは法人税という形で国庫に入ることなく、純粋な民間資金として研究開発や設備投資などに使われるはずです。

超円高で悲観論が強まるが、空洞化は日本経済にとって本当にマイナスなのか。決してそんなことはない。税収も雇用も、外に出てこそ守れる可能性がある。経済活動が盛んな新興国への現代版“出稼ぎ”こそ、日本を再活性化する道だ。
■利益還流、税収減恐るるに足らず
・還流資金3兆円超:“出稼ぎ”企業の海外利益が国内に活力生む
・三井化学:事業部丸ごとシンガポールへ、税金ゼロで利益2割増
・旭テック:タイ子会社がカイゼン重ね、本体を黒字に引き上げる
■人材グローバル化で雇用V字回復
・住友金属鉱山:国外での鉱山開発強化し日本人の雇用増やす
・武田薬品工業:グローバル人材の育成強化、海外進出でも雇用確保
・ファーストリテイリング:世界で通用するリーダー200人を育成
・リクルート:人材紹介事業で海外へ、内需業種も生まれ変わり




<物づくり支援>工事中


J-Net21より
J-Net21は中小企業基盤整備機構が運営する、中小企業のためのポータルサイト。公的機関の支援情報、経営に関するQ&A、数多くの企業事例を提供しながら、皆様の経営を全面的にサポートするサイトです。


monozukulink.net



<中国製電気自動車ってどんなかな?>
テクノ・ナショナリズムという言葉があるが・・・・
技術流出とか中国製電気自動車と聞くと、ついヒートアップする大使である。

中国企業に見る電気自動車市場のレポートが興味深いのです。

トヨタと中国企業に見る電気自動車市場の近未来より
<「小型」と「商用」に集約されつつある中国のEV市場>
 EVS25(EVの展示会兼シンポジウム)において、中国のエネルギー政策におけるEVの位置づけが明確に示された。例えば、オウヤン・ミンガオ氏によると、中国政府は当面,バスなど大型商用車の電動化と,小型の「新能源車(新エネルギー車)」の開発に注力し、そこで得た技術開発力を徐々に普通車に活用する方針である。

 BYD(比亜迪汽車) のリー・ステラ氏も、バスとタクシーからEV化することが有効であると語っている。同社によると、バス1台のEV化で乗用車30台分の温室効果ガス(GHG)排出量の削減ができ、タクシー1台のEV化で乗用車10台分のGHG排出削減が可能になる。乗用車のEV化よりもバスやタクシーのEV化の方がGHG削減の面でも効率的であり、BYDは、電動バス「K9」やEV「e6」のタクシー版を開発している。 同社は、2011年に米国市場でPHEVを販売予定であることが注目されてきたが、EVのターゲット市場として中国国内も重要視していることが分かる。

 BYDだけではなく、Zotye社(衆泰)、ワンダー・インターナショナル・グループ社(萬得国際)なども、小型EVやタクシー向けEV を開発している。EVS25は、「小型車」「バス」「タクシー」のオンパレードであった。中国の「小型EV」とは、三菱自動車の「アイミーブ」、富士重工の「プラウギン・ステラ」などの軽四サイズよりもさらに小型で、二人乗りが基本である。最高速度は時速40~50kmしか出ず、中流層以下でも購入可能な価格設定が目指されている。

 日本でEVはとても盛り上がっているとは言えない。大手メーカーは皆、新型EVを開発してはいるが、主に米国市場向けで、国内はターゲットではない。ところが、中国のEV市場は日本と違って熱気がある。これは、中国政府が第12次5カ年計画において、2020年までに石油由来の二酸化炭素(CO2)排出量を20%以上減らすという目標を立てていることと関係がある。

