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zoom RSS 『老いる家崩れる街』3

<<   作成日時 : 2017/05/13 23:48   >>

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<『老いる家崩れる街』3>
図書館に予約していた『老いる家崩れる街』という新書を、待つこと約4ヶ月でゲットしたのです。
大使の関心としては、住宅過剰社会とか、バブルを煽るかのような新築誘導税制、コンパクトシティ、古民家再生あたりになるわけです。



【老いる家崩れる街】
街

野澤千絵著、講談社、2016年刊

<「BOOK」データベース>より
現在約800万戸の空き家が15年後には2100万戸を超える…3戸に1戸が空き家に!「再自然化」する空き家、スラム化する分譲マンション、漏水・破裂する水道管、不便な立地の「サ高住」住みやすい「まち」に必要なものとは?
【目次】
第1章 人口減少社会でも止まらぬ住宅の建築(つくり続けられる超高層マンションの悲哀/郊外に新築住宅がつくり続けられるまち/賃貸アパートのつくりすぎで空き部屋急増のまち)/第2章 「老いる」住宅と住環境(住宅は「使い捨て」できるのか?/空き家予備軍の老いた住宅/分譲マンションの終末期問題/住環境も老いている〜公共施設・インフラの老朽化問題)/第3章 住宅の立地を誘導できない都市計画・住宅政策(活断層の上でも住宅の新築を「禁止」できない日本/住宅のバラ建ちが止まらない/都市計画の規制緩和合戦による人口の奪い合い/住宅の立地は問わない住宅政策/住宅過剰社会とコンパクトシティ)/第4章 住宅過剰社会から脱却するための7つの方策

<読む前の大使寸評>
大使の関心としては、住宅過剰社会とか、バブルを煽るかのような新築誘導税制、コンパクトシティ、古民家再生あたりになるわけです。

<図書館予約:(12/28予約、5/10受取)>

rakuten老いる家崩れる街


『第2章4.インフラの老朽化問題』を、見てみましょう。
p131〜135
■毎日、市内で水道管の漏水や破裂が起きる
 老いた空き家が放置・放棄され、周辺に著しく悪影響を及ぼす場合には、最終手段として、税金を使って自治体が対応しかないケースが増えてしまうことが想定されます。市民も、こうした問題は行政が対応すべきと考える傾向があります。しかし、自治体には、こうした対応をする財政的体力が、もうなくなってきているのです。

 日本は高度経済成長期、急激な都市化に対応するために、小・中学校、公民館などの公共施設や、道路・公園、高速道路、トンネル・橋、上下水道施設などのインフラが集中的に整備されてきました。これらは建設されて30〜50年経っていることから、老朽化しているものが多いのです。そして、古くなった設備が次々と故障したり、修繕箇所が増えたりと、維持管理だけでもどんどん費用がかさんでいきます。

 要するに、住まいや居住者が老いているだけでなく、公共施設やインフラなど、住宅と密接に関わる住環境自体も老いて崩れてゆくのです。

 たとえば、私たちの暮らしに欠かせないインフラの一つとして「橋」があります。国土交通白書(平成25年度版)によれば、適切な補修・修繕が実施されないことで、損傷がひどくなり、危険性が増して通行止め・交通規制が行われている橋は、全国で約1400件(2013年)もあります。そのほとんどが市区町村が管理している橋です。

 また、厚生労働省の調査によると、水道管の法定耐用年数は40年とされていますが、これを超えている水道管の割合が2014年度末時点で12.1%もある一方で、2014年度中に更新できた水道管は0.76%にとどまり、このままのペースだと、今ある水道管の更新に約130年もかかると試算されています。

 しかし、今後、人口は減少し、水道事業の採算性が悪化していくため、更新に使える資金はさらに不足すると推計されています。水道管の老朽化による漏水問題の頻発、水道料金の値上げなど、将来的に国民生活に重大な影響を及ぼしかねません。

