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zoom RSS 内田先生かく語りき8    B

<<   作成日時 : 2017/05/14 10:34   >>

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<内田先生かく語りき8>
「内田樹の研究室」の内田先生が日々つづる言葉のなかで、自分にヒットするお言葉をホームページに残しておきます。
内田

最近は池田香代子さんや、関さんや、雨宮さんなどの言葉も取り入れています。
(池田香代子さんは☆で、関さんは△で、雨宮さんは○で、池田信夫さんは▲、高野さんは■で、金子先生は★、田原さんは#、湯浅さんは〇、印鑰さんは@、櫻井さんは*、西加奈子さんは♪で区別します)

・天皇制についてのインタビュー
・朝日新聞のロングインタビュー
・神奈川新聞のインタビュー
・役に立つ学問
・Liberationの記事から
・境界線と死者たちと狐のこと
・大統領が就任したときの日本人
・なぜトランプ政権のスタッフは嘘をつくのか?
・2016年の十大ニュース
・「困難な成熟」韓国語版序文
・『赤旗』インタビューロングヴァージョン
・なぜ安倍政権は勝ち続けるのか?
♪アラスカ
・司馬遼太郎への手紙
・山本七平『日本人と中国人』の没解説
・ルモンドの記事から

********************************************************************
内田先生かく語りき7目次
・日弁連での講演の「おまけ」部分
・National Review の記事から「ファシズムに向かう日本」
・電通は日本のメディアを支配しているのか?
・日本はこれからどこへ行くのか
・ルモンドの記事から
・『もう一度村上春樹にご用心』韓国語版序文
・「若者よマルクスを読もう」中国語版序文
・北海道新聞のインタビュー
・東京新聞(7月17日)
・対米従属を通じて「戦争ができる国」へ
・旦那芸について
・日本はアジアの次の独裁国家になるのか?
・『日本の反知性主義』のまえがき
・東京新聞のロングヴァージョン「選挙の総括」
・『街場の戦争論』についてのインタビュー
・資本主義末期の国民国家のかたち
・川内原発再稼働について
・「英語教育論」についての再論
・ネット時代の共生の作法

********************************************************************
内田先生かく語りき6目次
・『憲法の空語を充たすために』まえがき
・立憲デモクラシーの会の緊急記者会見
・GQの人生相談6月号
△佐々木実著『市場と権力』
・半分あきらめて生きる
・NewYork Times 「日本の平和憲法」
・ル・モンドの記事から
・従属と謝罪について
・「街場の憂国論」号外のためのまえがき
・特定秘密保護法への抗議声明
・特定秘密保護法案について(つづき)
・特定秘密保護法について
・日本を喝破しているお二人
・「公募校長」の資質について
・『風立ちぬ』
・関川夏央『昭和三十年代演習』書評
・脱グローバリズム宣言
・日本の政治家の無知
△国民国家を縛るスタンダードからグローバル企業を縛るスタンダードへ

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内田先生かく語りき5目次
・セックスワークについて
・朝日新聞の「オピニオン」欄に寄稿(工事中)
・東北論
・言語を学ぶことについて
・『下流志向』韓国語版序文
△吉田松陰と佐久間象山と松平忠固
・就活についてのインタビュー
・新年のご挨拶がわり
・朴聖煥先生のこと
・最低賃金制の廃止について
・幼児化する政治とフェアプレイ精神
・コンビニ化する大学と知性の危機について
・無謬の政治家の陥穽について
・「En Rich」のロングインタビュー
・中国離れについて
@種子企業の買収
*あまりに強引な中華帝国的侵略手法を櫻井よしこ氏が危惧
・領土問題の背景に政権基盤と米国・新聞は報じたがらない
・集団的自衛権と忠義なわんちゃんの下心について
・京郷新聞のインタビュー記事
★原子力村復活計画
・領土問題は終わらない
@遺伝子組み換え反対のツイッター語録
・内田先生の韓国講演
・『時局』インタビュー
・プレス民主でのインタビュー

