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zoom RSS イランとサウジ

<<   作成日時 : 2016/03/07 15:31   >>

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<イランとサウジ>
 田所昌幸・慶大教授がオピニオン欄で「日本は安定に向け支援を」と説いているので、紹介します。
事態悪化の根は古くて深く、第一次大戦の戦後処置あたりに諸悪の根源があったようです。

田所
(田所さんのオピニオンを3/4デジタル朝日から転記しました)


 中東の大国、イランとサウジアラビアの断交が続いている。その対立は、単なる二国間のいがみ合いにとどまらない。地域を取り巻く歴史的な背景や、この事態から見えてくる世界情勢の力学を、2人の識者に読み解いてもらった。

■日本は安定に向け支援を 田所昌幸さん(慶応大学教授)
 イランとサウジの対立の背景には、シーア派とスンニ派というイスラム教内部の宗派対立に加えて、地政学的要因、原油価格を巡る軋轢、それにペルシャとアラブという互いの文明論的な違和感も作用していると思います。

 イランにはペルシャ文明の本家だという自負があり、実際に人口も多く、選挙に基づく安定した政権基盤もあります。また、サウジの立場から見れば、イラク、シリア、イエメンといった国々でシーア派勢力が権力を握ると、イランによって包囲されたようになってしまう。とりわけイエメンが親イラン政権になれば、紅海の出口の安全が脅かされて、原油の積み出しにも影響が出かねないので、脅威を感じるのでしょう。

 原油については、増産で価格を引き下げているサウジの姿勢は、本格的に原油輸出を増やそうとしているイランにとって、これからという時にけんかを売られているように見えるのでしょう。

■脆弱な権力基盤
 両者の対立は、「アラブの春」以降の中東の不安定化によって激化しました。東アジアでは国家による領域の実効支配が確立しているので、日本人には想像しにくいのですが、アラブ世界では主権国家の権力基盤は脆弱です。「アラブの春」をきっかけに、弱かった政権がばたばたと倒れ、宗教的連帯や地縁・血縁に基づく集団が割拠して内戦が始まり、「権力の真空」が生まれました。イランもサウジも、それを自分に都合のいい勢力で埋めようとし、勢力争いが起こっているのです。

 現状では、サウジの方が孤立感が強いと思います。核開発問題をめぐって欧米各国がイランと合意し、制裁解除に動いた。サウジからすれば、長く米国と同盟を組んできたのに、裏切られたという思いでしょう。ただ、対立激化を懸念する声もありますが、これまでのところ事態は制御されているようで、両国とも対立をエスカレートさせるのは得策ではないと考えているのだと思います。

 事態悪化の原因は米国の中東政策の失敗にあるという指摘もありますが、私はそれよりも根が深いと思います。中東では第1次世界大戦でオスマン帝国が崩壊して以来、100年にわたってずっと秩序再建に苦闘し続けているというのが実態ではないでしょうか。

 国境を画定し、主権国家の秩序を打ち立てるのは簡単ではありません。過激派組織「イスラム国」(IS)の問題も、主権国家を確立することができていないことの一つの表れでしょう。事態が急激に改善することは望み薄です。

 両国間の断交直後に、中国の習近平国家主席がこの地域を訪れました。これを機に地域への影響力を強める狙いがあると見られますが、中国は国内のイスラム教徒との問題を抱えており、浸透はそう簡単ではないと思います。

■中東に原油依存
 米国は今後、シェールガスの開発による「シェール革命」で中東の原油への依存度が下がっていくと思いますが、日本が中東に原油の8割以上を頼っていることは忘れられています。イランやサウジ、イエメンの情勢は、日本と無関係ではないのです。

 いま、日本が中東で直接に果たしうる役割はそう多くないと思いますが、イランともサウジとも敵対してきた歴史はありません。米国とイランは今回の核合意で関係を改善しましたが、相互不信は簡単にはなくならない。米国とイランの関係をさらに安定させるために、日本はサウジの顔も立てるような形で協力すべきです。また、露骨な政治色のない民生支援を通じて、中東の安定に資する努力を続けるべきだと思います。

 同時に日本は、原油価格が低迷している今の時期にこそ、創造的なエネルギー政策で中東への依存を引き下げる方策に取り組むべきでしょう。それは安全保障上、必要なことでもあり、新たな産業や経済成長に結びつく可能性もあります。(聞き手・池田伸壹)

    *
田所昌幸:1956年生まれ。国際政治を多面的に研究。防衛大教授などを経て現職。著書に「『アメリカ』を超えたドル」「国際政治経済学」など。


イランとサウジ田所昌幸2016.3.4


この記事も 朝日のインタビュー記事スクラップに収めておきます。

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