 また、下水道についても、下水道処理区域の人口密度の低下によって、採算性の悪化や老朽化した下水道管の更新費用の不足など、上水道と全く同じ問題を抱えているのです。

■人の命も奪いかねない
 老朽化したインフラの点検・補修や更新がおろそかになれば、インフラの本来の機能の提供に支障が出るだけでなく、場合によっては、人の命に関わる重大な事故を引き起こしかねません。実際に2012年12月、中央自動車道の笹子トンネルで、天井板の落下事故が発生し、死者9名と日本ではこれまでに類を見ない大惨事が発生しました。
(中略)

 実は、日本と同じような問題が1980年代のアメリカでも起こっています。日本よりも30年早く1930年代に大規模な公共投資が着手されたことから、アメリカではその50年後にインフラの老朽化問題が深刻化しました。橋の崩落事故、損傷、通行止めが相次いで起きるなど、経済や生活に様々な面で影響を及ぼしたのです。


著者はこれらの問題について、七つの方策を提案しているが、その一つを見てみましょう。
p210〜212
方策5■今ある住宅・居住地の再生や更新を重視する
 日本は、第2章で詳述したように、老いた住宅に老いた居住者が多いという空き家予備軍が大量に控えており、老いた住宅の居住者の寿命が尽きた後、相続人が継承しない空き家・空き地が急増することが懸念されています。

 特に大都市部では、駅からの徒歩圏の戸建て等の空き家率が高いという結果があきらかになっており、これまで公共投資で公共施設やインフラを整備してきた居住地のスポンジ化の進行がますます深刻化していく危険性があります。

 現在、新築住宅のうち、もともと住宅が建っていた敷地に住宅が建てられる再建築率はたったの10%しかありません。新築住宅の着工が旺盛にあっても、再建築率が低いという日本の状況は、スポンジの穴(空き家)は埋まらないまま、スポンジ本体(居住地の総量)がどんどん膨張していくという非効率な状態のままでいるのです。

 そのため、こうした既存の居住地の穴を埋めるように、まちのまとまり内にある賞味期限切れとなった空き家をよみがえらせ、利活用するためのリノベーションに取り組み、中古住宅市場に流通させるための支援や、利活用の可能性が低い空き家が円滑に解体・除却できるようにするための支援を行ない、まちのまとまりでの建て替えを重点的に支援していくなど、今ある住宅・居住地の再生や更新を重視した枠組みへと軸足を移し、中古住宅市場を成熟させる必要があります。

 たとえば、空き家をシェアオフィスや公民館に代わる新たなコミュニティの居住所にリノベーションして、収益は固定資産税を支払える程度の事業採算性で良いとする場合には、賃料をかなり安く抑えられます。つまり、若い世代や子育てが一段落した女性、リタイア世代が、ローリスクで起業にトライできる場を創出する貴重な資源になる可能性もあります。こうした取り組みにより、まちのまとまりとして設定した立地の魅力を向上させることで、新規の住宅立地の誘導へとつなげていくのです。

 加えて、空き家を除却する場合には、除却後に生まれる空き地の利活用への支援策として第2章で紹介したように、隣接した敷地を家庭菜園や駐車場利用する、あるいは、地域で共同に利活用する農園・広場・臨時駐車場にするといった動きに対する税制・金融等の優遇措置を設けるなどの取り組みを充実させることも重要です。

 実際に、アメリカ・デトロイト近郊のフリント市では、放棄される空き家への対応策として、2003年に「ランドバンク」というものを設立しています。ランドバンクは、放棄された空き家を管理・所有し、空き家を解体するか、手を加えて賃貸・売却するかなどを見極め、解体した後の土地は緑地やコミュニティスペースに転換する取り組みを行っています。このランドバンクの活動資金には、企業の財団や政府からの支援、税金滞納者への罰金、入手した物件の賃料や売り上げ等が活用されています。


『老いる家崩れる街』1
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