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zoom RSS 中国バブルの虚実

<<   作成日時 : 2014/07/12 15:59   >>

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<中国バブルの虚実>
 神戸大学教授・梶谷懐さんがインタビューで「土地の公有制が膨張させた投機熱、米金融政策で揺れ」と説いているので、紹介します。
 お インタビュアーは、中国通の吉岡桂子記者ではないか♪

梶谷
(神戸大学教授へのインタビューを7/12デジタル朝日から転記しました)


 バブルに沸く中国で住宅の販売が鈍り始めた。不動産市場の変調を受け、近く発表される今年上半期の国内総生産(GDP)に世界が注目する。国家が潤沢な資金を駆使し、投資でひっぱる経済成長は続くのか。「脅威論」と「崩壊論」が交錯する経済の実態をどうみるか。中国の財政・金融に詳しい神戸大学教授の梶谷懐さんにきいた。

Q:この10年あまり、中国経済はバブルだとささやかれながら、はじけていません。「危機説」を幾度も書いてきた私は、まるでオオカミ少年です。足もとでは住宅の値下がりが広がっています。中国経済はどうなっていくのでしょう。
A:2008年のリーマン・ショック以降、中国は明らかに『バブル体質』です。4兆元規模の景気刺激策をきっかけに、むだも多い投資が地方政府を中心に急激に増えた。社会政策として最低賃金も引き上げられた。投資がもたらす収益が減ったにもかかわらず、GDPに対する投資の比率(危機前は3割)は5割まで拡大しています。

Q:もうからないのに投資が増えたのは、なぜですか。
A:不動産がいずれ値上がりし、投じたお金を必ず回収できると期待しているからです。地方政府は、たとえば道路を一本引くことで土地の使用権が値上がりし、それを売れば利益がえられると期待する。バブルがさらなる投資をうむ循環が、5年近く続いています。

Q:人々も競うように住宅に投資してきました。土地の公有が基本の中国では、住まいとして使う権利に期限があります。使用権がこの先どうなるかは、政治次第なのですが。
A:先が分からないからこそ、住宅を終(つい)のすみかではなく、投機の対象としてみているのです。高いうちに売り抜けようと。富裕層はそうして得たお金を、私有財産が法律で守られている海外につぎ込み、安心できる土地や住宅を買うのです。

 リーマン後の中国では、国内外の超金融緩和による潤沢なお金が、バブルを支えてきました。中国では銀行どうしのお金の貸し借りは実質ゼロ金利でした。そして米国の量的緩和も密接に関係しています。

Q:資本の出入りを規制している中国にも、米国が市場に供給するお金が入ってくるのですか。
A:貿易大国である中国と外国のあいだには、支払いのために巨額資金が行き来しています。米国が緩和政策に乗り出したとき、人々は人民元の値上がりを見込み、貿易で手に入れたドルをすぐに元に替えようとしました。これによって中国国内で流通する元の量が増えました。

 元高の期待が強いときには、輸出をしていないのに輸出代金を受け取ったかたちにして、海外で調達した外貨を元に替える違法な動きまであった。中国当局が取り締まりに乗り出すほどでした。

     ■     ■
Q:「熱銭(ホットマネー)」の正体ですね。
A:いまは米国が量的緩和を縮小し始め、以前よりドルが手に入りにくくなっています。ドルを持っておこうという業者が増えて、中国から資金が流出しつつある。今年に入って中国で住宅価格が値下がりしているのは、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定とも深く関係しているのです。

Q:いよいよ、バブル崩壊?
A:中国当局が金融政策や公共投資で市場介入を強めれば、問題の先延ばしは可能です。いずれもまだ余力がある。それに中国には、日本などにはない『国家資本主義』の利点があります。

Q:なんですか。
A:中国の主要な金融機関は国有。正式な銀行ではない『影の銀行』からお金をたくさん借りて不動産に投資しているのも、地方政府の『ダミー会社』です。投資に失敗して借りたお金が返せなくなっても、公的資金で不良債権を処理しやすい。民意を問う時間もかからない。国民への説明責任や法治が不要な国家が力で政策を動かせば、経済のクラッシュ(失墜)は避けられる可能性が高いといえます。

 もちろん、期待が先行するバブルが持続的でないことは、歴史が証明しています。余力があるうちに、バブルがしぼむのにまかせて、不良債権を処理したほうが賢明です。

Q:お金がまわっていることが中国共産党の政治力の源泉なのに、できますか。今年も7・5%前後の経済成長目標は死守する姿勢です。
A:前政権時代から、投資主導の成長はいつまでも続かないと自覚していると思います。消費がひっぱる成長への転換をめざしていますが、それには中間層(ミドルクラス)のさらなる拡大が欠かせません。