<中国の小型EVが日本に輸出されない理由>
 実は、中国の小型EVは米国や欧州に輸出されているが、日本には輸出されていない。それは二人乗りの小型EVは国土交通省の規制カテゴリーに入っていないからである。国交省が定めている小型のクルマは、「小型自動車」「小型トラック」「三輪トラック」「軽トラック」「軽自動車」「オートバイ」「スクーター」であるが、中国で販売されている小型EVは何れにも該当しないのである。また、規制緩和の目途は今のところ立っていない。過疎地で生活するお年寄りにとっては、小型EVは二輪車より安全で、軽自動車よりCO2排出量が少なく、しかも実用的だが、日本では走行が認められないのは残念である。


このレポートを見る限りでは、中国製EVと日本製EVは顧客層が違っているので、競合しないと安心していいのか?
また、中国内のEV車シェアでは、中国製EVに太刀打ちできないと考えるべきなのか?
EV運用システムの実用化を達成している中国は、この面では日本より進んでいるかもしれないので侮れないないし・・・・
とにかく、日本のEVとは別の進化をとげつつあるようですね。

次に、リン酸鉄リチウム系電池を使ったEV車の開発動向です。

ヒートアップする中国自動車メーカーのEV開発熱より
中国の自動車市場は、2010年に生産量、販売量ともに世界一になった。巨大市場を狙って、世界各国の自動車メーカーが攻勢をかけているが、そこに大きく立ちはだかっているのが、近年急速に実力を付けている中国国内の民族系メーカーだ。

 これら中国メーカーは、ガソリン車についてはエンジンなど基幹技術を日本や欧米メーカーに頼る状況からなかなか抜け出せない。しかし、今後伸びが期待される電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEVまたはPHV)では話が違う。中核部品である電池やモーターなどでキャッチアップできる余地が大きいと、自主開発の動きが活発になっている。2011年4月21~28日に中国・上海で開催された上海モーターショーにおいても、そうした中国メーカーのEV開発熱が会場内に満ちあふれていた。

ここまで上海モーターショーに出展された主要なEVやPHEVをざっと見てきたが、中国メーカーが開発した新エネルギー車にはいくつか共通点がある。
 一つは、8~9割の新エネルギー車がリン酸鉄リチウムを正極に使ったLiイオン電池を採用していること。BYD社をはじめ、中国の電池メーカー各社がリン酸鉄リチウム系電池の開発・製造では世界でも先行していることから、自主開発路線と歩調を合わせるように中国の新エネルギー車の「標準」となりつつある。
ただし、同電池は安全性は高いものの、電圧が低いためにエネルギー密度が稼げない。こうした理由から、日本の自動車メーカーは現在のところ採用していない。今後、中国のリン酸鉄リチウム系電池を使った新エネルギー車が、国内市場だけでなくグローバル市場でも普及していくのか、注目されるところだ。

BYD社をはじめ、中国の電池メーカー各社が採用しているリン酸鉄リチウム系電池を搭載するEVについては、中国製の独壇場となることは避けられないようですね。

「中国は、いま」という本に、日中のテクノ・ナショナリズムが載っているが、EV車に関しては車だけでなく重要部品も現地生産し、かつその生産は中国側が過半数支配する合弁事業で行わなければならなくなるようです。

中国のエコカー市場へ参入しようと志す外国の自動車メーカーは、車だけでなく重要部品も現地生産し、かつその生産は中国側が過半数支配する合弁事業で行わなければならなくなる。市場が欲しければ技術を差し出せ、と言っているに等しいこの草案がそのまま実現するとは思えないが、レアアースの輸出削減の動きと照らし合わせると、中国政府にはレアアース応用技術の獲得という明確な戦略があるように思われる。
「中国は、いま」国分良成編、岩波新書、2011年刊


