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zoom RSS 『亡き人へのレクイエム』2

<<   作成日時 : 2018/06/12 07:56   >>

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<『亡き人へのレクイエム』2>
図書館で『亡き人へのレクイエム』という本を、手にしたのです。
池内さんは、米原万里や杉浦日向子を取り上げたりしてかなりシブいので、かねてより注目していたのです。


【亡き人へのレクイエム】


池内紀著、みすず書房、2016年刊

<「BOOK」データベース>より
したしかった人、何度か会っただけなのに忘れがたい人、本を通して会った人。出会いのかたちはそれぞれ、でもずっと大切な存在である人々について、時代と生活に思いを馳せながら、歩いたあとを辿るように書く。各紙誌等に発表した文章を大幅に再構成・加筆修正した27編に、エッセイ「死について」を付す。

<読む前の大使寸評>
池内さんは、米原万里や杉浦日向子を取り上げたりしてかなりシブいので、かねてより注目していたのです。

<図書館予約:5/27予約、6/10受取>

rakuten亡き人へのレクイエム



ずっと大切な人々のなかから、小沢昭一を見てみましょう。
p57〜58
小沢昭一 
 ある夜、イッパイ機嫌で山手線に乗っていた。すわったとたんに眠くなってウトウトしはじめた。次の駅で何やら人のけはいがしたので目をあけてみると、前に小沢さんがいた。ニンマリとした笑い顔が目と鼻の先にあった。おもわず両手を差し出すと、しっかり握り返された。

 その少し前、あるテイ談でご一緒した。とてもお固い出版社が企画したもの。落語の名人をめぐり、若手の、元気のいい狂言師がもう一人で、つごう三名。へんな取り合わせが、めいめい、名人とは何かといったことを話した。

 私は実のところ、廻らぬ舌の自分の話などよりも、小沢さんのひとり語りで十分だと思っていた。そのウンチク、その見方、考え方、さらにその語り方。すべてがそっくり「名人とは何か」の答えになっているではないか。

 わが秘蔵の「小沢昭一的こころ」のテープは、いったいどれほどの数になっているか。古いものは自分でつけたタイトルが消えかかっていて、まわしてみないと中身がわからない。それはそれで、べつにかまわない。聞くときの楽しみが、よけいにふくらむ。「こころ」の話題から、何年前ぐらいか見当をつけ、自分のそのころと重ね合わせてみたりする。「昭一的わがこころ」の二重唱だ。

 ふだんは何でもないのに、ときおりフッと聞いてみたくなる。その声を耳にすると、なぜか安心して、気分がいい。まさしく名人の及ぼす力である。

 山手線の車内のことだが、おりよく隣席があいたので並んですわった。小沢さんもイッパイ機嫌で、といってもアルコールはダメな方だから、ひと仕事を終えられたあとの快いメイテイ。
 気がつくと最初の握手のまま、ずっと手を握り合っていた。老境にも、タダならぬ仲があるものなのだ。


『亡き人へのレクイエム』1

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