 人口の半分を占める農民が中間層に育つかどうか。政府は都市化をすすめ、農民に都市住民なみの住宅や社会保障を与える方向です。しかし、産業競争力の乏しい地方に企業の投資は期待できない。結局、働き口は用意できず、農地をマンションに開発するだけに終わりかねない、という懸念がつきまといます。

Q:政治に口をはさみかねない権利意識の強い中間層を、本気で育てるつもりがあるのでしょうか。
A:選挙がない中国では、経済成長が共産党政権の正統性を担保してきた。しかしこれからは、成長に必要な中間層の形成を前提にした経済改革と、従来型の政権維持の姿勢が矛盾する場面も増えてくるでしょう。

     ■     ■
Q:中国でバブルを膨らませた景気対策のお金は、地方政府や国有企業を中心に流れ、民間企業には強い不満があります。
A:国有企業は市場を独占しているし、国有銀行も安い金利で優先してお金を貸してくれる。しかも賃金は民間より高く、働く人たちは意図的に厚遇されている。これも中国共産党の統治を安定させる政策です。

Q:習政権は国有企業改革を掲げていますが、先行きは不透明です。
A:金融や資源、通信といった国有部門の従業員に不満がたまって労働運動に発展すれば、経済は混乱するし、政権が転覆しかねない。ポーランドがそうでした。労使関係の悪化が政治体制に影響するリスクを考えれば、国有企業改革は大きく進まないと思います。

 習政権は反腐敗キャンペーンと同時に、市民運動や言論への締め付けを強めていて、政治体制の維持を優先する姿勢がうかがえます。中国は2020年前後、労働力人口の減少に拍車がかかると予想されています。成長率の低下傾向も顕著になるでしょう。国有企業改革やバブルの処理を遅らせていると、先送りのツケが顕在化するおそれがあります。

Q:習政権から次の政権に代わるころですね。リーマン・ショックを乗り切った「国家資本主義」が、中国の弱みに転じる局面が来る?
A:人々に説明責任を持たなくても済むような国家では結局、不平等の根本的な解決は望めません。中間層が育たないばかりか、社会不安を招く。産業分野でも、民間企業の参入によるイノベーション(革新)は期待できます。ただ、国有を優遇する政策のままでは、企業も高度な技術開発には取り組めません。

     ■     ■
Q:民間の活発な競争や勝ち組の豊かさをみると、中国経済は躍動的に映ります。いっぽう、不公正に膨らんだバブルに目を転じれば、先行きが悲観的になります。
A:先進国とは異なる体制下の経済が成長するはずはないと、多くの人が思っていたら、中国は世界2位の規模にまでなった。とりわけ日本から中国をみる場合、独特のストレスがあると思います。

Q:ストレス?
A:1972年に日中が国交を正常化した当時、戦後の高度経済成長をとげた日本から、かつて『迷惑をかけた』中国へのまなざしには、平和主義の理想と経済利益の追求が同居していました。
 89年に天安門事件が起きた後でさえ、日本政府や市民は援助や投資を続ければ中国は民主化すると信じ、経済関係を深めることに力を入れた。ところが中国は期待したようには民主化せず、むしろ富国強兵を進め、尖閣諸島をめぐって対立する事態になった。こうした居心地の悪さが、中国をみるときに、にじみでるのです。

Q:中国経済が重要なのは分かっていながらも、崩壊を心待ちにするような矛盾する空気があります。
A:政治リスクも大きい中国経済への見方はもともとブレやすい。日本の場合、人々の中国に対する感情のゆらぎがブレを増幅している部分があります。それを自覚することが、経済のみならず、今後の中国との建設的な付き合い方を模索するうえで重要だと思います。

   *
梶谷懐:70年生まれ。専門は現代中国経済論。著書に「現代中国の財政金融システム」「『壁と卵』の現代中国論」、共著に「中国経済史」など。

<取材を終えて>
 中国が外交力の基盤とする経済力は今後も、国内外の政治や世界経済と作用しあいながら姿を変えていくだろう。日本もそれに大きくかかわっている。梶谷さんの言う日本から中国をみるときの「ブレ」は、中国から日本への視線にも同じように存在すると思う。なくせるものではないが、互いに自覚すれば、よりリアルに相手をつかめる。壊してはならない一線も、そこからみえてくる気がした。(編集委員・吉岡桂子)


トップダウンの効率的な財政出動が可能な中国の国家ファンドは、FRBの悪意に満ちた財政政策に対抗しうる最大勢力である。 まさに「悪貨は悪貨を駆逐する」状況が生まれているわけですね(笑)

中国バブルの虚実梶谷懐2014.7.12
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