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zoom RSS 『鉄道員』1

<<   作成日時 : 2017/07/26 23:22   >>

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<『鉄道員』>
図書館で『鉄道員』という文庫本を、手にしたのです。
『鉄道員』は高倉健主演の映画は見たが、その原作を読むのが今頃になっちゃって(汗)個人的な浅田ブームは依然として続いているというべきか♪


【鉄道員】
鉄道

浅田次郎著、集英社、2000年刊

<「BOOK」データベース>より
娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。

<読む前の大使寸評>
『鉄道員』は高倉健主演の映画は見たが、その原作を読むのが今頃になっちゃって(汗)個人的な浅田ブームは依然として続いているというべきか♪

rakuten鉄道員


『鉄道員』の冒頭部の語り口を、ちょっとだけ見てみましょう。
p9〜12
 美寄駅のホームを出ると、幌舞行の単線は町並を抜けるまでのしばらくの間、本線と併走する。
 ガラス張りのリゾート特急が、1両だけのキハ12形気動車を、ゆっくりと眺め過ごすように追い抜いて行く。

 ダイヤのいたずらか、それとも都会のスキーヤーのために用意された演出なのか、特急の車窓には乗客が鈴なりになって、朱い旧国鉄色の単行ジーゼルを見物している。やがて鉄道員線が左に大きくカーブを切る分岐まで来ると、特急の広いガラスごしにはいくつものフラッシュが焚かれるのだった。

 18時35分発のキハ12は、日に3本しか走らぬ幌舞行の最終だ。
 「ふん、いいふりこきやがって、なんも写真まで撮ることないしょ。ねえ、駅長さん」
 若い機関士は雪原を別れて行く特急をちらりと振り返ってから、助手台に立つ仙次を見上げた。

 「なあにはんかくさいこと言ってんだ。キハ12っていったらおまえ、今どき文化財みたいなものだべ。中にゃわざわざこいつを見るために内地から来んさるお客もいるべや」
 「したらさ、なして廃線にすんの」
 「そりゃおまえ、輸送密度とかよ、採算とか、そういう問題だべ」
 ははっ、と機関士は親指を肩の上に立てて振った。1両きりの客席に人影はなく、緑色のシートがほの暗い蛍光灯の下に並んでいる。

 「へえ。美寄中央駅の駅長さんのお言葉とは思えんねえ」
 「なして?」
 「したっておやじさん、もともと幌舞線は輸送密度もくそもないしょ。俺、もう4年乗務してるけど、高校が休みになりゃいつもこうだべさ。だからあ、なして今さら廃線にするのかってことです」
 「知るか、そんなこと。ここまでもったのは過去の実績の論功勲章だべ。おまえだって幌舞の生まれなら、昔の賑わいは覚えてるべや」

 終着駅の幌舞は、明治以来北海道でも有数の炭鉱の町として栄えた。21.6キロの沿線に六つの駅を持ち、本線に乗り入れるデゴイチが、石炭を満載してひっきりなしに往還したものだった。それが今では、朝晩に高校生専用の単行気動車が往復するだけで、途中駅はすべて無人になった。最後の山が採鉱を停止してから十年が経つ。




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