ダイムラーはBYDと提携したようだが、EV車に関しては日本は中国から締め出しをくらいそうですね。

2/15中国BYD、EVでダイムラーと提携より
 ダイムラーAG は、比亜迪股份有限公司(BYD)との間で、中国向け電気 自動車開発のための包括的技術パートナーシップを結ぶ覚書(MoU)を交わたことを発表した。
この合意により両社は、中国市場の要件に特化した新型電気自動車の開発を 目指す。また、新型車の販売のため共同で新ブランドを設立・所有。さらに、この新型電気自動車の開発、デザイン、テストを行う共通の技術 センターを中国国内に設ける予定となっている。
ダイムラーAG 取締役会会長のディーター・ツェッチェは「ダイムラーはこの合意の 下で、電気自動車の分野で今後もグローバルリーダーとして進んでいきます。電気 自動車アーキテクチャーに関するダイムラーのノウハウとBYD 社のすぐれたバッテ リー技術、電気駆動システムはマッチングとして完璧なものであり、これによって ダイムラーは、いまや世界最大の自動車市場となった中国における電気自動車の 今後の発展に参画することができます」と述べた。


リン酸鉄リチウム系電池が中国製電気自動車の「標準」となっているが、これが果たしてグローバル市場でも普及していくのか?
中国嫌いの大使にとって気になるところです。

EVという分野では競合するが、中国はリン酸鉄リチウム電池、日本はマンガン系リチウム電池と住み分けることになるようですが・・・・
覇権めざして、やらずぶったくりの中国と同じ土俵に乗らないので、日本にとっていいことだと思うのです。(はや負けてるで)

電気自動車
日産・リーフ
三菱・i-MiEV
BYD F3DM



<チャイナフリーの正念場>
レアアース高騰で家電類の値上がりが始まるようです。
これがハイブリッド車、やその他の小型モーターに波及すれば・・・家計への影響も馬鹿にできないのではないか?
元凶は中華のジコチューな戦略であるが・・・チャイナフリーの研究、開発が急がれるところです。


9/2三菱電、レアアース高騰で家庭用エアコンを5―15%値上げより
レアアース(希土類)の高騰が家電の値上げを招いた。三菱電機は1日、11月に発売する家庭用エアコンの新機種から価格水準を5―15%(平均1万円)引き上げることを明らかにした。
 業務用エアコンについては上げ幅を検討中。ネオジムやディスプロシウムなど、モーターに使うレアアースの高騰が最大の要因。現時点でエアコン以外では値上げしないとしているものの、冷蔵庫など同種のモーターを使う製品への波及が懸念される。
 三菱電機によると、レアアースの調達価格は2010年4月比でネオジムが10倍、ディスプロシウムが12倍に高騰。さらに今後も価格上昇を覚悟せざるを得ない状況にある。熱交換器に使う銅や冷媒など他の素材も値上がりしているものの、レアアースの影響が最も大きく、とくに「5月以降、急速に価格が上昇した」(同社)という。


中華のジコチュー戦略がそろそろ効き始めてきたが、これからがチャイナフリーの正念場と気を引き締めるのである。
遅ればせながら、レアアース・レアメタル依存症からの脱却について勉強をすすめる大使であるが・・・・何の役にたつのだろうか?という気がしないでもない。


8/8脱・レアメタル依存症より
第3回:さらば安直使用-モータ用磁石 Dy編
<メカニズムを解明し 必要な所に必要なだけ>
 小型で軽量な高性能モータとして幅広い用途で使われているのが、永久磁石型の同期モータ(PMモータ)である。ハイブリッド車(HEV)や電気自動車(EV)の走行モータをはじめ、電動パワーステアリングの駆動モータ、省エネルギ型のエアコン用圧縮機のモータ、ドラムを斜めに配置した洗濯機のドラム駆動用モータ、工作機械の位置決め/割り出しやロボットに使う産業用モータなどさまざまなところで活用されている(図1)。