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内田先生かく語りき4目次
○「人気取りのために私を殺さないで下さい」の巻
・さよなら民主党
〇頭ん中、整理
・『赤毛同盟』と愚鈍の生成について
・抑止力と付加形容詞について
・日本のメディアの病について
・「格差社会について」
・ツイッターとブログの違いについて
・劇化する政治過程・カオス化する社会
・「辺境ラジオ」で話したこと
・平松さんの支援集会で話したこと
・さよならアメリカ、さよなら中国
#TPP反対と反原発の根っこは政府への不信感
・グローバリストを信じるな
・雇用と競争について
★原子力安全行政の仕組みが壊れています
★21世紀の新しい資本主義へ
・多数派であることのリスクについて

********************************************************************
内田先生かく語りき3目次
・「まったなし」を待っていただけないでしょうか
・再録しますね(1)
・教育基本条例について
・ネット上の発言の劣化について
・若者よマルクスを読もう・韓国語版序文
■"脱原発"に暴走する?菅直人首相
・松本復興相の暴言
・再び、平田オリザ氏の発言に対して
・脱原発の理路
・浜岡原発停止について
・4月11日から5月5日までの日記
・荒ぶる神の鎮め方
・リスクヘッジについて
・ル・モンドの記事を訳してみました
☆見えてきた9条改憲のシナリオ
☆「4島返還論」というアメリカの罠
△農産物関税を撤廃してはいけない理由
・テクノロジーと常識について
・PISAのスコアについて
********************************************************************
<内田先生かく語りき2>目次
・司祭大統領
・「反日」の意味について
☆オスプレイ配備で沖縄の「重要性」は蒸発する
・成功について
・スーパークールな一夕
・縮み行く世界
・アメリカの訴訟社会
・日本の人事システムについて
☆アメリカ人は今なおトルーマンの悪夢を生きている
・ガラパゴスも住めば都
☆花岡は日本のアウシュビッツではない
・アメリカン・グローバリズムより格が上
☆海兵隊はグワムに行けと簡単に言えない理由
・キャラ化する世界
・思考停止と疾病利得
・さよならアメリカ、さよなら日本
・父親のかなしみ
・豊臣秀吉の幻想
■"抑止力論の罠"に絡め取られた鳩山首相
■後ろ向きに終わった「日米安保再確認」
☆外国軍基地問題で首相交代?どこの植民地の話?
・基地問題再論
・男性中心主義の終焉
・大人への道



2017-05-16天皇制についてのインタビューより
――古来、天皇は霊的役割を担ってきました。しかし、そもそも近代天皇制国家とは矛盾ではないか、天皇と近代は両立するのか、という問題があります。

現に両立しているじゃないですか。むしろ非常によく機能している。象徴天皇制は日本国憲法下において、昭和天皇と今上陛下の思索と実践によって作り上げられた独特の政治的装置です。長い天皇制の歴史の中でも稀有な成功を収めたモデルとして評価してよいと私は思います。国民の間に、特定の政治イデオロギーとかかわらず、天皇に対する自然な崇敬の念が静かに定着したということは近世以後にはないんじゃないですか。江戸時代には天皇はほとんど社会的プレゼンスがなかったし、戦前の天皇崇拝はあまりにファナティックでした。肩の力が抜けた状態で、安らかに天皇を仰ぎ見ることができる時代はここ数百年で初めてなんじゃないですか。



2017-05-06朝日新聞のロングインタビューより
Q:共謀罪について、どう考えられますか。4月の朝日新聞の世論調査では、法案に「賛成」35%、「反対」33%と拮抗していました。国民は、「ひどいことは起こることはない」と思っているのでしょうか。

内田:18世紀からの近代市民社会の歴史は、個人の権利を広く認め、国家の介入を制限する方向で進化してきました。近代市民社会が獲得したこの成果をいまの日本は自ら手放そうとしている。

 これは世界史上でも例外的な出来事です。捜査当局にこれほどの自由裁量権を与えることに市民が進んで同意するというのは論理的にはあり得ないことです。これも「属国であることを否認する」自己欺瞞の病態のひとつとしてなら理解できます。

 アメリカに対して主権的にふるまうことができない政府が、憲法上の主権者である国民に対して抑圧的にふるまい、国民主権を否定することによって、日本が主権国家でないことのフラストレーションを解消しようとしているのだと僕は解釈しています。

