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zoom RSS 『日本の「運命」について語ろう』3

<<   作成日時 : 2017/04/29 10:36   >>

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<『日本の「運命」について語ろう』3>
図書館で『日本の「運命」について語ろう』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、中国に関する記事が多いが・・・
浅田さんといえば、『蒼穹の昴』を著わしたように、中国の歴史に関して造詣の深い作家だったなぁ♪


【日本の「運命」について語ろう】
日本

浅田次郎著、幻冬舎、2015年刊

<「BOOK」データベース>より
衆より個の利益を、未来より現在を大切にする今の日本。150年で起きたこの国の「変容」を、知の巨人が深い洞察力と明快な論理で解き明かす。驚きと発見に満ちた、白眉の日本人論。
【目次】
第1章 なぜ歴史を学ぶのか/第2章 父の時代・祖父の時代/第3章 中国大陸の近代史/第4章 明治維新が目指した未来とは/第5章 参勤交代から覗く「江戸時代のかたち」

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、中国に関する記事が多いが・・・
浅田さんといえば、『蒼穹の昴』を著わしたように、中国の歴史に関して造詣の深い作家だったなぁ♪

rakuten日本の「運命」について語ろう


徳川と愛新覚羅を比べているので、見てみましょう。
p131〜135
<中国と日本の相続方法の違い>
 徳川将軍っていうのは、ちょっと変わった人物が多いですね。体が弱い、頭が弱い、あるいは偏屈。どうもまともな人物が少ない感じがします。
 家康は立派な人だと思いますが、15代に至るまで、この人は英明な将軍だろうと思えるのは吉宗ただ一人でしょう。ほかに傑出した人物を見つけるのは難しい。

 徳川と比べたとき、愛新覚羅はどうでしょう。
 ラストエンペラーの溥儀まで、三百年間に12代の皇帝が続きます。徳川幕府は30年以上も短いにもかかわらず15代の将軍が交替しています。これだけでもわかりますが、歴代の清朝皇帝はまず体が丈夫です。徳川幕府では幼くして亡くなった将軍、若死にした将軍が多いから15代を費やしたわけですね。

 しかも清朝12代の中に、これといって愚昧な皇帝はいません。皆それぞれに優秀です。 これは、跡取りの選別方法の違いでしょう。徳川幕府、というより日本の相続制度は、昔から長男相続です。

 読者の方の中には「ウチの兄貴より私のほうが絶対に出来がいい」と思っている方がいらっしゃると思います。長男が必ずしも優れているわけではないのに、暗黙のうちに、家を継ぐのは長男と決まっている。日本の伝統、というより、実はこれは農耕民族の伝統です。
 
 つまり農耕民族にとっては強力なリーダーシップだとか、ずば抜けた能力などはあまり必要ない。それよりも一族にとって怖いのは、田畑をめぐる相続の揉め事でしょう。
 相続を長男と決めておけば揉め事を避けられる。農耕民族は「地域の中で協力してうまくやっていく」ことが大事なので、突出したリーダーシップは必要ないのです。農耕民族にとっては、長男相続がいちばん適しているようです。

 日本でも地域的には長子相続という場所もあります。男女にかかわらず、先に生まれた者が相続する。だから女子でも相続権をもつという地域があるんです。実はこれがいいんですよ。長女に婿をもらうとなると、親が有能な人間を選ぶことができます。これはいちばん手堅い相続のような気がしますが、どうでしょうか。

<名君が頻出した清王朝>
 一方、清朝の相続は生まれ順は関係ありません。皇帝の指名です。
 皇帝は正室のほか多くの側室とできるだけたくさん子どもを作って、その中から「この子だ」と決める。これがずっと清朝の相続方法です。

 清朝の、というよりも騎馬民族、いわゆる狩猟民族、遊牧民族の相続ルールはだいたいこうです。つまり指導力がなくてはならない。体力に優れていなければならない。部族を率いていく力がなくてはならない。それだけの力量のある後継者を父親が指名する仕組みです。これは私たちの感覚からすると、かなり非情なシステムだと思いますね。

 しかしその結果として、清王朝と徳川幕府では、為政者の能力と、累代の数に違いが出てきたことは事実です。清王朝ではとんでもないスーパーエエンペラーが登場します。

 有名な康熙帝は中国歴代皇帝の中でもトップクラスの名君とされます。自ら軍勢を率いて戦い、実質的に全国を支配下に置いたのは康熙帝でした。

 彼は満州族が北京に入ってから二代目です。まだ二代しか経ていないから、完全な中国文化の人にはなりきれていないにもかかわらず、康熙字典という漢字の字書の編纂を命じています。私は原稿を書くのにワープロやパソコンは使いませんが、今のIT時代の漢字コードの基本になっているのはこの康熙字典の配列なのだそうです。

 康熙帝の孫にあたる乾隆帝の時代、清王朝は最大の国土をもつに至ります。今の中華人民共和国のだいたい二割増しです。今の中国も相当大きいですが、さらに二割も大きいんです。

 今の、ロシアの沿海地方も、南のベトナムも、西ではチベットやネパールまで乾隆帝の時代には清朝の国土もしくは属国でした。今、中国ではチベット問題がすごく騒がれていますが、本をただせば、乾隆帝が強引に征服したところに遡ります。非常に長い歴史をもつ主権紛争なんですね。

 この二人に限らず、清王朝には実力派の英明な君主が大勢出ました。
 でも親が跡継ぎを指名するというのも、揉め事が起こりそうですよね。一軒の家ではなく、王朝の話です。それぞれの王子に支持者がいるでしょうから。


『日本の「運命」について語ろう』1
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