ただ、こうした用途向けに高い性能を実現するには、現状では高性能磁石であるネオジム・鉄・ボロン(Nd-Fe-B)系焼結磁石が不可欠。例えば、HEVでは約1kg/台、EVでは約2kg/台のNd-Fe-B系焼結磁石が使われている。その磁石原料としてのNdに加え、高い耐熱性を求められる用途向けにはジスプロシウム(Dy)やテルビウム(Tb)といったレアアースが必要とされる。Dy(または一部をTbに置換)は、HEV/EV用の走行モータの場合でNd-Fe-B系焼結磁石の総質量の7~10質量%、エアコン用圧縮機のモータの場合で4~5質量%添加されている。

 特にDyとTbは、重希土と呼ばれるレアアースの中でもとりわけ希少な資源。物質・材料研究機構磁性材料センター長の宝野和博氏によれば「Dyの地殻存在度は諸説あるが、ざっくり言えば、Ndの10~20%。Tbはもっと少ない」(Tbは同2~4%)。しかも、現状では供給元がほぼ中国に限られる上、中国から日本が1年間に輸入できる量は中国政府によって決められている。このため、HEV/EVや省エネ家電の増加などでさらにPMモータの需要が伸びてくると、安定確保が難しくなる恐れがある。Nd-Fe-B系焼結磁石では、Nd、Dy、Tbが合計で同磁石の約30質量%を占める。高耐熱タイプでは、Ndが約20質量%で、Dyが約10質量%。資源の存在度を考えると、今後、DyやTbの方がNdよりも調達が厳しくなると懸念される。


モータ用磁石の脱/省Dy化


<韓国とのWin-Win関係>
空前の円高、ウォン安のなかで、日韓の連携が強まっているようです。
日韓の製造業がタイアップしてつまり、日本の技術で韓国で物作りして、ヨーロッパに売るというパターンができつつあるようで・・・・・
元気のいい韓国とは張り合うよりWin-Win関係を築くのがトレンディのようです。

これなら、韓国のFTAを利用して、日本が対米TTPを避けるいい方法になるのではないかと、シロウト考えが浮ぶわけであるが・・・・
そんな旨い話がとおるわけないだろうな~。

先ずは、寺島実郎さんの話を聴いて、頭を冷やす必要があるようですね。
(寺島さんのスタンスがTPP推進となっているのが気に食わないが)

モデルケースは韓国にありより
<農業VS産業の構図作りは愚かなこと>
ただでさえ、厳しい状況にある日本の農業にとって、打撃は大きい。
 紙面評価委員を務めている関係から、私の元には毎日、日本農業新聞が送られてくる。その紙面は、連日、「TPPに命をかけても反対する」という記事で埋め尽くされている。

 その一方で、日本経済新聞はTPPの推進派である。日本経済団体連合会(経団連)を始め、日経新聞はTPPの参加に向けて大いに盛り上がっている。

 農業や食料関連の人々が被害者意識に凝(こ)り固まり、TPPこそが親の敵であるかのような空気になっている。その最中に、農業という分野はGDP(国内総生産)の1.5%にすぎないのだから、配慮する必要はないというようなニュアンスの主張をする人が出てくると余計におかしなことになってくる。

 産業対農業の戦いというような構図を作ることは、本当に愚かなことである。

TPPへの参加は、初めから産業と農業が敵対しあう力学でとらえ、一方的に力で押し込めればよいという話ではない。

 問題は、このような種類の議論をどう方向付けるのかであり、政策論としては大変重要だ。この2つの整合性をとることこそが、政策科学の力である。

 日本の農業基盤を守ることは、我々の食生活だけの話ではない。なぜなら、農業は大変ふところが深い産業だからだ。

 まず、緑の農地が、環境に対するポジティブなインパクトであることは先にも述べた。それだけでなく、自分たちが食べるものを額に汗して作るという仕事は、やはりある意味で尊い。自然に立ち向かい、自然のサイクルと向き合いながら仕事をすることの持つ意味は、ただ単に食べ物はカネで買ってくればいいのだという議論を超え、日本という社会の健全性にとって、大変重要である。農業という産業について考える際には、このことをしっかり認識しなければならない。

