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zoom RSS 『Shall weダンス?』アメリカを行く8

<<   作成日時 : 2017/04/18 17:27   >>

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<『Shall weダンス?』アメリカを行く8>
図書館で『『Shall weダンス?』アメリカを行く』という本を、手にしたのです。
ぱらぱらとめくってみると、日米の映画産業事情とか、アメリカ人の人間模様が出ていて面白そうである。



【『Shall weダンス?』アメリカを行く】
ダンス

周防正行著、太田出版、1998年刊

<「BOOK」データベース>より
日本映画界の野茂英雄になる-の決意も固く、映画先進国アメリカに乗り込んだ周防監督。ハリウッド流儀を蹴散らし、契約至上主義ビジネスの罠をかいくぐり、米国アカデミー賞に異議を申し立て、前代見聞、満身創痍の悪戦苦闘の末に勝ち取ったのは、「中年の危機」に悩めるアメリカ人の大喝采と、日本映画初の全米大ヒット。強いアメリカに押されっぱなしの日本人のうっぷんを晴らす、痛快ノンフィクション。

<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくってみると、日米の映画産業事情とか、アメリカ人の人間模様が出ていて面白そうである。

amazon『Shall weダンス?』アメリカを行く


地獄のスケジュールでは、ついに、ライザ・ミネリまで登場します。
p335〜339
<ライザ・ミネリはいった。「ダンスもうまいのね」>
 ローレン・バコールは笑顔で僕を迎えてくれた。
「素晴らしい映画をありがとう」
咄嗟に返す言葉が出てこない。
「Shall we dance?」
彼女は僕の手を取っていった。

 実をいえば、このパーティで僕はライザ・ミネリと踊るかもしれないとミラマックスから前もっていわれていた。そこで渡米の前日、久々に玉井ダンス教室へ行って、柳川純子先生に2時間のレッスンを受けていた。柳川先生は僕がシナリオを書く時に実際に習っていた先生で久々のレッスンだった。今回はルンバとワルツの復習、そして困った時のごまかし方を習った。ようするに僕は、踊る覚悟をしてパーティーに望んではいたのだったが、いきなりローレン・バコールなのだから緊張した。そして運悪く、音楽はテンポの早いラテンがかかっていて、どう対処していいか分からず、ただ僕は音楽に合わせて体を適当に揺するしかなかった。彼女は苦笑していった。

「奥さんに踊りを習った方がいいわね」
参った。  
ローレン・バコールは映画について色々話した。 

「あなたの奥さんの立ち姿は本当に美しいし、踊りも素晴らしかった。役所も素晴らしい。本当の人間が出ている映画はいい。人生を音楽とダンスを通じて学ぶのも素敵なことね。いうことないわ。ねえ、ここで私と会ったことを次に会った時にも覚えておいてくれる?」
「もちろん、当たり前です」
「ありがとう」
「胸がドキドキしてます」
「私も。あなたに会えてよかった」

ローレン・バコールと別れてしばらくすると、今度はライザ・ミネリがきたからとテーブルに案内された。すでにライザ・ミネリはハーヴィーと肩寄せ合って何事か話し込んでいる。タイミングを伺うように近づいていくとハーヴィーが僕に気がついてくれて、ライザ・ミネリを紹介された。
「いい映画だと聞いています」
彼女はまだ映画を観ていないのだという。
「ありがとうございます」
そう答えるしかないだろう。
「あなたの最初のアイデアからこんなことになったなんて素晴らしいでしょ。ハーヴィーのような素晴らしい人の影響でこんなに素晴らしいイベントになったなんて凄いでしょ」
ライザは音楽に体を揺らせながら、上機嫌に話しかけてくる。

ハーヴィーに促され、彼を真ん中に挟んでライザと一緒のテーブルに着く。そしていきなりハーヴィーはその太い腕を僕の首に巻くようにして話し始めた。僕は右耳にハーヴィーの生暖かい息の混じった声を聞き、左耳から隣りに座るケネディの通訳する声を聞いた。
「我々と別に契約を結ばなくても、あなたはいい監督だし、僕があなたのファンであることに違いはない。ビジネス的にはどうなってもね。まあ、ミラマックスと一緒にやって欲しい理由は、つまり監督のニーズに応じたいんだ。必要なものを全部提供したいんだ。でも別に我々とやらなくても私は幸運を祈っている。いい映画を作って欲しい」 

うーん、これはやっぱり今日の契約交渉の途中経過を聞いての発言、いやオブラートに包んだ恫喝なのだろうか。
(中略)

ハーヴィーは話題を変えるようにいった。
「ライザと踊りますか」
ライザ・ミネリが僕を促すように席を立った。ここで怖じ気付くわけにはいかない。今度こそちゃんと踊ろう。

席を立ってライザ・ミネリの手を取り、その腰に手を回す。テンポの速い曲だったのでジルバのようなつもりで、彼女の出方を窺いながらステップを踏み、リズムに合わせて体を揺らす。 彼女はステップを踏むというより、その体全体をリズムに乗せるようにしてスイングしていた。

僕の踊りはデタラメだった。ただライザ・ミネリに促されるまま、リードされ、音楽を体で感じて揺れた。
しかし、信じられない。 ライザ・ミネリと踊っているというその状況が信じられない。ライザはスチールカメラマンに促されると僕を抱き締めたり頬擦りした。そして抱き合い、踊り続けた。

「ダンスもうまいのね」
踊りもうまいが、お世辞もうまかった。
テレビのインタビューには、まだ映画を観ていないのにこう答えていた。
「こんな素晴らしい映画を久しぶりに観ることができて幸せだったわ」
ハリウッドってこんなところなのかしら。


ミネリ

『Shall weダンス?』アメリカを行く1
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