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zoom RSS 『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』1

<<   作成日時 : 2017/08/05 21:22   >>

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<『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』1>
図書館で『君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい』という本を、手にしたのです。
おお 浅田さんのエッセイ集ではないか♪
生粋の江戸っ子で嘘つきの浅田さんであるが…半分ほど関西人の大使が惹かれるのだから面白いものである。



【君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい】
浅田

浅田次郎著、文藝春秋、2011年刊

<「BOOK」データベース>より
言葉の魔術に、酔いしれる。生き別れた母を想い、馬と戯れ、小説の神様と向き合う。人気作家の「心わしづかみ」エッセイ集。

<読む前の大使寸評>
生粋の江戸っ子で嘘つきの浅田さんであるが…半分ほど関西人の大使が惹かれるのだから面白いものである。

amazon君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい


判官びいきの浅田さんを、見てみましょう。
p254〜256
<英雄の足跡> 
 今年はどうしたわけか九州がマイブームである。
 この原稿を書いている秋のかかりまでに早くも五度の出張をかぞえる。先の予定を加えれば、年に7回か8回は九州に向かうことになるであろうから、傍目には怪しげな行動と映るかもしれぬ。

 あらぬ噂を立てられるのも癪なので、過去5回の事由を開示しておく。
 日本ペンクラブの主催する「平和の日のつどい」で別府。講演のため鹿児島。小倉競馬に二度。そして新連載小説の取材のため、鹿児島から熊本へ。以上、つごう5回である。

 そもそも私は九州との縁が薄く、在住の親戚知人もない。しいて縁を挙げれば大好物のめんたいこであるが、近年コレステロール値の異常昂進のため、このわずかな縁も絶たれてしまった。

 にもかかわらず、なぜか足繁き往還であるから、職業がら不本意ではあるが「マイブーム」とでも言い表すほかはない。

 取材のために鹿児島を訪れたのは夏の盛りであった。よって本文の内容、併せて掲載写真に歳時記の誤りが生じていることを、どうかお赦し願いたい。むろんさらにお赦し願いたいのは、小説の取材という、一石二鳥を目論んだ根性である。

 人生50有余年にして鹿児島を訪れるのはわずか三度目、それも前回は今年の正月で、その前の初訪問は高校の修学旅行なのであるから、いかに本年がマイブームかと知れる。

 暑い。いや、熱いと表現すべきであろう。東京の蒸し暑さは魔物に抱きしめられる感じであるが、鹿児島のそれは魔物にちょうちゃくされるかのようであった。

 9月中旬から週刊文春誌上で連載が始まる予定の長篇小説は、『壬生義士伝』『輪違屋糸里』に続く新撰組物である。何も子母澤寛に倣うつもりはないが、二作を並べるよりも三作にしたほうが据わりがよい気がして、かねてよりそのつもりでいた。

 書こうとするところは、新撰組と薩摩との浅からぬ因縁である。あるいは新撰組の雇い主である会津藩と薩摩藩の因縁、その会津藩に京都守護職の大任を命じた徳川幕府と薩摩藩との因縁話、と言いかえてもよい。

 この因縁をようやく絶ち切ったのは、明治維新後十年を経た、西南戦争であったように思う。いまだに謎だらけのこの内戦は、結果としてとにもかくにも、明治維新にまつわるさまざまの因縁をことごとく断ち切り、日本を近代国家の大海に押し出した。西郷隆盛が明治新政府にまとわりつくしがらみを、郷党もろともすべてあの世に運び去った戦、と言うこともできよう。すなわち明治維新は改元以来十年を経て、西南戦争の終結を以って完成を見た。

 そのように考えれば、かつての新撰組隊士が西南戦争に参加していたという事実も、あながち不自然ではない。しかし興味深いことには、政府軍と薩摩軍の双方に彼らが参戦しているのである。

 歴史を大局から俯瞰する手法は私の性に合わない。だから西郷や大久保利光の胸中にはさほど興味をそそられぬのだが、彼我に別れて最後の内戦をくり拡げた新撰組隊士たちについては、『壬生義士伝』の吉村貫一朗や『輪違屋糸里』のヒロインたちに対すると同様に心を動かされた。
 前二作の場合もそうであったのだが、私が書こうとするのではない。彼ら彼女らが書けと命ずるのである。


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