<TPPに参加し農業を残す方法>
そうは言うものの、今のような農業のあり方でよい、というわけにはいかないだろう。例えば、就業人口のうち、農林業就業者の占める割合は、わずか4%(総務省統計局2010年9月時点)である。農業で生計をたてる人は、100人のうち4人しかいない。しかも、65歳以上の人口比率が61.6%(農林水産省大臣官房統計部:2010年2月1日時点)という分野である。

問題は関税と、補助金、助成金のような形で農業を守りながら、食糧自給率を6割にまで高めることができるかどうかだ。一方でTPPのような自由貿易協定に参加しても、農業を残すことはできるのかという重大な設問が我々の前に突きつけられている。

ここにひとつの参考になる不思議な存在がある。それは、韓国である。

 韓国は、交渉を続けていた欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)を今年10月に正式に締結した。これによって、韓国の自動車を欧州に輸出する場合、10%程度の関税メリットを受ける。

韓国国内では、ヒュンダイ、LG、サムソンに、食や農業という分野に対して、もっと真剣に責任を持て、という指示が出ているのだ。そのことによって産業界が蓄積してきた資金力と、技術をもって食という分野へ入っていけるような流れを作っている。

 そこで日本がもしTPPに参加し、世界の自由化という流れから乗り遅れないという選択をし、同時に農業を守ろうとするのであれば、その解決策は、産業と農業の連携しかありえないと考える。

<守る農業から産業界と連携する農業へ>
日本の農業をより競争力のある力強いものにするためには、間違いなく補助金と税金で守る農業から、技術と資金を産業界が協力していく方向感が大切になることは間違いない。

 だが、そうとはいえ、必要な条件が2つある。

 それは、農地法の改正などを始めとする、農業の自由化だ。現在のようながんじがらめの状況で、生産法人や流通法人といったところで始まらない。もうひとつの条件は、より自由に参入できる農業や食の仕組みだ。

 ただ、そのようにすると、農業協同組合(農協:JA)と対立しそうに見えるが、そうではない。私が今接点を持っている農協関係者の中にも、時代の変化を感じ取っている人々がいる。農協が単なる今までの枠組み利害を代弁するだけの機関でなく、もう一歩前に出て、例えば農協自身が新しい流通法人であり、生産法人であるというような仕組みにしていかなければならないというわけだ。彼らは外部から参入してくる株式会社の形を取った組織と戦うのではなく、むしろ取り込んだり、力を合わせたりするような流れを作る必要があることに気付き始めている。

<カロリーベースの自給率を上げる方法>
4割の食料自給率を6割にすることは非常に大変に聞こえるが、統計の魔術で極端に食料自給率が下がっている部分もある。

 ここで、具体的に重量ベースの自給率が96%の鶏卵を例にとろう。

 我々は、鶏卵の96%を国産で消費している。ところが、飼料の自給率を向上した鶏卵の自給率は、統計上カロリーベースで10%になっている。(表2)なぜなら、ニワトリの餌(えさ)のほとんどが米国から輸入されるトウモロコシなどの輸入穀物だからだ。

これをもし、約37万ヘクタールの農耕放棄地を生かし、株式会社農業のような仕組みで、雑穀や多収穫米を作り、養鶏場に提供し、鶏卵を流通させる法人を作り上げれば、鶏卵の自給率(カロリーベース)を90%にもっていくことは理論的には可能である。それだけではなく、鶏卵と同じような仕組みを作れば、豚肉、鶏肉などの自給率(カロリーベース)を上げることにもつながってくる。

 自給率(カロリーベース)が低い上位20品目について、前述のようなシミュレーションでひとつずつ切り替えていけば、自給率は6割を超し、なおかつTPPに参加する改革開放のシナリオを作っていくことは可能なのだ。


寺島さんが説く「TPP参加と食料自給率向上の両立」については、チョット無理のような気がするのです。
いずれにしても・・・
東亜日本/経済などチェックして、韓国のFTAの行方を注視する必要があるようです。


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