 会社で上司にどなりつけられて、作り笑いしているサラリーマンが家に帰って妻や子を殴って自尊心を奪還しようとするのと同じ心理機制です。





2017-05-03神奈川新聞のインタビューより
 いま日本で起きている絶望的なまでの「公人の劣化」は何に由来するのか。結論から言ってしまえば「日本はアメリカの属国でありながら、日本人がその事実を否認している」という事実に由来する。日本社会に蔓延している「異常な事態」の多くはそれによって説明可能である。

 ニーチェによれば、弱者であるがゆえに欲望の実現を阻まれた者が、その不能と断念を、あたかもおのれの意思に基づく主体的な決断であるかのようにふるまうとき、人は「奴隷」になる。「主人の眼でものを見るようになった奴隷」が真の奴隷である。彼には自由人になるチャンスが訪れないからである。

 日本はアメリカの属国であり、国家主権を損なわれているが、その事実を他国による強制ではなく、「おのれの意思に基づく主体的な決断」であるかのように思いなすことでみずからを「真の属国」という地位に釘付けにしている。



2017年03月30日役に立つ学問より
 近代まで漢文は東アジア地域限定・知識人限定の「リンガフランカ」であった。それを最初に棄てたのは日本人である。こつこつ国際共通語を学ぶよりも、占領地人民に日本語を勉強させるほうがコミュニケーション上効率的だと考えた「知恵者」が出てきたせいである。

 自国語の使用を占領地住民に強要するのは世界中どこの国でもしていることだから日本だけを責めることはできないが、いずれにせよ自国語を他者に押し付けることの利便性を優先させたことによって、それまで東アジア全域のコミュニケーション・ツールであった漢文はその地位を失った。日本人は自分の手で、有史以来変わることなく「有用」であった学問を自らの手で「無用」なものに変えてしまったのである。

 戦後日本の学校教育も戦前と同じく「コミュニケーション・ツールとしての漢文リテラシーの涵養」に何の関心も示さなかった。さらに韓国が(日本の占領期に日本語を強要されたことへの反発もあって)漢字使用を廃してハングルに一元化し、さらに中国が簡体字を導入するに及んで、漢文はその国際共通性を失ってしまった。

 千年以上にわたって「有用」とされた学問がいくつかの歴史的条件(そのうちいくつかはイデオロギー的な)によって、短期間のうちにその有用性を失った好個の適例として私は「漢文の無用化」を挙げたいと思う。



2017.3.25Liberationの記事からより
 フランスの左派系メディア『リベラシオン』は森友学園事件について3月23日に次のように伝えている。事件の全貌と歴史的背景を簡潔かつ正確にまとめている。
(中略)
 きわめて強い影響力を持つ日本会議は「祖国と日本文化防衛」のために戦っており、「子どもたちが日本の歴史と伝統に誇りを持つことができるように、教育改革を行うこと」をめざしている。籠池は神道を経由して軍国主義へ向かう、歴史修正主義と伝統主義からなるこのイデオロギー的潮流に与している。「小学校を創設することは神から託されたミッションである」と彼は二月に毎日新聞に向かって語り、彼の学校が子どもたちに洗脳を行っていることを批判する人々につよい懸念を与えた。

 森友学園が経営する幼稚園では、彼はきびしい規律を課し、教科は戦前の愛国主義に基づいている。園児たちは天皇の臣民としてふるまい、市民としてふるまってはならないと厳命されている。園児たちは19世紀に制定され、1945年の敗戦で失効した「教育勅語」を暗誦させられる。この勅語では「危機の時には国家のために勇敢に命を捧げること」と「天皇制の繁栄を維持すること」が推奨されている。

 親たちの一部は子どもたちが「安倍首相ばんざい」と叫び、2015年の国論を二分した安全保障関連法案の国会通過を奉祝したことにつよい不安を感じていた。それ以外にもこの幼稚園では反中国、反韓国的な発言もなされていた。



2017/03/01境界線と死者たちと狐のことより
 村上春樹は日課的に小説を書いている。これはエッセイやインタビューで、本人が繰り返し証言していることである。鉱夫が穴を掘るように、作家は毎日小説制作の現場に「出勤」し、そこで一定時間、穴を掘る。金脈を探す鉱夫と同じように。日々穴は掘った分だけ深くなるけれど、鉱脈にはめったに堀り当たらない。何十日も掘り続けたが、何も出なかったということもたぶんあるのだろう。でも、いつか鉱脈に当たると信じて、作家は掘り続ける。

