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zoom RSS 『他諺の空似』3

<<   作成日時 : 2017/12/06 22:59   >>

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<『他諺の空似』3>
図書館で『他諺の空似』という本を、手にしたのです。
米原ワールドの遺作とのこと。・・・
とにかく、エッセイストとしての米原さんの存在感はすごかったなあ♪


【他諺の空似】
米原

米原万里著、光文社、2006年刊

<「BOOK」データベース>より
“世界はことわざで連帯する”米原ワールド炸裂!遺作、待望の刊行。

<読む前の大使寸評>
米原ワールドの遺作とのこと。・・・
とにかく、エッセイストとしての米原さんの存在感はすごかったなあ♪

amazon他諺の空似



他諺をもうひとつ、見てみましょう。
p114〜118
<甘い言葉には裏がある> 
 世の中そんなに美味しい話が都合よく転がっているはずはない。儲け話には裏がある(俗諺)・気をつけよう、うまい話と甘い汁(俗諺)・どんな美しい薔薇にも棘がある(五大陸全ての国にこの諺はある)・甘い蜂蜜には蜜蜂(タジキスタン)・河豚は食いたし、命は惜しし(日本)、外面如菩薩内心如夜叉(日本)と、まずは疑ってみようとする警戒心を膨張させられた欲望は簡単に解除してしまう。

 しかし、百の命令も貪欲ほどに人を動かさないとインドの古典にあるように、人間は欲に突き動かされて動く。命令に従うのでさえ欲を満たすためであることが多い。義は君子を動かし、利は小人を動かすと漢の王充も『論衡』の中で説いている。

 そして、欲には際限がない。一寸与えれば一尺欲しがり、一尺与えれば一尋欲しがる(インドネシア、マレーシア)し、乞食の袋は決していっぱいにならない(ギリシャ)ものだ。
(中略)

 このように欲張って同時にいくつものことをしようとすると失敗すると説く諺は少なくない。二つの椅子のあいだに座れば尻餅をつくとか英語の諺には、とりわけこのタイプが多い。

 なのにイラクの復興利権と石油利権を独り占めした上で、復興に資金と人員を出せと国際社会に迫るブッシュの英語力も教養も本当に怪しい。膨大な対イラク債権を抱えるフランス、ドイツ、ロシア、中国が、それに反発するのは当然で、各国中最大の対イラク債権を放棄してまで、その要求に唯々諾々と応じているのは、日本ぐらい。国際社会で日本が馬鹿にされるのは、この奴隷根性ゆえであって、決して正式な(要するに国家の名において人殺しをすることを認められた)軍隊を持たないことではない。なお、国益を平気で放棄している政治家に限って、国益や愛国主義をやたらに鼓舞するのも定石ではある。

 イラクに日本の自衛隊が派遣されるのは、アメリカのイラクにおける大儀なき戦争を正当化するためにでも、イラクにおけるアメリカの権益を守るためでもなく、「国際貢献」(名誉欲)と「国益重視」(物欲)のためなのだ。詐欺師の文法に忠実に、大衆の欲望を刺激することで、己の大欲を巧みに隠しつつ実現してしまうという手口である。
 まさに『戦争プロパガンダ10の法則』(アンヌ・モレリ著、草思社)記されている通り。

 ベースになっているのは、アーサー・ポンゾビーが著わした『戦争の嘘』。ポンゾビーは、第一次大戦前後に、イギリス政府の戦争動員政策に果敢に反対し続けた政治家で、「国民に義憤、恐怖、憎悪を吹き込み、愛国心を煽り、多くの志願兵をかき集めるため、『嘘』をつくりあげ、広めた」として、政府が国民を戦争に動員していくために用いる嘘のつきかたに10のパターンがあるのを発見した。

 モレリは同書の中でこのポインゾビーが導き出したマインド・コントロールに多用される10のレトリックを紹介しつつ、二つの大戦から湾岸戦争、北大西洋条約軍によるコソボ爆撃、アメリカのアフガニスタン空爆までに戦争当事国の政府が振りまいた嘘の数々を具体例としてあげている。もちろん、今のイラクに対する攻撃とその後の占領政策においても、ブッシュやブレア、小泉の吐く台詞があまりにもここに記されたパターンに当てはまるので、ちょっと怖くなるくらいだ。

 百年1日のごとく各国国民は騙され続けているわけで、全く学習能力がないのも悔しいので、一応、この10のパターンだけは押さえておこう。
 まず戦争を始める為政者は、必ず「われわれは戦争をしたくない」(第一の法則)と主張する。争いを憎み平和のために最大限努力したのに、「敵側が一方的に戦争を望んでいる」(第ニの法則)のだと。それもこれも「敵の指導者は悪魔のような人間だ」(第三の法則)からで、「われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う」(第四の法則)のだ、と自分たちの戦争の神聖さを強調する。あのヒットラーの側近ゲーリングでさえ、自国の労働者に向かって、「ドイツは戦争を望んではいない。だが、欧州を戦火にまきこもうとする者があれば、われわれドイツは防衛のために立ち上がるだろう」とアジっているのだ。


『他諺の空似』1:大山鳴動して鼠一匹
『他諺の空似』2:頭隠して尻隠さず

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