 村上はこの態度についてはレイモンド・チャンドラーの執筆姿勢を範としていると述べたことがある。チャンドラーは毎日決まった時間タイプライターに向かった。彼が自分に課したルールはそこでは「書く」以外のことをしてはいけないということである。本を読んだり手紙を書いたりしてはいけない。書くことが思いつかなかったら黙って座っている。決められた時間が来たら、どれほど「乗って」いても、筆を擱いて、その日の仕事は終わりにする。粛々と聖務日課を果たすよう執筆する。
それについて村上自身はこう書いている。

「生まれつき才能に恵まれた小説家は、何をしなくても(あるいは何をしても)自由自在に小説を書くことができる。泉から水がこんこんと湧き出すように、文章が自然に湧き出し、作品ができあがっていく。努力する必要なんてない。そういう人がたまにいる。しかし残念ながら僕はそういうタイプではない。自慢するわけではないが、まわりをどれだけ見わたしても、泉なんて見あたらない。鑿(のみ)を手にこつこつと岩盤を割り、穴を深くうがっていかないと、創作の水源にたどり着くことができない。
 小説を書くためには、体力を酷使し、時間と手間をかけなくてはならない。作品を書こうとするたびに、いちいち新たに深い穴をあけていかなくてはならない。しかしそのような生活を長い歳月にわたって続けているうちに、新たな水脈を探り当て、固い岩盤に穴をあけていくことが、技術的にも体力的にもけっこう効率よくできるようになっていく。」(『走ることについて語るときに僕の語ること』、文藝春秋、2007年、64−65頁)





2017年02月04日大統領が就任したときの日本人より
 8年前のオバマ大統領の就任式のあとに書いた文章が『日本辺境論』に含まれている。
 ぼくはこのようなもっぱら他国との劣等比較を通じてしか国民性格を規定することのできない不能こそが日本人のもっともきわだった国民性格ではないかと思っています。
日本人の国民性格は実体として存在するのではない。それは宿命的に失敗する仕方として顕在化する。先ほどそのように仮説を立てました。その仮説をもう少し別の言葉で言い換えるとこうなります。
 日本人の国民性格は非日本人との比較を通じてしか自己の性格を特定できないという他者依存のうちに存する。

「日本人はイエスとノーをはっきり言わない」とよく言われます。
たぶん、その理由は、日本人は「誰が何と言おうと言いたいこと、言わなければならないこと」を持っていないからだとぼくは思います。「自分が言いたいこと」よりも、「相手が聞きたいこと」「相手が聞きたくないこと」の方が気になる。だから、そちらをまず優先的に配慮する。

 それは巷間にあふれる「アメリカ論」「中国論」「韓国論」などなどすべての国民論に共通しています。
(中略)

 相手がまず仕掛けてきたことにどう効果的に反応するかという発想のことを武道の術語では「後手に回る」と言います。日本は外交において、決して「先手を取る」ということがない。進んで「場を主宰する」ということがない。つねに誰かが主宰した場に後から出向いて、相手の出方をまず見て、とりあえずもっともフリクションの少ない対応をする、というのが日本外交の基本姿勢です。

 日米関係でもそうですね。アメリカの外交戦略の「コンテンツ」よりも、それを差し出す「マナー」の方に日本人は関心がある。「何をしたいのか」よりもなそれを日本に対して「どういう態度で要求してくるのか」の方を重視する。

 ですから、外交通を任じる人たちは「政策の中身」ではなく「それを差し出す態度」を選択的に論じます。彼らはまず例外なしに口を揃えて「日米同盟が日本外交の基軸である」と言います。でも、彼らが言っているのは、アメリカと日本の国益は一致しているという意味ではありません。アメリカは日本の国益を他国よりも優先的に配慮しているという意味でもありません。当然ながら、アメリカはアメリカの国益のことしか考えていない。
 そんなことは実は誰でもわかっている。でも、アメリカが自国の国益を最大化するために日本を相手にあれこれと注文をつけてくるときの「出方」はいろいろと変化があります。




2017.1.24なぜトランプ政権のスタッフは嘘をつくのか?より
 なぜトランプ政権のスタッフは嘘をつくのか?というタイトルの記事が眼に止まったので、訳したみた。なかなか面白い。
Why Trump's staff is lying?
Bloomberg View 23 Jan 2017
by Taylor Cowen

 発足したばかりのトランプ政権のもっとも際立った特徴の一つは嘘の政治的利用である。先週話題になったのは、ドナルド・トランプの報道担当官ショーン・スパイサーが「トランプは就任演説でアメリカ史上最多の聴衆を集めた」という明らかな虚偽を申し立てたことであった。この事件をてがかりに、リーダーが自分の部下に嘘を言わせるとき、彼は何をしようとしているのかについて考えてみたい。

 誰の目にも明らかなことは、この指導者が大衆をミスリードしようとしており、彼の部下たちにも同じことをさせようとしているということである。多くの市民は事後にファクト・チェックなどしないので、大衆をミスリードすることは別に難しいことではない。

 というのは、表面的な説明であって、裏にはもっと深い事情がひそんでいる。
自分の部下に虚偽を言わせることによって、指導者は自分の部下たちの自立のための足場を−それは彼らと大衆との関係の足場でもあるし、あるいはメディアや他の政権メンバーとの関係の足場でもある−切り崩すことができる。足場を失った人々はリーダーへの依存を強め、命令機構に対して単身では抵抗できなくなる。

 嘘の連鎖を助長するというのは、指導者が自分の部下を信用しておらず、また将来的にも信用するつもりがない場合に用いる古典的な戦術である。嘘をつかせるもう一つの理由は経済学者が「忠誠心テスト」と呼ぶものである。

 もしあなたがある人があなたに対して真に忠誠心を抱いているかどうかを知りたいと思ったら、彼らに非常識なこと、愚劣なことを命じるといい。彼らがそれに抵抗したら、それは彼らがあなたに心服していないということであるし、いずれ支配者たちの派閥内部に疑惑を生み出す予兆でもある。トランプが家族を重用するのはそのせいである。
 



個人的に気になるニュースを二つ。

2016.12.312016年の十大ニュースより
(8) 新しい部活が誕生。夏山ハイキングに山楽莊に行って、山の道具をいろいろ揃えたので、勢い余って「極楽ハイキング部」を設立することにした。部長は井上英作さん。神吉くんとエグッチ、清恵さん、谷尾さん、のびー、が設立メンバー。第一回のハイキングは六甲山。東おたふく山までバスで行って、たらたら登って、有馬温泉でビールのんで、バスで帰って、またご飯を食べてビールを飲むというお気楽スケジュールであったが、頂上がものすごい寒さで、全員歯の根があわず、とにかく「風呂風呂」と叫びつつ下山。第二回はさらに楽ちんなコースを検討中。

(9) 韓国講演旅行に行った。2012年から始まった旅行なので、今年で5年目。いつものように朴東燮先生とEdunity の金社長とドライブしながら、今年は北の方に行った。最初がセジョン(世宗)で教育長招聘の講演会。それから江原道のウォンジュシ(原州市)で講演。そこで不登校や問題行動を起こした生徒たちを集めて実に自由な教育をしている全寮制の公立高校の見学をした。それについてはあちこちで書いたけれど、ほんとうに感動的な経験だった。





2016.12.14「困難な成熟」韓国語版序文より
 隣国の人たちがそういう関心を持って日本の書き手のものを吟味しているということを僕は考えたことがなかったのです。もちろん、村上春樹のような世界的な作家の場合は別ですけれど、僕はとくに読んで面白いものを書いているわけではありません。
大学の教師を長くしておりましたから、教育についてはいろいろ言いたいことがある。また武道を長く修業してきましたので、その経験に基づいて言えることはある。フランスの現代思想を専門的に研究していましたから、その分野については多少の知識がある。それだけです。

 教育に興味がある人や、武道に興味がある人や、哲学に興味がある人は僕の書いたものをたまたま手に取ることがあるかも知れないけれど、広いポピュラリティを得られるようなタイプの書き手ではありません。それがなぜか隣国に読者を得た。それもずいぶん熱心な読者です。これはいったいどういうことなんだろうと考えました。
とりあえず一つだけわかったのは、韓国社会でも、僕が取り組んでいるのと同じ問題に強い関心をもって取り組んでいて、それを解決すべく「手当たり次第」に参考になりそうなものを読んでいる人たちがいるということでした。

 ただ、僕たちが共有しているのは「問題」でした。「答え」ではありません。





2016.12.7『赤旗』インタビューロングヴァージョンより
Q:トランプ勝利の背景に何があったのか。
 トランプはその「諸悪の根源」を資本主義システムではなく、ヒスパニックやイスラム教徒に転嫁することで本質的な問題を隠蔽した。排外主義的なイデオロギーを煽り立て、国内外に「アメリカをダメにした」元凶を見つけるように仕向ければ、失政が続いても、支持層の不満をしばらくの間はそらすことができるでしょう。

Q:日本でいえば、橋下・維新の手法や期待に似ていますね。
そっくりです。やることは洋の東西を問いません。体制の「不当な受益者なるもの」を特定して、これが「諸悪の根源」なので、これを排除すればすべての問題は解決するというデマゴギーです。攻撃する対象がユダヤ人なら反ユダヤ主義になり、対象が移民なら排外主義になる。大阪の場合は、公務員・教員・生活保護受給者などを「受益者」に仕立てて、それを攻撃して市民たちの不満をそらした。

Q:ヨーロッパでも同じような動きが生まれています。
ヨーロッパ諸国でも、次々と極右政治家が登場してきています。その前提になっている歴史的条件は「グローバル資本主義の終わり」ということです。

 グローバル資本主義によって、世界はフラット化し、資本・商品・情報・人間が国境を越えて高速移動するようになった。グローバル化に適応できない人たち、高速移動できるような社会的機動性を持っていない人たちは下層に脱落した。製造業の工場労働者が典型的ですけれど、特定の業種に特化した技術や知識で生計を立て、生まれ故郷の地域社会で暮してきた人は、グローバル化した世界では、それだけの理由で下層に振り分けられる。

 両親や祖父母の代までだったら「まっとうな生き方」をしてきたのに、まさに「まっとうな生き方』をしてきたという当の理由で下層に格付けされることになった。不条理な話です。ですから、彼らが「アンチ・グローバル化」に振れるのは当然なんです。





2016.11.15なぜ安倍政権は勝ち続けるのか?より
 世論調査によれば、政権支持理由のトップは「他に適任者がいないから」である。
だが、現実には「他にどのような政権担当者が適切か?」という問いは誰も立てていない。いずれ支持率が急落して「ポスト安倍」がメディアの話題になればメディアは「人気投票」を行うだろうけれど、今は話題になっていない。

 私の解釈はこうだ。国益が損なわれ、国民が日々損害を被っているにもかかわらず、「トップをすげ代えろ」という声が上がらないのは、総理大臣の適格性を最終的に判断しているのは「自分たちではない」と国民が思っているからである。残念ながら、日本において、統治者の適格性を判断しているのは有権者ではない。私たちは自分たちの選挙区から議員を選ぶことはできる。でも、統治者を選ぶことはできない。

 日本の指導者を最終的に決めるのはアメリカである。
 私たちが誰を選んでも、ホワイトハウスが「不適格」と判断すれば、政権には就けないし、就けても短命に終わる。そのことを国民は知っている。知っているけれど、知らないふりをしている。それを認めてしまうと、日本は主権国家ではなく、アメリカの属国であるという事実を直視しなければならなくなるからである。




2016-09-28アラスカより
アラスカに、行ってきました。
アラスカ、といえば皆さんに「オーロラ?」と言われるのですが、見てないよ・・・見られへんかったよ・・・フェアバンクスまでいったのに・・・
でも、アラスカはもう秋で、木が一面、見渡す限り黄金になっていて、夢みたいに綺麗でした。

アラスカへの旅ということで、今更ながら星野道夫さんのご著書を拝読しましたが、何度か涙が出ました。
何かをまっすぐ見つめるということは、とても難しく、だからこそ尊い。
(中略)

けっこう長めの旅行から戻ってくると猫がそれはもう子ども帰りして甘えまくるのだけど、久しぶりに顔を舐められたり親愛の頭突きをされたら、唇が腫れて水ぶくれが出来て、赤い斑点だらけになって、首がかゆくて悶えたよ。やっぱり猫アレルギーやで。





2016-09-24司馬遼太郎への手紙より
 司馬さんの本を読み出した頃は、「異胎の時代」を切除することによって日本歴史の連続性を回復するという司馬さんの戦略は戦後の日本人にとっては耳に心地よい物語として広く受け容れられるかも知れないと思っていました。

 しかし、よく考えればわかることですが、この「異胎」「鬼胎」を生み出したのは他ならぬ日本人自身です。異胎を生み出すDNAは過去の日本人にあった以上、今もある。だから、きっかけさえあれば、また甦る。僕はそう思っています。

 でも、司馬さんの書き物からは「異胎の時代」がいずれ再生して、統帥権と参謀本部の「あの20年」と「日本史的な連続」を遂げるのではないかという恐怖は十分には感じることができませんでした。あの時代のことは静かに封印してしまおう。醜悪で血なまぐさい記憶も時間が経てばいずれ大地に帰るだろう。そういう歴史の浄化力に対する信頼が司馬さんの世代には共通していたようなに思えます。





2016-08-26山本七平『日本人と中国人』の没解説より
 本書のオリジナリティはこの「東夷」のポジションが天皇制イデオロギーを生み出したという「発見」に存する。
天皇制はなかなか複雑な構造になっている。中華皇帝の支配を退けて、日本列島の政治的文化的独立を達成するというのがその最終目的である。そのために、国内的に対抗的に「中華皇帝のようなもの」を創り出す。これが天皇制である。

 ここまでの理路はわかる。わかりにくくなるのはその先である。天皇制とは「中華皇帝に見立てられた天皇」を「雲上に退ける」ことによって中国の支配をも「雲上に退ける」という仕掛けである。いわば藁人形を憎い人間に見立てて、それに釘を打ち付けて呪うという呪術と同質の機制である。

「従って、中国も天皇も、政治から遠いほどよいのであって、天皇は、北京よりもさらに遠い雲上に押し上げられねばならない。
このことは日本の外交文書を調べれば一目瞭然で、国内における天皇の政治的機能を一切認めない人びとが、ひとたび外交文書となれば、やみくもに天皇を前面に押し出し、日本は神国だ神国だと言い出すのである。」





2016-08-05ルモンドの記事からより
 彼は防衛相に稲田朋美を任命した。このポジションを女性が占めるのは2007年第一次安倍政権の小池百合子以来である。稲田氏にはこの分野での経験がないが、自衛隊の海外派遣についての新しい枠組みを定めた2015年採択の安全保障関連法を運用するというデリケートな仕事を委ねられることになる。

 経験不足にもかかわらず稲田氏が登用されたのは、彼女が首相の側近であり、「お気に入り」だからである。安倍氏は彼女を後継者候補とみなしているようであるが、それは二人のイデオロギー的な近接性による。彼は稲田氏を自民党の政調会長に2014年に任命した。通常経験豊かな議員が任ぜられるこのポストに、稲田氏は2012年から14年まで行政改革担当相を勤めたあとに就いた。
「安倍氏は彼の権力を継続したいと願っている」と上智大学の中野晃一教授は語る。「彼の念頭にあるのは稲田氏だけです。しかし、彼女にはこのポストのための準備がまだない。」

 2005年に福井県から初当選したこの57歳の弁護士は安倍氏に近いそのナショナリスト的立場によって知られている。政界に入る前、彼女は1945年の沖縄戦の間の日本兵士のふるまいについての作家大江健三郎の著書によって名誉を毀損されたと感じた日本軍将校たちの弁護活動をしていた。

 議員になってからは歴史修正主義の立場を繰り返し表明し、1937年の日本軍による南京大虐殺や、『慰安婦』の存在を否定している。2015年、終戦70年に際しては、謝罪しないと繰り返しアピールした。

 ウルトラナショナリストの組織である日本会議のメンバーであり、日本のアジアでの行動を「侵略」とすることを否定しており、戦争犯罪人を含む戦死者を祀っているために当否について議論の多い靖国参拝を擁護している。稲田氏はまた憲法改定についても意欲的である。こういった言動は中国、韓国との外交関係を必ずや紛糾させるであろう。


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